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目ざめよ! 1973
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高架水道 ― 土木工学の偉業!

ポルトガルの「目ざめよ!」通信員

あなたはきれいな水が好きなだけ自由に使えますか。多くの主婦は今でも毎日水を節約しながら使っています。というのは,近くの小川や泉や,あるいは遠くの井戸から運んでこなければならないからです。しかし,そうする必要のない人びとはおそらく,現代の進歩が水を非常に容易に手に入れることができるようにしたため,その問題を考えることさえないでしょう。しかし,昔からそのような便利な方法で給水が行なわれてきたわけではありません。何世紀も昔の都市の住民がどのようにして水を手に入れたかをご存じですか。

それは高架水道によってです。古代の高架水道は普通,完全に覆われた細長いトンネルで,水が自然の泉から都市まで流れて行くように作られた地上の水路でした。高架水道には1㌔につき20ないし40㌢のゆるやかな傾斜が付けられていたので,水の流れは重力の作用によりました。谷のあるところでは,同じ下りこう配で水を運ぶ橋梁形式の建造物を建てる必要がありました。水路が丘や山にぶつかるときには,山を貫通する穴を掘らねばなりませんでした。

工学上の綿密な計画が必要であったことは明らかです。聖書は,ユダの王ヒゼキヤ(西暦前745-716年)が有明な高架水道の建設を指揮したことを述べています。この水道は堅い岩をくり抜いて作られました。ヒゼキヤは,二組の作業班が両側から工事を進め,まん中で出会う方法を取りました。しかも,それは小さなトンネルなどではなく高さ平均1.8㍍,長さ533㍍すなわち約0.5㌔もある長いものでした。

ローマの高架水道

後になって,ローマ人は高架水道の設計に熟達し,広大なローマ帝国全体に高架水道を建設しました。現在でもえんえんとして続くアーチがまだ立っていて,ローマの工学技術の名残りをとどめています。ヨーロッパを訪れる人はだれでもそれを見ることができます。古代高架水道のひとつは,フランスのニームのポン・デュ・ガールにあります。スペインのセゴビアにある,ローマ皇帝トラヤヌス(西暦98-117年)の治下に布設された長さ820㍍に及ぶ壮大な高架水道はまだ使用可能な状態にあります。

それらの高架水道が運んだ水の量は膨大なものでした。西暦97年にローマを潤していた9本の高架水道は,毎日同市の城壁内に1億4,500万㍑,城壁外に7,600万㍑もの水を供給していたと言われています。その当時,水は公衆への無料の贈り物であり,だれも水道料金を払う必要はありませんでした。建設費と維持費は戦利品や皇室の財産もしくは金持ちの篤志家によってまかなわれました。ですから,古代ローマは公共の噴水,水飲み場,公衆浴場などで有名になったのです。

ポルトガルの高架水道

ポルトガルの数多い高架水道のうち,ベージャやコニンブリガの水道などのように,いくつかの水道はローマ人の手によって布設されました。しかし,ほとんどの高架水道は15世紀以後に建設されました。1350年に敷設されたビラ・ド・コンデ高架水道などは実にすぐれたもので優雅な模様の施された合計999のアーチがありました。別の印象的な光景は深い峡谷にかかっている最低四層のアーチから成るエルバス高架水道です。

リスボン市は,今でも使用できる,ポルトガルで最も有名な高架水道に恵まれており,観光客も地元の市民も同様にそのすばらしいながめを楽しんでいます。1731年にD・ジョアン王はその高架水道建設の勅令を出しました。それはほんとうに必要でした。というのは,その当時水を得ることは実際に毎日の挑戦になっていたからです。

自分が250年昔のリスボンに住んでいるところを想像してみてください。ほとんどすべての人が毎日,市の中央給水所に水をくみに行くことが必要です。自分の家に井戸を持つ人はごくわずかであり,非常な特権階級だけです。ですから,わたしたちは2個の素焼きの水がめを手に持って,市の公共給水所まで歩いて行きます。なんと大勢の人がすでに集まっているのでしょう。

たいていの人は忍耐強く自分の番を待っていますが,なかには乱暴な者もいて,ついたり押したりして人の先へ出ようとします。けんかや口論は常の事で,殺された人も幾人かいます。やっとのことで給水せんに着くと,他の人を気にしながら水がめに水を満たし,急いで群衆のそばを離れます。給水せんを管理している男のことをすこし考えてみるだけでも,それがたいへんな仕事であることはすぐにわかります。きょう一日分の水 ― わずか7.5㍑ ― が得られたことを感謝しながら,喜んで家に向かいます。

リスボン市民が,高架水道の工事を非常にありがたい知らせとして歓迎したのは当然です。建設費は,塩,オリーブ油,ブドウ酒,肉,わらなどの必需品購入のさい課された特別税によってまかなわれました。約20年後に,ついに水道が完成したとき,17.5㌔離れたカネカスの泉から新鮮な水が大量にリスボンに流れ込みました。

