良いたよりを伝える ― 祈りのこもった態度で

¹ 「自分に力を与えてくださる方のおかげで，わたしは一切の事に対して強くなっているのです」。使徒パウロはフィリピの兄弟たちにこう書き送って励ましました。（フィリピ 4:13）同様にわたしたちも，良いたよりを大胆に宣べ伝える力を与えてくださるよう，エホバに全く頼らなければなりません。この点でわたしたちには何ができますか。

² イエスは「常に祈り，かつあきらめてはならないこと」の必要性を強調されました。（ルカ 18:1）そうです，必要な力は祈りを通して与えられます。わたしたちは祈りのこもった態度で良いたよりを宣べ伝えなければなりません。他の人に証言する機会をとらえられるよう祈れますし，家から家の業においては知恵と識別力を祈り求めることができます。また研究生の心を動かす点で成功するよう祈ることができるでしょう。終わりが来る前に良いたよりが宣べ伝えられることは今や急務となっているゆえ，王国の関心事が世界中で促進されるようにも祈る必要があります。わたしたちは，霊的な眠りに陥るのを避け，エホバの目的について人々に語る特権に対する認識を深めるために，祈りのうちに「目ざめて」いなければなりません。―コロサイ 4:2。塔63 79，80ページ。

聖書研究で

³ 聖書研究を司会するときにも祈りは非常に肝要です。研究を祈りで始めるなら，自分の思いを整えることができますし，語られていることの重要性を研究生が理解する助けが得られます。研究生は，エホバ神に導きを求めることや，わたしたちの模範を通して祈りの仕方をも学ぶでしょう。―ルカ 11:1。

⁴ 家庭聖書研究の際どんなことを祈るのはふさわしいでしょうか。イエスの模範的な祈りや，フィリピの人たちを気遣うパウロの祈りは優れた手本となっています。（マタイ 6:9-13。フィリピ 1:9-11）長々しい祈りは避けますが，幾つかの特定の事柄は祈りに含めるべきです。エホバの数え尽くせない驚嘆すべきみ業に対する賛美を含めるのは良いことです。その偉大さや威光，完全な特質に対する認識を言い表わすこともできます。（詩編 145:3-5）名前を挙げて研究生に言及し，当人の状況について触れたり，霊的な成長を祈り求めたりするのは有益でしょう。研究生が進歩するにつれ，集会の出席や，学んでいる真理を他の人に分かち合うために払われる努力の上に，エホバの祝福を願い求めることができます。加えて，世界的な宣べ伝える業に，エホバの祝福を請願してください。

わたしたちの兄弟姉妹のために

⁵ エホバの民すべては，わたしたちの仲間の同労者です。それで世俗の権威が，宣べ伝える業を妨げようとしているなら，わたしたちは「王たちや高い地位にあるすべての人々について」祈るよう動かされます。何のためですか。「それはわたしたちが，敬虔な専心を全うし，まじめさを保ちつつ，平穏で静かな生活をしてゆくためです」。（テモテ第一 2:1，2）実際，そのような祈りは，世界中の兄弟たちのためにささげられています。

⁶ わたしたちは祈りを通して，困難な状況下で奉仕している兄弟たちや，霊的に病んでいる兄弟たちが，宣教に一層十分に携わるのに必要な力を得られるよう願い求めることができます。（テサロニケ第二 3:1，2）会衆の長老や旅行する監督たち，統治体など，『あなた方の間で骨折って働いている』すべての兄弟たちのために祈るのも良いことです。―テサロニケ第一 5:12。

⁷ 思い煩いを常にエホバにゆだねてください。（詩編 55:22。ペテロ第一 5:7）何であれ神のご意志と調和して求めるなら，神は聞いてくださるということをわたしたちは確信しています。（ヨハネ第一 5:14）宣教を十分に果たすための助けを祈り求めるなら，エホバはわたしたちの道を必ずや成功へと導いてくださるでしょう。―テモテ第二 4:5。