聖書を用いて話し合い,「知識」の本に結びつけるための提案
1 戦争や世界情勢の不安について話すことができます。
■ 「[最新のニュースに触れる。] 戦争のニュースを聞いていると,それぞれの主張の是非はともかく,今は,果たして平和に向かっているのか,それとも,事態はさらに悪化しているのだろうかと疑問に思うことがありますね。だれもが戦争のない時代が来ることを願っていますが,人には実現不可能なことなのでしょうか」。家の人の意見に耳を傾ける。詩編 46編8,9節やミカ 4章2-4節を読み,神の介入が不可欠であることに言及する。「知識」の本,98ページ,1,2節,99ページ,5節に結びつける。
2 戦争体験のある世代の人々には次のように話すことができます。
■ 「戦争を経験なさってから60年近くになりますね。終戦はどちらで迎えられたのですか。[間を置く。] 今,日本は穏やかで物も豊かですが,戦争で子どもたちまでが犠牲になっていることを聞くと心が痛みますね。これも時代の流れで仕方がないと言う方もおられますが,__さんはどう思われますか。[意見に耳を傾ける。] 聖書はこの時代の意味と将来の展望をはっきりと告げています」。それからテモテ第二 3:1を読む。「知識」の本,98ページ,1,2節に結びつける。
3 凶悪な犯罪,痛ましい事件に言及することもできます。
■ 「__さんも[出来事に触れる]についてご存じだと思います。本当に痛ましい事件でしたね。このような苦しみを神は本当に気にかけておられるのだろうか,とお考えになることはありませんか。[答えの間を置く。] 聖書には,神のお考えがはっきりと書かれています」。詩編 72編12-17節から幾つかの句を抜粋して読む。「知識」の本の70ページを開き,この本が,神はなぜ苦しみを許しているのかという疑問に答えていることを指摘する。「この疑問に対する聖書の答えを知ると本当に慰められます。その答えをご自分で確かめていただけるように,この本を差し上げたいと思っています」と述べる。
4 死者の状態について話し合うことができます。
■ 「この時期には,亡くなった家族や友人のためにお墓参りに行ったり,迎え火をたいたりする方がおられますね。愛する家族を亡くした悲しみは,月日がたってもいやされないものですね」。(1)自分の経験を話す場合: よく耳を傾け「わたしにとって,とても慰めとなっている言葉があります」と言って,ルカ 20章38節やテサロニケ第一 4章13節を紹介する。「人が年老いて死ぬのはなぜかを知りたいと思われませんか」と尋ねて「知識」の本の53ページ,1-3節を示す。(2)特に自分の経験を話すわけではない場合: 「人は亡くなると,極楽や天国に行くという人もいれば,土に帰ると考える人もいます。どう思われますか」と尋ねる。それから伝道の書 9章5,10節を読む。「知識」の本,83ページ,9,10節に結びつける。
5 積極的な見方を持つことについて話し合うこともできます。
■ 「相変わらず不景気ですが,くよくよせず物事を積極的に考えようという方も多くなっているようです。ご主人さんもそのお一人かもしれませんね。[間を置く。] わたしの場合,この言葉はとても助けになっています」。マタイ 6章34節を読む。それから,「知識」の本,16ページ,13節の教育者の言葉を読む。山上の垂訓を幾つか取り上げることもできる。
6 家族のコミュニケーションに関する話題はいつでも効果的です。
■ 「職場や学校でストレスを感じることが増えていますので,家の中では,家族を元気づけてあげたいものですね。家族は親しいだけに意識的な努力が必要だと感じます。何を言うかは大切ですが,もっと大切なことについて,聖書はこう述べています。[箴言 16:23,24を読む。] 上手なコミュニケーションの秘訣は口ではなく心にあるとあります」。「知識」の本,143ページ,9節から思いやりの価値を示す。「知識」の本,142ページ,7節からコミュニケーションがうまくゆかない理由を話し合うこともできる。
7 夏の時期,子どもとの接し方は関心ある話題です。
■ 「最近は子どものストレスが問題になっていますが,恵まれた社会の中で育っているように思えるのに,どこに問題があるのでしょうか。家庭でしょうか,それとも学校でしょうか。[答えの間を置く。] この言葉をどう思われますか。[コロサイ 3:21を読む。] 簡単なようですが,必要な規制を与えながらのびのび育てるというのは難しいことですね」。「知識」の本,136ページ,17節の最初の一文を読み,17,18節の内容を話し合う。