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目ざめよ! 1975
目75 2/8 12–14ページ

「牛肉をごちそうする時……」

大きなレストランで生涯料理人として働いてきた人からの興味深い手紙

親愛なる友へ:

ご家族のために,家庭料理に関する二,三の実際的な秘訣を教えよとのことでしたので,それにお答えするために,この手紙を書いています。特に,牛肉を使う場合の料理法についてお尋ねでしたね。

牛肉の供し方にはいろいろな方法がありますから,肉を買う時には,自分が作ろうと思う料理に最も良く合った肉を選ぶことが大切です。例えば,肉汁の多いステーキが欲しい場合は,鮮紅色をした子牛のリブつまりあばら肉か,ロインつまり腰肉の極上部分が必要です。外側がクリーム色の脂肪で覆われ,肉の繊維の間にも脂肪が大理石模様のように,まだらに分布しているものでなければなりません。それから,十分日数が経っているということも大切です。というのは,屠殺されたばかりの牛の肉は,まだ固いからです。リブ,ロイン,あるいはランプと呼ばれるもも肉のいずれを用いるにせよ,柔らかい,肉汁の多いロースト(蒸し焼肉)についても,同じことが言えます。もちろん,これらの肉は供給が限られているので,最も高価な肉です。

一方,もしポット・ローストと呼ばれる鍋焼肉やゆで肉,あるいはシチューを出したいなら,比較的安い肉を選びます。安い肉でも栄養の点では変わらないからです。ポット・ローストの場合は,チャック(首まわり肉),ネック(首肉),ラウンド(もも肉)あるいは,ショルダー(肩肉)などを用います。ゆで肉にする場合には,ぶりすけ(前足肉),ばら,ふらんけん(脇腹肉),舌,心臓などを使います。シチューには,すね,くび,ふらんけん,またはもも肉などをお使いください。厚切り肉を買う時には,新鮮で,灰色がかったものでないこと,また余分な脂肪や軟骨,筋などがついていないことを確かめてください。

さて,頭の中で考えている献立に適した肉を選んだならば,上手に料理することによって,それを生かしてください。ご存じのように,ステーキをつくるにも,いろいろな方法がありまして,用いる器具や,個々の人の好みによりその料理法は異なってきます。レンジや,焼肉用電気鍋であぶり焼きすることもできますし,または戸外で炭火で焼くこともできます。どの方法をとるにしても,器具を前もって摂氏230度にまで暖めておきます。そして肉の両面に薄く油を塗り,手早く焼きます。塩は後からふります。先に塩をすると肉汁が出て,肉にきれいな茶色の焦げ目がつかないのです。また,肉がじゅうじゅう音を立てるくらい熱い間に食卓に出すこともお忘れなく。

特に家族の晩さんに向く柔らかい肉は,リブかロインのスタンディング・ローストです。リブ・ローストの場合は,後で肉を切り分ける時にめんどうでないように,背骨が切られているかどうかよく確かめてください。しかし,あばら骨は肉の中にそのまま残しておきます。また,肉が天火の中で乾いてしまわないように,外側に一㌢ほどの脂肪がついていなければなりません。

天火を摂氏230度ほどに暖めておきます。そしてローストを,脂肪の方を下にして,ふたのないロースト用の器に入れ,こしょうとにんにく少々で味をつけます。それを20分間,茶色に焦げめがつくまで焼き,次に温度を160度に下げます。そして肉450㌘につき15分から20分の割合で,そのまま焼きます。熱がよく通ったなら,触れると固い感じがします。フォークで突き差してみたりしないでください。そんなことをすると,肉汁が逃げてしまいます。せっかくの柔らかい肉を焼き過ぎてはいけません。焼き過ぎると肉が固くなり,乾いてしまいます。肉が茶色になったらすぐに温度を下げてください。そうしないと,肉は縮み,焦げついてしまいます。ある人たちは,天火から出したての肉を切り分けるという誤りをしますが,そうしないで15分間ほどそのままにしておいてください。熱い間に切ると,薄切りの肉は縮れ,肉汁も失われてしまいます。

