ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目75 7/22 15–18ページ
  • 解決は精神科医の治療にかかっているか

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 解決は精神科医の治療にかかっているか
  • 目ざめよ! 1975
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 与えられた助け
  • 治療にあたる姿勢に見られる基本的な誤り
  • 基本的な誤りがさらにもたらす影響
  • 読者からの質問
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1975
  • 精神の健康を回復させる最善の方法
    目ざめよ! 1975
  • 精神科医が僧職者の代わりをしているのはなぜか
    目ざめよ! 1975
  • 精神病治療法よりも効果的
    目ざめよ! 1972
もっと見る
目ざめよ! 1975
目75 7/22 15–18ページ

解決は精神科医の治療にかかっているか

精神療法とは,精神面や情緒面で乱れた状態にある人からその問題点を聞き出し,それに対処する方法を自覚するよう助ける治療法のことです。アメリカでは,この種の治療を施す人々,つまり精神科医の数は過去25年間で7倍に増えました。

たいていの精神科医が用いているのは,ジークムント・フロイトの始めた“寝いす”を利用して行なう精神分析論による療法です。といってもこれは,主にアメリカを中心に行なわれている療法です。例えば,1,100万の人口を擁する東京には精神分析医はわずか3名しかいませんが,人口900万のニューヨーク市にはなんと1,000名を数える精神分析医がいます。

精神医学療法の価値は,決してすべての人から認められているわけではありません。事実,全米精神療法学会の理事でさえ,最近,「精神療法の分野を今日特色付けている論争や絶えまない幻滅感」について語りました。また精神科医カール・メニンガーも,「いわゆる精神分裂症患者の9割までが医療機関の助けを受けずに回復する」と語っています。

ロンドン大学付属精神医学研究所のH・J・アイセンク教授は,1973年4月4日号のメディカル・トリビューン誌上で厳しい語調でこう書きました。「精神療法および精神分析の種々の方法がもたらしたとされる[成果]は,自然回復の場合とほとんど変わらない」。言い換えるなら,アイセンク教授によると,精神医学の助けを借りた人々の回復率は,精神医学療法を全く受けなかった人の場合とほとんど同じだったのです!

与えられた助け

しかしながら,精神科医によって本当に助けられた人のいることも否定できません。アメリカ,カリフォルニア州に住むある男の人は,「親切なその人から受けた援助は非常に有益で,病状は急速に快方に向かいました」と書いています。そして,「あの精神科医はわたしのために何を行なったのだろうか」と自問し,こう答えました。「彼はわたしの話に耳を傾けてくれました。本当に話を聞いてくれました。……自制心を培う能力がわたし自身のうちにあることを悟るよう助けてくれました」。

神経症の徴候が現われていたこの男の人は,深刻な性的異常を示す行動上の問題を持っていました。しかし精神科医は,親切に励ましを与えることにより,その弱さを正すよう患者を助けることができました。こうした精神科医の治療のおかげで快方に向かった人の中には,非常に重い精神病患者さえいました。カール・メニンガーを中心とする一医師団が著わした,「極めて重要な情緒の安定」と題する本に挙げられているある病歴は,この点を説明する証拠となっています。

そこに挙げられているのは,63歳の時に州立病院に収容された“メアリー・スミス”の例です。どうしたことか彼女は,親切で優しい典型的な農業経営者である自分の夫が酒の密売に関係するようになり,繰り返し自分に毒を盛ろうとしていると考えるようになりました。そのため,寝ている夫を金づちで襲ったのです。

彼女は,「神経症の徴候があり,落ち着きがなく,錯乱状態にある」と診断されました。そして入院後6年目には,回復の見込みのない精神異常者と断定されました。それから7年の歳月がたったころ,ある新しい医師が着任し,その患者に関心を持ちました。医師は甲高い声で話す彼女の不平に辛抱強く耳を傾け,同情を示し,できるときはいつも話にうなずきました。また一緒に散歩しては,妄想を取り除くよう巧みに助けました。彼女の眼鏡の度を直し,看護婦を付けて読み物を与え,一緒に雑談させました。

その婦人の声の調子は徐々に変化し,ベッドを整える手助けができるようになり,やがて院内の敷地を独りで歩くことが許されました。ほどなくして,数日外泊することも許されました。そしてついに76歳という高齢で,老婦人を世話する付き添い看護婦の職に就いたのです。何年か後のこと,その婦人の娘から次のような知らせが寄せられました。「母は協力的で非常によく働き,みんなの役に立っています。……年齢を問わずわたしの知っている女性の中で,最も計画的に仕事をする人の一人だと思います」。

精神障害者を助ける点で成功を収めたこうした例は,それらの患者がどんなタイプの治療を特に必要としているかを示唆しています。何年か前のこと,精神衛生研究財団の会長ジェフリ・ビッカース卿はこう説明しました。「精神科学における最も意義のある発見は,精神を守り,かつ健全な状態に戻す愛の力である」。

そうです,今では,精神病患者を効果的に治療する上で,愛,親切,辛抱,そして理解が肝要なものとして一般に認められるようになりました。しかし先に触れたように,多くの場合,精神科医は患者の回復になんら助けとなっていません。それには,何か根本的な理由があるのでしょうか。

