良いたよりを伝える ―『あらゆる人に対してあらゆるものとなる』
1 使徒パウロは仲間の人々が真理の正確な知識に達するよう助けることに深い関心をもっていました。彼は人々の心に達するために自分の力の及ぶ限りのことをしました。「ユダヤ人に対してはユダヤ人のようになりました」とパウロは言っています。「ユダヤ人をかち得るためです。……弱い者たちに対しては弱い者となりました。弱い者たちをかち得るためです。わたしはあらゆる人に対してあらゆるものとなってきました。なんとかして幾人かでも救うためです」。(コリント第一 9:20-22)野外奉仕に参加なさる時あなたもこのように望まれますか。しかしどうしたら「あらゆる人に対してあらゆるものと」なることができますか。
2 一つの方法は真に意味のある聖書の情報を持って人々に近づくことによってです。例えば何か信仰を持っている人に訴えるものは不可知論者や無神論者には関心のないものかもしれません。同様に,男の人,女の人,若い人々では関心事が異なります。
3 2月15日号「ものみの塔」を用いて予約運動に参加していて女の人に会うなら,何と言ったら良いでしょうか。あいさつをした後,次のように言うこともできます。「わたしは聖書が勧めている幸福な生活に役立つ事柄をお知らせしています。最近は人々が利己的になったり,不親切に振舞うというようなことが多くなりました。あなたもそのようなことに遭遇したことがおありでしょう。他方思いやりや親切は人を引き付け,人との関係を温かで楽しいものにします。周囲がどうであろうと,このようなりっぱな資質をわたしたちが培えるよう聖書はこう勧めています。[コロサイ 3:12,13を読む]」。そして最初の記事に家の人の注意を引き,予約について説明できるでしょう。
4 戸口に男の人が出てきたら次のように言うこともできます。「わたしは平和と安全に対する確かな約束があることをお伝えしている伝道者です。わたしたちはみな自分の家庭や仕事の安全が保証されることを望まないでしょうか。今日世の諸問題のために不安を覚える時がありますが,聖書が約束している安全に注意してご覧ください」。(ペテロ第二 3:13を読む)そして二番目の記事にその人の注意を向けることができるでしょう。
5 十代の人々に会ったらどうしますか。聖書から話すよう努力してみますか。それとも,いつでも親を尋ねますか。時には親が無関心でも,年若い人々が関心を持っていることもあります。十代の人が戸口に来たら何と言えるでしょう。「わたしは……と申します。あなたのお名前は。わたしはあなたのような年若い方々が聖書にあるすばらしい将来の約束を読んでみるようお勧めしています」。(啓示 21:4,5を読む)この約束に対するその人の意見を尋ねてみてください。雑誌を予約して読むことが難しいとしても,ポケット版の書籍,特に「進化」や「偉大な教え手」の本なら喜んで求めるでしょう。
6 ご自分の区域で効果的に用いることができる他の聖書の考えを見いだされるかもしれません。もしそうであればそれを引き続き用い,また他の伝道者にも伝えてください。大切なことはわたしたちが,人々のうちだれかを救うことができるかもしれないとの希望を抱いて「あらゆる人々」に達するよう努力することです。