頻繁に網羅している区域
1 熱心な開拓者や伝道者の増加と働きにより,日本中の多くの区域は王国の良いたよりの徹底的な証しを受けるようになってきました。ほとんどの区域で人々はエホバの証人とその訪問について知るようになりました。このことは終わりの時の伝道の主要目的のひとつですから,喜ぶことができます。
2 しかし,克服しなければならない点も増えています。そのひとつは「留守宅」が非常に多いことです。午前中の野外奉仕で約半分の家が留守である所があり,所によってはそれ以上の留守宅があります。あなたは,どのようにこれらの留守宅を扱っていますか。
3 多くの会衆で工夫されている効果的な方法がいくつかあります。そのひとつは,午前中いっぱいまで戸別訪問をするのでなく,11時ごろにそれをやめて,その朝留守だった家々をもう一度訪ねてみる方法です。さらに正午から1時までの「昼休み」の時間にもそうしている奉仕者たちもいます。近くの職場にパートで働いている主婦たちが,食事のために家に戻る場合があるからです。昼間の留守宅を夕方の奉仕で訪問する計画をして非常によい結果を得る場合もあります。住居表示の番号だけではその家を容易に見つけられない所では,住宅地図を利用して留守宅の記録をとることも助けになっています。最近多くの会衆は,午前の戸別訪問のかわりに,午後に群れの証言を取り決めています。家の人々は午前中よりも落ち着いて伝道者に応対すると報告されています。会衆が効果的で実際的であると思うなら,そのように取り決めることができます。
的をしぼった訪問
4 もう一歩,的をしぼった,効果的な奉仕を目指すことも必要かもしれません。本当の意味で証言を受けていない「不在者」がまだ区域にいるのです。非常に忙しい生活をしているサラリーマンや,ほとんど家にいない独身者,学生たちなどです。単に曜日を変えるだけではなかなか会うことができません。
5 ある場合,こうした人々の住む家は,わたしたちの不在者ノートに記録されません。伝道者が昼間訪ねると家の人が応対に出るからです。しかし,決まって同じ人や年配の人が昼間応対に出る家々では,その家の働き盛りの人々や若い人々にまだ会っていないのです。これらは別の意味での「留守宅」と考えることができるのではないでしょうか。
6 忙しくてほとんど証言を受けていない人々のために,夕方や晩の時間,特にそのような人々の家を訪ねるよう努力できます。また週末の奉仕のとき子供が戸口に出るなら,「お母さんはいますか」と聞くかわりに,「お父さんにお目にかかりたいのですが」と言うことができます。ビジネス街での夕方の街路伝道も効果があるでしょう。学生や世俗の仕事を持っている兄弟姉妹は,非公式の証言により,身近なところに関心のある人を見いだすことでしょう。
7 それで,すぐに家の人に会える「一時的な」留守宅に加えて,なかなか会えない「真の」留守宅にも注目してみるのはどうでしょうか。単に区域を何回も網羅するだけでなく,つまり家々を回るだけでなく,「ひとりひとり」を訪問するようにしましょう。―マタイ 25:32。
8 効果的にしている会衆では,上述のことを達成するために,個々の家についての情報を互いに知らせ合うようにしています。互いに知っていることを伝え,連絡をとりながら家々を訪問すれば,個々の人々に対してよりきめ細かな工夫と準備をすることができます。
9 頻繁に訪問している区域では,ある伝道者が特定の家を繰り返し再訪問している場合が多くなります。的をしぼって奉仕するため,他の伝道者も協力することができるでしょう。その特定の人を訪問している伝道者が研究を取り決める助けとなるように,協力できます。そのような家のあることや,だれが今そこを訪問しているかなどの情報を知っていれば,野外奉仕のための集会の際,そのことを皆に知らせて,その家を別の人が訪問すべきかどうか,訪問するとすれば何を励ますとよいか,などを事前に考慮することができるでしょう。
10 わたしたちの努力を,耳を傾ける人々にしぼってみるのはよいことです。同時にひとりでも多く耳を傾けるように引き続き,礼儀正しく,洞察力を働かせて区域の人々に接してまいりましょう。