「家族生活」の本を家庭聖書研究で用いる
1 日本では「見よ!」や『神は気遣っておられますか』のブロシュアー,また「家族生活」の本が広く配布されており,研究を取り決めるための主要な道具となっています。とりわけ「家族生活」の本は研究生の関心を持続させるにとどまらず,聖書的な見方や考え方にごく自然な形で接することにより,徐々に研究生の心と思いの中に,エホバ神に対する崇敬の念を育てるのに貢献してきました。
2 この本の持つ重要な意義について1章を例に考えてみましょう。家の人は聖書が単なる宗教書ではなく家族生活について論じていることを知って驚くかもしれません。(7節)また,優れた経営者が会社を繁栄に導くのと同じく,家族生活の運営の仕方を学ぶなら幸福な家族生活を送れるようになるという説明に納得するかもしれません。(14節)
3 この章の結びの部分である15-17節には,家族生活に関連した多くの質問が投げかけられており,家の人の研究意欲をかき立てます。これらの質問に対する満足のゆく答えは,この本全体を学ぶことによって初めて得られるのです。これまで,早い時期に「見よ!」のブロシュアーや『永遠に生きる』の本に移行したため,それまでの関心が冷え,研究を中断してしまった人もいます。一方,この本を学び続け夫や妻としての責任を果たすようになった人は,未信者の反対を和らげ協力を引き出すことさえできるようになりました。それで,わずか14章で構成されているこの書籍を学ぶことには,計り知れない益があるのです。
4 もちろん「家族生活」の本を学ぶだけでは十分ではありません。聖書の基礎的な教理とクリスチャンとしての生活の規準を理解するよう助けるために研究生と学ばなければならない他の出版物があります。したがって,この本を学び終えたなら,ふさわしいブロシュアーに,次いで『永遠に生きる』の本に順次移行してゆくことができます。このように,一見遠回りに見えても大半の人々が関心を持つ「家族生活」の本をまず学び,次いで他の出版物に移行してゆくなら,研究の中断は少なくなり,研究生の霊的進歩は着実なものとなるに違いありません。