現在では,水は地中に掘られたトンネルによって丘を通り抜け,多くの峡谷や谷を横切って導かれていきます。その高架水道系は,全長58㌔に及ぶ支流から水を運ぶために,合計127のアーチを用いて拡張されました。リスボンのアルカンタラ渓谷にかかっている35の高いアーチは壮大なものです。中央の径間の最も広いところは,幅33㍍,高さ69㍍のアーチになっており,22階建てのビルの高さに匹敵します。市のはずれにかかり,夜には電光にくっきりと照らし出されるこのリスボンの古い高架水道と,そのアーチの下を走る近代的なハイウェーの,なんと対照的なことでしょう。適切にもその高架水道は,「自由な水の高架水道」という意味の「アグアス・リブレス・アケダクト」と呼ばれており,その名前は水の流れが妨げられずに市民のところにとどくことを表わしています。

この高架水道の内部をいっしょに見学してみませんか。わたしたちはアルカンタラ渓谷にかかる高いアーチの上に立って,その高架水道が,歩行者のための谷を横切る散歩道になっているのを知り驚きました。水路の両側にはてすりの壁がついていて,歩行者が端から転落しないようにしてあります。

しかし,水流は完全に覆われているので,今までのところ水はわたしたちの目に触れません。水道には一定の間隔をおいて方形の塔がついています。各塔には水に直接通じるドアがあります。それらのドアの一つの内側をそっとのぞいてみると,水路を流れる新鮮な水が見えます。水は非常に早く流れています。驚いたことに,わたしたちは覆われた部分に入ることができ,いつのまにか実際に高架水道の中にいます。

想像してみてください。トンネルの高さは約4㍍もあります。水の流れに平行して,小さな通路が作られており,破損個所を修理する作業員がそこを歩きます。壁の小さな切り込みに陶器の小型のコップが入っています。わたしたちはそれですくった水のサンプルを勧められました。ほんとうに,なんと新鮮で良い味なのでしょう。流れている水はそれほど深くなく,わずか20㌢たらずで,水流そのものの幅は1㍍もありません。高架水道は最後に市の中心部にある貯水池で終わっています。もちろん,その高架水道はもはやリスボンの唯一の水源ではありません。というのは,近代的な給水方式はずっと以前に,重力による方式に取って代わったからです。

昔の給水方法をしのばせる別のものは,リスボンで今でも使われている多数の公共給水せんです。水の供給が一層豊富になり,人口が増加するにつれて,多くのすぐれた公共給水所が建てられました。興味深いことに,リスボン市役所の文書類を見ると18世紀の給水方法についてかなりくわしいことがわかります。

各公共給水所には,30㍑入りの木製のたるを背負って家の人に飲料水を配る,認可を受けた人が何人もいました。飲料水に不向きな水も家々に売られましたが,そのような水を飲料水として売ろうとした水販売人は重い罰金を科せられました。こうして,水を自分の家に配達してもらってお金を払う慣行が始まったのです。リスボンには今日に至るまで,水道を引く余裕のない人たちが家族の洗濯をしに行ける,公共の洗濯場が幾つかあります。公衆浴場は今日でも同様に多くの人に利用されています。

現代の高架水道

ほとんどの水道が石材や木管あるいは竹材などでさえ作られていた昔の高架水道と比べてみると,現代の水道は工学上の大事業であり,運河,パイプライン,トンネルなどもこれに含まれます。都市の成長と発展によって町が不規則に広がり,人口が何百万にも増加するに伴って,必要な水を十分に供給する人間の能力は挑戦を受けました。アメリカのニューヨーク州とカリフォルニア州にはそれに対する顕著な成果が見うけられます。

ニューヨーク市は1日に20億㍑の水を同市に運ぶ巨大なカッキル水道を完成させました。カリフォルニア州南部では14ほどの都市の水の供給を確保するために委員会が組織され,その結果できたのがコロラド川水道でした。その水道の水は,圧力により幾つもの山脈を越えて約390㌔の距離を流れてきます。その計画には3つのコンクリートのダムと合計493㍍水を上げる5つの大きな揚水施設の建設が含まれていました。現在カリフォルニア州では,かつてのいかなる水道布設工事をも小さく見せるような,州の水道計画が立てられています。

水が人間に不可欠なものであることはだれもが認めるでしょう。しかし,一種類以上の「水」があるのをご存じでしょうか。

その日の水を井戸に汲みに来たサマリヤの女に向かってイエス・キリストは次のように言いました。『すべてこの水を飲む者は,また渇かん。されど我が与うる水を飲む者は,永遠に渇くことなし。わが与うる水は彼のうちにて泉となり,永遠の命の水沸きいずべし』― ヨハネ 4:13,14。

その水は,イエス・キリストを通して永遠の命を得るための神の備えです。多くの人はそのような象徴的な「水」を見い出して,永遠の喜びを得ています。わたしたちは,あなたもこの『命の水』を捜し求め,それを見い出そうという関心を持たれるよう望んでいます。―黙示 22:1。

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