ポット・ロースト用の肉は,それほど柔らかくもなく,肉汁も多くありませんが,グレービーの中で,弱火で煮込むので柔らかくなり,栄養もあります。そして,濃厚な,おいしい,グレービーを,じゃがいもや,野菜と共に味わえるでしょう。それらの野菜は,ふた付きのシチュー用厚手なべやフライパンで,肉といっしょに煮ることができます。肉を少量の油で,まんべんなくいためます。塩,こしょう,ベイリーフつまり月桂樹の葉で調味し,水またはトマトジュースを加え,ふたをして弱火で煮込みます。半分ほど煮えたところに,小さなにんじん,玉ねぎ,じゃがいもなどを肉のまわりに入れて煮上げます。

これの少し変わったのが,サワー・ブラテン(酸っぱいローストという意味)です。これを作るには,肉を香辛料や玉ねぎ,にんにくなどを混ぜたりんご酢の中に少なくとも四,五日つけておき,それから取り出して焼きます。肉のつけ汁をグレービーに加えることを忘れないでください。これが,ピリッとした風味を添えるのです。この料理は,じゃがいもや,すいとんに似たダンプリングや,野菜などを添えて供するのが普通です。

目先を変えたい場合には,ゆで肉を食卓に出してみてください。まず最初に,ぶりすけ,ばら肉,ふらんけん,心臓,舌などを選びます。それらを,塩の入った沸とうしている湯の中に入れます。上に浮いてくるあくを取り除き,月桂樹の葉とこしょうで味をつけます。肉が柔らかくなるまで煮たなら,乾燥したり,黒ずんだりしないよう,煮汁につけたまま冷やします。その間にソースを作りますが,ソースパンにバターを溶かし,少量の小麦粉を振り込みます。それから弱火にかけ,絶えずかき混ぜながら熱い肉汁を,少しづつ何回にも分けて加え,濃い,とろみのあるソースにします。好みにより,わさびだいこん,みじんぎりパセリ,いのんど,薄切り玉ねぎのいため煮,からし,カレー粉,ケーパーなどで風味を添えます。それから肉を横に薄く切り,皿に盛付けて,上からソースをかけます。じゃがいもかまたはダンプリングを添えてすすめます。残った肉汁は,スープストックとして用いることができます。この種の料理で変わったものとしては,コンビーフを,キャベツや根菜類といっしょに煮たものです。

もう一つの,おいしくて安い肉料理は,シチューです。シチュー用の肉は,ずっと筋が多くなりますが,ゆっくり煮込むので,ゼラチン質が溶けて柔らかくなります。ゼラチン質にはとても栄養があります。シチューには,たいへん多くの種類があるので,ほとんどどんな好みをも満足させます。

野菜をいっしょに煮るブラウン・シチューの場合は,肉を四㌢角くらいに切り,少量の油で茶色になるまでいため,小麦粉少量を加え,塩,こしょう,にんにく,月桂樹の葉で調味します。次に,水,肉汁,またはトマトジュースを加え,弱火で半煮えになるまで煮ます。それから角切り野菜,小さな人参,玉ねぎ,セロリ,かぶら,じゃがいもなどを加えて煮上げます。この実のある料理には小麦粉のダンプリングがよく合います。ダンプリングは同じ鍋のシチューの上にのせておくと蒸し上がります。

ビーフ・ストロガノフの場合は,茶色にいためた角切り肉に,みじんぎり玉ねぎ,にんにく,パセリ,マッシュルームを加え,仕上げに,サワークリームを入れます。ビーフ・バーガンディーの場合には,みじんぎり玉ねぎ,にんにく,少量の小麦紛,バーガンディー酒を加え,煮上がるまで弱火で煮ます。グラーシュは,多量のみじんぎり玉ねぎと少量のにんにく,スイート・パプリカをたっぷり加えます。それから水を入れて,弱火で煮込みます。以上述べた三つの料理は,じゃがいも,ご飯,めん類,またはダンプリングなどに添えて供します。

