聖書からの答えは彼らを満足させた
今日の世界の状態にひどく悩まされている人は少なくありません。なぜこのような事態になったのか全く理解できないのです。しかし,かつてそのように感じていた人の中にも,最後に聖書の答えを学び,それがきわめて満足のいくものであることを知った人たちがいます。
アメリカ,バージニア州のある男の人は自分の経験を次のように語りました。
「わたしは現在の事物の体制がいやでたまらず,それから離れたいと思っていました。わたしの最高の願いは,家族とともに百姓をしながら暮らし,『外部の世界』から全く離れることでした。食糧を自給自足し,自分で衣服を作り,世界の諸体制から独立して生活すること,それがわたしの願いでした」。しかしこの人は,そうした生活も自分のいだいている絶望感に対する答えとはならないことを知りました。
彼はさらにこうことばを続けています。「マリファナや他の麻薬がこの絶望状態から救い出してくれるように思えました。ある晩,麻薬が効いていた間わたしはなんとか生き延びようと,一睡もせずに夜明けまで戦いました。今にも死にそうに感じたのです。この経験から,わたしは命の尊さを痛感しました。
「わたしひとりでは聖書の内容を理解できませんでした。しかし,わたしが行なった最も重要なことは,神を探し求めているわたしの努力を神が助けてくださるようにと祈ったことです。
「2,3日すると,わたしの働いている会社に新しい電気技師が仕事でやって来ました。わたしはその人の助手をすることになりました。その電気技師がエホバの証人で奉仕者であるということを知ると,わたしは矢継ぎ早に質問を浴びせ始めました。技師はしんぼう強くわたしの質問に答えようとしてくれましたが,質問が質問なので,彼は『九九を学ぶ前に,足し算と引き算を学ぶ』ことがまず必要であると言いました」。
その後そのエホバの証人は,あるエホバの証人夫婦がこの男の人の家族と聖書を勉強するように取り計らいました。今この男の人は,キリストによる神の王国が人類に永続する救済をもたらすことを知って喜んでいます。
アメリカの別の土地に住むある男の人は,自分のいだいていた疑問に対する満足のいく答えをどのようにして見いだしたかについてこう語っています。
「わたしは神を信じてはいましたが,自分の属していた教会や他の教会の偽善や物質主義を見て,どの教会も神を代表してはいないと考えていました。聖書を読む努力は払いましたが,使っていた聖書が古めかしいことばで書かれていたためにとても読みにくく,まして理解することなどできませんでした。
「ある晩のこと,近くの遊技場に向かって歩いていたとき,友人夫婦が車でそばを通りかかりわたしを乗せてくれました。何かしているのかとわたしが尋ねると,彼らは,あとでトムの家に聖書を勉強しに行くと答えました。トムはエホバの証人でした。わたしはトムを数年前から知っていましたし,一度トムに会って,エホバの証人がどんなことを信じているのか聞いてみようと以前から考えていました。それでわたしはその友人が,いっしょに来るように誘ってくれた時すぐに応じました。
「わたしたちはトムの家に着くとさっそく話しはじめました。『人間に対する神の目的は何か。また,事態がこれほど悪くなるまで,神が放置しておられたのはなぜか』という2点が,神に関するわたしの主な質問でした。トムはわたしに聖書と『とこしえの命に導く真理』という本をくれました。そして,わたしたちは聖書研究をはじめました。わたしは次の週までに『真理』の本を読んでしまいました。そして,納得のいく答えをついに得たことをほんとうにうれしく思いました」。
その後ほどなくして,この人はエホバの証人の大会に出席しました。そして,その大会についてこう語っています。「偏見が全くないことと,出席している人々が秩序正しく,友好的で,愛に満ちているのには驚かされました。これこそ神の真理である,とわたしは強く確信しました」。
世界情勢の意味するところ,また人類に対する神の目的などを現在探し求めておられるかたがたが聖書からの答えを見いだせるように,エホバの証人は喜んでご援助いたします。他の人々と同様にあなたも真に満足のいく答えを見いだすことができると,わたしたちは確信しています。