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  • カナダで発展するエホバの証人
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1975
  • 副見出し
  • 遠い北部へ向かう
  • 挑戦となる,容易に会えない人々の問題
  • あらゆるタイプの人が聖書の真理に答え応じる
  • 『人びとを弟子とし……バプテスマを施しなさい』
  • 単なる数の上の増加ではない
エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1975
塔75 4/15 233–236ページ

カナダで発展するエホバの証人

「宗教が衰退する中で,エホバの証人は発展する」。モントリオールの新聞ル・ペティー・ジュルナルに掲げられたこの見出しは,カナダの宗教界で生じている事がらを実によく言い表わしています。

この見出しのもとに同紙の記事はこう説明しました。「伝統的な宗教はしだいに衰退し,教会堂や寺院ではいよいよ人影が絶えてゆく中で,エホバの証人は成員の場加を見,新たな成員が集まれるよう,以前の教会堂その他新しい施設をさえ購入している」。

英国系の新教とフランス系のカトリック教会の背景を持つカナダは,かつては非常に宗教的な国でした。今でもなお多くの人々は,誠実な態度で教会の礼拝に出席し,自分たちの宗教を実践しようと努力しています。しかし,時代は変化しました。

今日では,「希望どおりに中絶させよ」というようなことをおおっぴらに唱道する人たちさえ教会員として良い立場を保てるのです。カナダでは宗教の持つ影響力は衰退の一途をたどっています。それは「“恐慌状態”と言われる司祭不足」「衰退する日曜学校」などという見出しからもはっきりとわかります。

一方,エホバの証人は着実に発展してきました。エホバの証人がここカナダで聖書教育の業を開始したのは1880年代のことでした。当時は,世界第二の広大な面積を誇るこの国のすべての人に音信を伝えるのは果たして可能なことだろうかといぶかったものでした。しかし,証人たちは確信をいだいて勤勉に働きました。そして,1914年までには1,150名のエホバの証人が聖書の真理を隣人に忙しくふれ告げていました。

それに続く30年間に,王国宣明者の数は690%という驚くべき増加を見,1944年には9,085人が活動を報告しました。それ以後の30年間,カナダのエホバの証人は着実に発展し,1974年には5万8,542人の最高数に達しました。つまり,カナダのエホバの証人がわずか60年間に4,990%も増加したことになります。

もちろん,より多くの働き人が野外で奉仕するようになったので,幾千幾万もの人々に,より速やかに音信を伝えられるようになりました。昨年,カナダのエホバの証人は聖書の真理を他の人々に宣明する業に1,058万2,927時間を費やしました。また,関心を示した人々に対する再訪問は368万9,440件に達し,同胞のカナダ人を対象に毎週平均2万6,571件の家庭聖書研究が司会されました。その結果,今やカナダのエホバの証人は人口370人につき1人の割合となりました。エホバの証人が単に聖書文書を配布してきただけでなかったことは明らかです。確かに証人たちは弟子を作ってきました。

最近エホバの証人になった人々の中には,神に誠実に祈って助けを求めはしたものの,伝統に従う教会では何ら答えを得られなかった人がいます。

例えば,オンタリオ州ティミンズに住むある青年は,自分の宗教に満足できなくなりました。そこで,ロザリオを使わずに直接神に祈り求めることにしました。そして,「お名前を存じませんが,どうかわたくしを教え導いてください」と祈って,神に懇願しました。その熱烈な祈願に対する答えは,他の人に伝道したいという願いをいだいていることを母親に打ち明けた時に与えられました。エホバの証人はそうしているので証人たちに会ってみてはどうかと母親から言われたのです。そして,証人の一人と10分ほど話し合った後,その青年は真理を見いだしたことを知りました。彼の妻と両親もわずか1か月間聖書研究を行なっただけで同様の結論に達しました。そして2か月もたたないうちに,そのうちの3人は土地のエホバの証人の会衆とともに,新たに見いだした信仰を他の人々と分かち合うようになりました。

遠い北部へ向かう

太平洋岸から大西洋岸に至る,アメリカとの国境線沿いに位置する比較的大きな都市や町々のかなたにも,何千人もの人々の住む町や新開地があります。近年,ケベック州ではオタワやモントリオールなどの中心となる大都市の北方数百㌔のところに住む人々に良いたよりを宣べ伝えるための特別の努力が払われてきました。

例えば,1974年の春にエホバの証人は特別の全時間伝道者を,それぞれ人口1万人余のドルボーとマテインに派遣しました。その努力は功を奏しましたか。幸いなことに,今ではその両方の都市に会衆があります。

