家族生活に関する創造者の考えを知らせる
1 気づいていない人がいるかもしれませんが,人が幸福であるために必要とするものの多くは,家族の中で満たすことができます。わたしたちのだれもが望んでいるのは,自分が無視されることではなく,家族の中で自分が必要とされ,感謝され,愛されていると実感することでしょう。そのような家庭では,互いを信頼し,理解と同情心にあふれた雰囲気が見られるようになり,そこは家族にとって真に憩いの場所となります。これこそわたしたちの願っている幸福な家族生活です。
2 それにもかかわらず,今日世界の至るところで家族生活がこれほど深刻な問題を抱えているのはなぜでしょうか。書店に行けば,結婚や家族生活を取り扱った出版物は何冊もありますし,大抵の本には幾らかの有用な情報が収められています。人々は夫婦や親子の間の自然な愛情のきずなを強めることをしきりに提案しますが,「終わりの日」であるこの危機の時代にそれだけでは不十分です。―テモテ第二 3:1-5。
3 必要なのは,単に自分の配偶者や子供,親に対する自然の愛情や責任感だけではありません。それに加えて,聖書が,『天と地のあらゆる家族がその名を負っている父』として述べている方に対する,さらに大きな責任感が必要なのです。その方は,結婚と家族生活の創始者で人類の創造者なるエホバ神です。(エフェソス 3:14,15)エホバ神は人類の必要をご存じであり,幸福な人生を送ることを望んでおられるゆえ,聖書を通して家族生活に関する健全な助言と導きを与えてくださっています。
「家族生活」の本を配布する
4 「家族生活」の本に載せられている情報は,今日まさに人々が必要としているものです。事実,皆さんはこの書籍を再訪問や家庭聖書研究の初期の段階で活用し,人々が結婚生活や家族生活に関連したエホバ神のお考えを学ぶよう助けてきました。それで家庭聖書研究を取り決める一つの優れた道具であるこの本を,できるだけ多くの家庭に配布したいと考えておられることでしょう。
5 野外奉仕の準備を行なう際,目次や章の中で家の人の関心を引くと思われる内容を復習なさってください。そうすれば家の人との会話を進めながら容易に本の中の特定の部分を話題として取り上げることができるはずです。
6 「論じる」の本を活用するなら変化に富んだ証言を試みることができるでしょう。例えば11ページの「家族/子供たち」の見出しの下にある二つの紹介の言葉を活用したり,時には155ページにある結婚生活を改善するための八つの方法に言及したりすることができるかもしれません。このようにすれば個人の意見を長々と述べる代わりに直接「論じる」の本に語らせることができます。
7 これまで創造者について,まして家族生活に聖書が役立つことなど知る機会のなかった多くの人々にとって,この本の与える優れた教育効果には計り知れないものがあります。それで,家から家の証言のみならず,親族,知人,近所の人々などに対し,この本を積極的に紹介してください。ローマ 10章14節はこう述べています。「自分が聞いたこともない者にどうして信仰を持つでしょうか。また,宣べ伝える者がいなければ,どうして聞くでしょうか」。確かに今は「危機の時代」です。家族生活を崩壊に至らせる種々の問題や圧力が増し加わるこの時期に,区域に住む正直で正しい導きを求める多くの人々に対し,家族生活の創始者であられる神からの音信を伝えてまいりましょう。