神の組織である会衆を清く保つ
1 エホバの証人の組織は,神の目的にそって一意専心働く神権的な組織として広く世界中の人々に知られています。また,組織を構成する個々の成員も,聖書の高い原則や道徳規準を学びそれを適用することによって,世から抜きんでた真のクリスチャンとなっています。しかしながら,神の民を道徳面から腐敗させようとするサタンのたくらみに乗ぜられないためには,敬虔な知恵をもって忠誠を保つしか方法はありません。―箴言 9:10。コリント第二 2:11。
2 現在,大勢の若者がパートタイムの仕事に就きながら開拓奉仕を行なっていますが,道徳的な清さを保つ点で職場の環境や雰囲気に問題がないかどうかを確かめてみる必要があります。夜間の仕事に対する時間給は高いかもしれませんが,特定の異性従業員と働くことになり,個人的な交際へと発展することもあります。接客業の場合,長時間聞くことになる不適当な音楽や接する人々から不健全な影響を受けることでしょう。状況や程度はそれぞれ異なりますが仕事を選ぶ場合,どのような環境の下で,どの時間帯に働くかということを真剣に考慮する必要があります。
3 今日,学校では異性交遊が当たり前のものとなっており,クリスチャンの忠誠を破らせようとする種々の誘惑が日々生じています。(コリント第一 15:33)したがって親は,子供たちが聖書の道徳規準について深く考え,推論し,価値規準を教えられていない世の若者たちの考えに屈服することがないよう子供たちを守る責任があります。もし親が現に子供の思いと心に影響を及ぼしている問題を無視してしまうなら,子供たちは身を守る術もないままサタンのわなに捕らえられてしまうことでしょう。それで,問題が生じる前に若い人のための記事や出版物を周期的に話し合い,子供たちの身のまわりで生じている問題に首尾よく対処できるよう援助してください。
4 警戒しなければならないもう一つの分野は,クリスチャンである異性との親密な交わりです。ある親たちは,息子や娘が世との交わりを求めない代わりにクリスチャン会衆内の異性と交際することを容認しようとするかもしれません。中にはクリスチャン同士の間では問題が起きるはずはないとか,年齢が離れているので特に異性として意識してはいないという人もいます。さらに使命感に燃え,外国人をも含む異性との研究を司会したり,個人的な世話をしたりする人もいます。しかし,そのような人々は特定の異性と交際すれば,互いに対する好意へと発展してゆく可能性があることを見過ごしています。道徳的な強さやクリスチャンの忠誠は,バプテスマを受けることによって直ちに備わるものではありません。むしろ,エホバに対する恐れを軸にして聖書の助言を真剣に考慮し,生活に適用することによって徐々に育まれてゆくものです。―コリント第二 7:1。
5 道徳的な清さをしっかりと保ち,エホバとその組織の評判を守り続けることは,わたしたちに対する神のご要求です。任命された長老や奉仕の僕たちは,組織内の男子のクリスチャンの良い手本とならねばならず,姉妹たちも同様に,会衆と交わるようになるすべての人の前で立派な手本となるよう心がけなければならないのです。