「神は本当にわたしたちのことを気遣っておられますか」のブロシュアーを概観する
1 聖書研究を通して他の人に真理を教えること,それは報いの多い喜びに満ちた業です。わたしたちは協会の様々な出版物,とりわけ「家族生活」の本や「見よ!」のブロシュアーを積極的に用いることにより,多くの聖書研究を取り決めてきました。この喜びに一層あずかるにはどうしたらよいでしょうか。
2 『神は気遣っておられますか』のブロシュアーを用いる: このブロシュアーは聖書研究を取り決めるための強力な道具です。多くの奉仕者は聖書の基本的な教理の解説書である「見よ!」のブロシュアーに比べ,このブロシュアーはほとんどの人が抱く共通の疑問,すなわち『もし本当に気遣ってくれる神がおられるなら,神はどうしてこんなに多くの苦しみを許しておられるのですか』という質問に見事に答えた画期的な出版物であることに気づいています。あなたはこのブロシュアーを十分に活用していますか。では,このブロシュアーの内容を概観し,話し合いの際の強調点に注目してみましょう。
3 導入部である第1部は,多くの人々が経験したり常々抱いたりする問題を取り上げているため,家の人と共通の立場で話し合うことができます。また第2部は,大半の人々がこれまで全く考えたことがない事柄ではあるものの,自らの願望と一致する内容であるため,読み手の関心を引き付けずにはおかないはずです。第3部では,創造者の存在を証明する数多くの証拠が豊富にかつ分かりやすく取り上げられています。神が存在するかどうか分からないという人々に,「造られたものには必ず造り手がいる」という原則を強調し,様々な例を挙げて話し合うことができます。物事をよく考える研究生は早い時期に創造者の存在を認めるようになるかもしれません。
4 このブロシュアーの特筆すべき点は,各部を学ぶにつれてエホバを身近に感じ,一層親しく知ることができるよう,資料配分が考え抜かれていることです。毎回の討議で人類に対する創造者の優しい配慮について話し合い,研究生がエホバに感謝や賛美をささげるように心を動かすことができます。(啓示 4:11)第6部では,「神はなぜ苦しみを許してこられたか」という重要な論点が明快に解説されています。ここでは宇宙主権の論争とエホバへの忠誠に関する論争という二つの問題が,研究生が本文を読むだけでも理解できるように説明されています。さらに第7部と第8部では,神の支配から独立した人間が幾千年にもわたって蓄積してきた知恵と富と力のすべてをもってしても首尾よく人間を支配できなかったという事実と,世界的な規模で人類を治める王国政府に関する神の目的を中心に討議することができます。
5 その他,終わりの日の「しるし」に関する第9部,新しい世での数々の祝福を描いた第10部など,どの部分を取り上げても家の人の研究意欲を高める優れた情報で満ちています。特に第10部の「過去をぬぐい去る」のわずか数節を討議するだけで多くの人は感動するでしょう。第11部は,真の宗教とそれを実践する人々を見分けるしるしや特徴を取り上げています。この章は,宗教心を持ちながら伝統的な,そして人間の作り上げた宗教に満足しなかった人々が,創造者を源とした真の宗教を識別する上で大きな助けになります。そして,このブロシュアーの結びの言葉は,次の研究資料である『永遠に生きる』の本への移行を円滑なものとします。それで,このブロシュアーを用いてぜひ新しい研究を取り決めるようお励みください。さらに具体的な用い方について将来取り上げる予定です。