ケベック州でもエホバの証人は確かに発展しました。1973年6月から1974年6月までに,証人たちの人数は22%も増加しました。1970年に99あった会衆は,今では130に増えました。遠い土地に赴いて行って他の人々を助ける努力を払った結果,豊かな祝福がもたらされました。

さらにずっと北に進んで北緯55度から70度に至る大陸部を越えた所にも,インディアンやエスキモー,わな猟師や漁師,鉱夫や政府の職員など,さらに幾千人もの人々がいます。そのような所でも,エホバのクリスチャン証人は船や定期航空機や“辺境用”飛行機を用いて,さらには徒歩で人々を訪問します。

それらの土地の中には,冬場に訪ねるのが最適なところもあります。しかし,それには零下40ないし50度の寒さに対処しなければなりません。身を刺すような寒風にさらされると,実際の温度よりさらに寒く感じます。そのような天候のもとでは,機体の表面に付いた氷をたたき落としたり,飛行機が離陸する前にプロパンガス・ヒーターでエンジンを暖めたりするのはごく普通のこととなります。

さまざまな困難があるにもかかわらず,方々の遠隔地でエホバの証人の会衆が発展してゆくさまを見るのは励みになります。例えば,そのような場所として,北緯60度線の北方にあるヘイリバーやイエローナイフを挙げることができます。また,カナダの北西端にあたる,北極圏限界線の北約190㌔の所にあるイヌビックでは,一群の,バプテスマを受けたエホバの証人と関心を持つ人々が定期的に集まっています。

昨年,エホバの証人は北緯70度線を越えて,北極海の一部ボーフォート海の入江にあるバンクス島のザックス・ハーバーにまで業を拡げました。カナダ北西部のインディアンやエスキモー人の間で活発に奉仕してきたあるエホバの証人が,人口約300人のその小さな村を訪れました。村に着いてみると,その証人と彼の携わっているわざが村の何人かのエスキモー人の間ですでに知られていることがわかりました。その証人が飛行機から降りたところ,「アラン,あなたはとうとうわたしたちのところまでやって来たね!」と,一人のエスキモー人が言いました。彼はこう報告しています。「わたしはほとんどすべての家で暖かく迎えられ,どの家にも聖書文書を残してくることができました。……人々と話し合って多くの時間を費やしたので,床に就いたのはたいてい明け方の二時ごろでした」。

挑戦となる,容易に会えない人々の問題

もちろん大都市の中心部でも,めったに家にいない人が大勢います。そのために,そうした人々に良いたよりを伝えるのは容易なことではありません。しかし,全時間伝道者たちは,巨大な団地や下町のオフィス街にいるそのような人々と会うため,果断な努力を払っています。その種の人々の中には,トロントの三つの有線テレビ局で目下毎週放映されているテレビ番組を楽しむ人もいることでしょう。これまでに幾つもの番組が製作されました。論題はオカルト,妊娠中絶,同性愛,麻薬中毒といった最近の話題から,幸福な家庭生活を築くための話し合い,聖書の信ぴょう性,聖書預言から見た現代の出来事など,広範にわたっており,多くの視聴者の好評を得ています。

大都市におけるもう一つの挑戦は,言語上孤立した状態におかれている幾千人もの人々にどのようにして音信を伝えるかという問題です。エホバの証人は断固とした態度でこの問題と取り組んだので,今ではカナダ全土に28のイタリア語の会衆があり,ほかにも幾つかの場所で同様のグループが組織されています。ギリシャ語を話す人々の地域社会はギリシャ語を用いる八つの会衆によって顧みられており,スペイン語とポルトガル語を話す人々の霊的必要を満たすため,スペイン語およびポルトガル語を用いる会衆がそれぞれ二つあります。

あらゆるタイプの人が聖書の真理に答え応じる

どのような人々が弟子になっていますか。それはあらゆる階層の人々です。中には専門職の人々(例えば,医師,プロ・ホッケーの花形選手,ラジオ放送局の技師,看護婦,ジャーナリストなど)もいます。若い人々(哲学専攻の学生,麻薬中毒者,ヒッピー,家出をした人々)も少なくありません。ある人々は非常に信心深い人(仏教徒,モルモン教徒,ヘア・クリシュナの信奉者,ペンテコステ派の信徒)でした。また,政治活動に携わっていた人もいれば,共産主義者だった人々もいます。しかし大半は,平和と公正と命を切望するごく普通の人々でした。

モントリオールの週刊ニュース雑誌ラ・パトゥリは,前述の人たちの中の4人について報じました。第一面に写真入りで掲げられた記事は,麻薬を常用していたヒッピーの若い人たちがエホバの証人によってどのように助けられたかを報じました。記者アンドゥレ・ル・ベルはこう述べました。「エホバの証人になる以前のこれらの若者の写真と,最近撮られた写真とを比べれば,その変化は徹底したものであることが容易にわかる」。