また,ホワイト・シチュー,あるいはフリカッセと呼ばれるものも簡単に作れます。角切り肉を,塩を加えたふっとうした湯の中に入れ,再びふっとうするまで煮て,あくをすくい取り,味付けをし,半煮えになるまで弱火で煮込みます。それから上等の野菜か,マッシュルームを加えます。煮上がったなら,汁にとろみをつけるため,小麦粉,またはコーン・スターチを少量のクリームの中に混ぜ込み,卵の黄身を泡立てながら加え,これを煮立っているシチューの中に入れます。レモンジュースと,少量のウスターソースで調味します。これをご飯の脇にそえると確かにおいしく頂けます。

ミンチ肉は,非常に用途が広く,いろいろと異なる方法で簡単に料理できます。ハンバーグ・ステーキには,ぜひ上等の肉をお使いになるように。ひき肉を,薄い円板型に伸ばし,両面を焼いて,そのあと調味します。あるいはミート・ローフを作ることもできます。牛肉450㌘につき,水に浸して堅く絞った食パン三,四枚,卵一個,みじんぎり玉ねぎ一個,塩,こしょう,ガーリック・パウダー少々(少量のナツメグかまたは香草を加えたものを好む人もいます)を用い,それら全部をよく混ぜ合わせます。もし水気が少ないならば,水かトマトジュースを少し加えます。そしてそれを長方形に形作り,177度ほどの天火で,約45分間焼きます。あるいは,電気フライパンで焼くこともできます。パンは,ただ量を増やすために入れるのだとお考えかもしれませんが,実はそうではないのです。パンは肉から出る肉汁を吸収し,風味を中に保たせ,ローフをより柔らかく,よりおいしくするのです。

同じミートローフの塊を,ハンバーグのような形(ソールスベリステーキと呼ばれます)に小さく分けて用いることもでき,またミートボールにして油で茶色にいため,トマトソースの中で弱火で煮込み,スパゲッティといっしょに供することもできます。

お宅の皆さんは,豆やご飯といっしょに食べたり,裂いたパンの上にのせて食べたりするチリ料理 ― 時々,「スロッピー・ジョー」と呼ばれます ― がお好きでしょうか。もしお好きでしたら,荒くひいた肉を少量の油で茶色になるまでいため,みじんぎり玉ねぎとにんにくを加えます。それから,チリパウダーとトマトソースを入れて弱火で煮込みます。このような方法で準備されたミンチ肉はまた,キャベツの葉,トマト,かぼちゃ,なすび,ピーマンなどの野菜の詰め物にも用いることができます。肉に少しのご飯を混ぜ込み,香草で味をつけ,半ゆでのキャベツ,あるいは他の野菜の中に包み込んで,鍋で蒸し焼きにします。

前述のどの牛肉料理の残り肉も,じゃがいも,豆,ご飯,マカロニなど他の食品と組み合わせると,熱い料理にせよ,冷たい料理にせよ,多種多様な経済料理に生まれ変わります。例えば残り肉は,ハヤシ肉料理,ビスケットやトーストにのせるクリームビーフ,またはコロッケなどに用いることができます。あるいは,グレービーの中で暖めなおして出したり,薄切りにして冷肉として出したり,細切りにしてサラダに入れることもできます。

牛肉を買って料理をする際に,このような点を頭に入れておきますと,一つの塊を一回以上の食事に使うことができ,お金と時間を節約することができます。とりわけ,ご家族はずっと変化に富んだ献立を楽しまれるでしょう。

牛肉を食卓に出すならば,重要な蛋白源を家族に与えることになります。蛋白質は,組織を形成したり,補ったりするために身体にとって不可欠のものです。特に,レバー,心臓,腎臓などの肉は,血液を形成する鉄分の豊富な源として大切なものです。上手に料理すると,それらもまた,食事の楽しみを増す消化液の流れを促す,香りと風味を持っています。

今までわたしは,主として牛肉を料理し食卓に出す様々な方法についてお話ししてきました。しかし,いろいろなサラダ,野菜,果物などで,バランスのとれた食事にすることの大切さも見逃さないようになさってください。バランスの取れた食事は,あなたとご家族の健康の増進に資するものとなります。

そして,これらのおいしい食物を楽しまれる時に,わたしたちにかくも多くのおいしい食べ物をお与えくださったエホバに感謝することを,決してお忘れにならないように。―寄稿。

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