文書に証印を押す
古代,証印にはさまざまな目的があった。例えば,信頼性や合意を示すために使われた。(用語集の「印章」参照。)ギリシャ・ローマ時代の人たちは,ろうを塗った木の書き板に法律やビジネスに関することを記録した。そうした文書に記された価値ある情報は,真実であることが証人たちによって保証される必要があった。証人は,独特の模様が彫り込まれた自分の印章を持っていて,それが指輪に付いていることも多かった。文書を束ねて縛ったひもの上に熱したろうを置き,印章を押し付けた。ろうが冷めると文書は封印され,人前で開封されるまで閉じられたままだった。こうすることで,内容が真実であることが証人たちによって確証され,文書が不正に書き換えられることを防げた。それで,「に証印を押す」という表現は,何かが真実であることを証明し,認め,保証するという意味で使われるようになった。使徒ヨハネは,イエスの証言を受け入れた人は神が真実を語る方であることに証印を押した,つまりそれを認めたと書いた。ヨハ 3:33の注釈を参照。
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