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  • 目ざめよ! 1975
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目ざめよ! 1975
目75 4/22 24–25ページ

痔に悩まされていますか

歴史家のことばによれば,痔(医師の間では痔疾とも呼ばれる)は歴史の流れを変えたことがあります。例えば,ルドルフ・マルクスは,ナポレオンがウェリントン指揮下の軍隊の側面の間隙を突くことに失敗したのは,睡眠不足からくる極度の疲労と,痔疾の痛みを和らげる目的で投与されたアヘン剤のためだったと語っています。

痔とは肛門部の静脈の腫張もしくは拡張症のことです。事実,それは大腸あるいは直腸下端部の静脈瘤のことです。基本的にいって痔には内痔核と外痔核の二種類があります。炎症が悪化すると,相当の痛みを起こし,患部が破れて出血する場合もあります。ある権威者によれば,おとなの三分の一以上ではないにしてもそれほど多くの人が何らかの種類の痔にかかっているとのことです。しかし多くの場合症状はごく軽いので自分ではそれと気づかないのです。

痔に苦しめられた経験は,文字で記された歴史同様古い昔にまでさかのぼります。エジプトとバビロン双方の古代の記録は,当時の医師がこの疾病をよく知っていたことを示していますが,特に聖書はこの疾病のことを述べています。―申命 28:15,27。サムエル前 5:6-12。

原因

痔の原因についていえば,座業や腸の体質的な弱さが主要な原因であると長年力説されてきましたが,今日では重労働に従事する人や軍人その他,座業に就いていない人々の間にも痔にかかっている人々がいると伝えられています。

なかには,痔を起こす要因として香辛料や酢のとり過ぎやコーヒーの飲み過ぎを挙げる人もいます。しかし,恐らく一番根本的な原因とされるのは,痔にかかりやすい遺伝的な弱い体質でしょう。

痔の疾患が多いのは,排便のさいにりきむことや便秘のせいだと考えられていますが,逆に,急性の下痢がやっかいな痔核を引き起こす場合があります。肛門の筋肉をゆるめられなくなる状態も,痔核を引き起こす場合がありますが,そのような状態はまた,おそらく現代人の誤った食習慣のために生ずるものと思われます。さらに,痔は妊娠中の普通の併発症の一つですが,それは明らかに子宮が大きくなって腹腔内圧が高まるために引き起こされるのです。

このようなわけで,1973年4月号のアメリカン・ハート・ジャーナル誌に載せられた一記事は,深部血管血栓症や静脈瘤そして痔疾が相互に関連していることを示し,さらに次のような仮説を掲げました。「かすの多い食物を食べると,小腸の内容物はじん速に移動するよう促され,形をなさない多量の便として排せつされる。それとは対照的に,現代の西洋文明の生み出した……かすの少ない食物を取ると,小腸の内容物が移動する時間は長びき,小さくて堅い有形の便を排せつする結果になる。後者の場合,結腸内の圧力が[ある所では]大いに高まり,虫垂炎や[腸の]疾患が引き起こされるだけでなく,便秘のため排便にさいしてりきむので,腹腔内圧も大いに高くなる」。そして,その記事は最後に,「もしこの仮説が部分的にでも正しければ」,痔疾やそれに関連した病気は,「以前のような,かすの多い食物を取るようにすれば,西洋でかなり減少するであろう」と結んでいます。

1972年11月号のニュージーランド医学ジャーナル誌上にも同様の発言が載せられました。同誌は,「アフリカやインドの原住民の罹患率に比べて,われわれの地域社会の住民が……痔疾にかかる率が高い主要な要因は,西洋の社会ではかすの少ない食物が摂取されていることである」と述べた,著名な一外科医の見解に読者の注意を向けさせました。痔疾が“文明病”と呼ばれているのももっともな話です。

痔の予防と治療

痔にかからないようにするには,座業に従事している人には運動が勧められていますし,またかすの多い食物を取ることが勧められています。かすのあまり多くない食品はおもに,精白された小麦粉や白米つまり精米,スパゲティ,チョコレートなどでできた食べ物です。こうした食べ物を控え,ふすま入りのマフィンやパン,あるいは精白されていない穀類食など,かすの多い食品をたくさん食べてください。さらに,葉菜類その他の野菜,特にセロリやキャベツなどをたくさん食べてください。焼いたジャガイモは“皮”のまま,またリンゴやモモなどの果物も皮ごと食べましょう。

西暦前五世紀の有名なギリシャの医学者ヒポクラテスや,十二世紀のユダヤ人の学者で哲学者でもあったマイモニデスも,痔の治療法として,ここに述べた事柄と大体一致する実際的な助言を幾つか指摘しています。

すでに痔にかかっている場合にはどうすればよいでしょうか。ひどい,つまりやっかいな痔でなければ,上に挙げたような自然食を取るようにするだけで治せるかもしれません。しかし,より決定的な治療法を必要とする場合もあるでしょう。最も一般的な外科治療法は,医師の間で「結紮切除法」として知られているものです。もっとも,そのような手術を必要とする患者は痔にかかっている人の10%ほどにすぎません。軽症の内痔核のなかには,注射による幾つか方法の一つできれいに治るものもあります。

ほかには,ゴムバンドを用いて,患部の静脈組織のかたまりを括約するだけの治療法もあります。このような治療は診療室で局部麻酔をかけるだけで行なえますし,手術後の障害もほとんどありません。

比較的最近開発された画期的な治療法に,凍結手術として知られる,いわゆる“冷凍”治療法があります。この手術では,痔核組織を凍結させて破壊するため,棒状の細い氷片が用いられます。これは後遺症も残らず,比較的痛みも少ない治療法です。

この分野の権威者の中には,肛門開口部が狭くなるのを防ぐ手段として(肛門を広げる)拡張法の必要性を強調する人もいます。これは手術の一環として行なわれる場合もあれば,手術後患者が自宅で続けて行なうよう勧められる場合もあります。

このように,痔に対処する方法はいろいろあります。しかし,これまでのことから明らかなように,どんな治療を行なうかは,炎症の種類や,凝血,裂溝あるいは瘻孔などの炎症の有無に大きく依存しています。

しかし,人類を悩ましている他の数多くの病苦と同様,痔の場合も,「わずかな予防は万全の治療に値する」ということわざが当てはまることを覚えておきましょう。肛門の筋肉を楽にするように心がけ,座業に従事している人はもっと運動をするようにしてください。そして,何よりも食事に注意し,通じをよくし,便秘にならないようにするのに良い食物を食べてください。

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