カナダ出身のもう一人の青年はインドに行き,仏教の正式の僧侶になり,インドのアクラ近郊の村人のような一般民衆からこびへつらわれるのを喜びとしていました。それらの人々は彼の前にひれ伏し,彼にお金を贈りました。ところが,瞑想にふけったり,麻薬を使用したりしていると,自分の思いが悪霊の影響下に置かれることを知りました。カナダに戻ったその青年は,1974年の初めごろ聖書の真理がその心に入ったので,仏教を去って昨年の8月にエホバの証人の一人としてバプテスマを受けました。

『人びとを弟子とし……バプテスマを施しなさい』

イエスは,『それゆえ,行って……人びとを弟子とし……バプテスマを施しなさい』とお命じになりました。(マタイ 28:19)カナダのエホバの証人はこの命令に留意してきました。1974年には6,612名がエホバ神に対する献身の象徴として水の浸礼でバプテスマを受けました。それは一日平均18人に相当します。つまり,1974年中,人々の起きているあいだ毎時間1人ずつ浸礼を受けたことになります! 1973年にはクリスチャンとしてバプテスマを受けた人は6,305名でした。現在のところ,カナダの活発なエホバの証人全体の11%は最近バプテスマを受けた人々です。

これらクリスチャンの弟子たちは,バプテスマを受けた後も神のことば聖書の勉強をやめません。聖書の教えをさらに受けるため,毎週クリスチャンの集会に出席します。カナダの証人たちの集会の出席者数は,霊的な食欲の旺盛さを物語っていますが,このことはまだエホバの証人になっていない人々の間にさえ認められます。一例を挙げると,オンタリオ州で開かれている証人たちの日曜日の集会の出席者数は,活発なエホバの証人の合計数を18%も上回っています。1974年に祝われた年一度の主の夕食のさいには,5万8,000人余のカナダのエホバの証人のほかに,関心を持つ大勢の人々が出席し,出席者数は合計11万874名となりました。

出席者が増えれば,さらに多くの会衆,そしてより大きな集会場所が必要となります。1970年には25の王国会館が新築され,27の会館が改築されたのに対し,1974年にはさらに25の新しい王国会館が必要となり,改築中の会館は47に上っています。会衆の数も1970年の788から現在では924に増えました。

胸をときめかすような同様の進展は,昨年開かれた「神の目的」地域大会の出席者数や同大会の他の成果からもわかります。カナダの支部の監督のもとで聖書教育のためのその大会は18か所で開かれました。出席者最高数の合計は,エホバの証人の人数をはるかにしのぐ11万2,000人余にまで達しました。モントリオール大会の取材に当たったル・ジュルナル・ドゥ・モントゥレアル紙の記者ダニエル・リウは,「宗教上の行事に対する人々の関心がますます薄らいでいる時代にあって,エホバの証人の活動がきわめて健全な状態を保っているのは驚嘆すべきことである」と評しました。

1974年8月19日付の同紙は,そうした霊的に健全な状態を保てる重要な理由を指摘し,「エホバの証人は原則,それも真の原則を持っている!」と報じました。ラ・パトゥリ誌も同様の点を指摘してこう述べました。「証人たちは夫婦相互の理解を深めるだけでなく,親子の間の意志の疎通を助けるのに役立つ数多くの原則を解している」。

単なる数の上の増加ではない

カナダにおけるエホバの証人の増加とともに,前述のような報道は,確かに単に数の面での増加だけでなく,霊的な面での成長をも示しています。エホバの証人が隣人愛を示していることは,何百万時間をも費やして近隣の人々に福音を宣明し,また日ごとに示す親切な行為からもよくわかります。そこには,神に対する純粋な愛から生まれた熱意が見られます。彼らは信仰を身をもって実践しているのです。エホバの証人になった人々が真の変化を成し遂げ,より良い人格を身につけていることは,聖書の真理を実生活に適用することの価値を示しています。

このようなわけで,世界じゅうで伝統的な宗教が影響力を失い続けてゆく中で,聖書を研究し,それを信じ,神の霊感を受けて記された原則を実生活に適用する人々の生き方を新たに作り直す力が聖書そのもののうちにあることを知るのは励みとなります。(テモテ第二 3:16。ヤコブ 1:22)カナダはもとより他の206の土地で伝道を行なっているエホバの証人は,霊感を受けて記された,『神のことばは生きていて,力を及ぼす』ということばの真実さを個人個人経験してきました。(ヘブライ 4:12)エホバの証人がカナダのみならず世界じゅうで発展し続けているのはそのためです。

[233ページの図版]

エホバの証人は徒歩はもとより,利用できるあらゆる輸送手段を用いて,孤立した場所にいる人々を尋ねます

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