コンスタンチヌス「大帝」
● しばしば「大帝」と呼ばれるローマ皇帝コンスタンチヌス1世は,いわゆる「キリスト教」をローマ帝国の国教とした。
「中世史」と題する本はこの皇帝について次のように述べている。「コンスタンチヌスが『政治的』クリスチャン以上のものであったかどうかは大いに疑問視されている。その私生活については,自分のむすこ夫婦を殺害とまでは言わないにしても,処刑していることからすれば,キリスト教の霊的な感化を少しも受けなかったと言えよう。彼は終生,異教徒に対しては異教徒,クリスチャンに対しては名ばかりのクリスチャンであり,ローマの宗教の伝統を廃したことは一度もなかった」。