治療にあたる姿勢に見られる基本的な誤り

周知のとおり,悲惨な事態に面して耐える力を得るためには,人は自分が存在する理由,つまり人生にはどんな目的があるかを知ることが必要です。しかし精神科医は,こうした知識を与える上で最も優れた立場にあると言えますか。「自分はなぜここにいるのだろう」。「生命とは一体何だろう」。「前途にはどんな運命が待ち受けているのだろうか」。こうした基本的な疑問に人々が答えを見いだすよう,精神科医は助けを与えることができるでしょうか。

実際のところ,人間にはだれもこうした疑問に満足のゆく確かな答えを与えることはできません。それができるのは人類の創造者である全能の神だけです。そして神は,わたしたちが希望と慰めを得られるように,みことば聖書の中にそうした答えを備えてくださいました。しかし,精神科医は一般に神についてどう考えていますか。

1970年に行なわれたある調査は,その点を明らかにしています。インタビューを受けた精神科医のうちその55%の人が,神に対する信仰は“幼稚”で,“現実にそぐわない”と考えている,と語りました。

なんという理性に欠けた非論理的な結論なのでしょう。考えてみてください。至高の神の存在を認めないとすれば,生命の起源をどのように説明できますか。また,愛についてはどうですか。健全な精神を保つ上で極めて肝要なこの驚くべき特質はどこから生じましたか。この点について論理的で道理にかなった説明を与えているのは聖書だけです。そして聖書の説明によれば,愛に富む至高の創造者がまさにそれらの根源であられるのです。(詩 36:9。ヨハネ第一 4:8-11)どうみても“幼稚”とは思えない,科学の分野で傑出した人々の中にも,そのような神に対する信仰を表明した人がいます。

サイエンス・ダイジェスト誌はそうした人々の一人についてこう報じています。「かつては,科学史家のほとんどが,アイザック・ニュートンこそ世界の生み出した最も偉大な科学者であると断言したものである」。そして,そのニュートンは主著「プリンキピア」の中でこう述べました。「その方の真の支配領域からすれば,真の神はまさしく生きておられ,知性に富み,力あふれる実在者であられることがわかる。また,他の卓越した面を考慮すると,神は至高者,つまり最も完全な方であられる。神は永遠無窮,全知全能であられる」。

世の精神科医が犯している基本的な誤りは,精神または情緒の乱れている人を治療するに際し,一般にこの真の神に知恵や導きを求めていないという点にあります。あらゆる専門医の間で精神科医の自殺率が最も高いことは,確かに精神科医の取るこうした態度の必然の結果と言えます。精神科医の一人は,その点に触れて,『精神科医の[自殺]率が他と比べて最も低くなるまで,その教えのすべてには疑問が残る』と語っています。―アメリカ医学学会誌。

基本的な誤りがさらにもたらす影響

神のみことば聖書の健全な教えの価値を無視する精神科医が,平衡の取れた仕方で愛を示すのはまれなことです。例として,麻薬を断ち切らせるために,10代の息子を精神科医のもとにあずけたある父親の場合を挙げることができます。どんな結果になったでしょうか。父親は2,000㌦(約60万円)を支払いましたが,息子は少しも快方に向かいませんでした。

父親は息子を助けたいと思いました。しかしその父親も,また精神科医も,愛を表わす上で肝要な事がらは親切のうちにもき然とした態度で懲らしめを施すことであるという神のことばの教えの真価を認めてはいませんでした。(ヘブライ 12:6-9。箴 23:13,14)ついに健全な助言に耳を傾けたその父親は,麻薬中毒者更生施設に進んで入りたいと思うようになるまでは家に戻ってはならない,と息子に命じました。後日,息子は父親にこう言いました。「わたしはお父さんとお母さんに家を追い出されて初めて,お二人がわたしを本当に助けたいと願っておられることが分かりました」。その息子は今では麻薬中毒から立ち直っています。

神を認めず,道徳に関する神の教えを無視する精神科医の一般的傾向は,非常に有害な結果をもたらしてきました。例えば,「同性愛グループ,青少年に対するわいせつ行為で告訴さる」という見出しが,ロングアイランド・プレス紙の第一面に掲げられたことがあります。同誌はこう報じました。「国際的にも知られている幼児精神科医を含む4人の男が……昨日,青少年に対する男色,強制わいせつ行為および不法共謀のかどで起訴された」。

こうした事件は例外かもしれませんが,男性の精神科医が女性の患者と性関係を持つといった事件はそう珍しくありません。例えば,結婚生活がうまくゆかず欲求不満に陥っていたクリスチャンのある婦人は助けを求めて精神科医のもとに行きました。ところがその精神科医は,精神科医に見てもらうよう夫に勧めるか,離婚するか,あるいは“ボーイフレンド”と情事を行なうか,三つのうちのどれかを選ぶように,そして必要なら自分が喜んで“ボーイフレンド”になって上げる,と言いました。

また,ニューヨーク・デーリー・ニューズ紙に報じられた次のような理由で訴えられた精神科医もいます。同紙によると,「[その精神科医は,]治療と称して自分と性関係を持たせ,その上“治療費”を請求」しました。別の精神科医は,精神病の治療と偽って患者に自分と性関係を持つよう強要したため,125万㌦(約3億7,500万円)の賠償金を支払うようニューヨーク州最高裁判所に訴えられました。事実ある精神科医は,自分の著わした本の中で,「『強要』してはならないが,患者の性的必要を満たすために自分を役立てる」よう,精神科医に勧めています。著者は,その本に“愛の治療”という表題を付けました。

アメリカ有数のセックスクリニックを開業している二人の臨床医は,自分たちが治療した800名の患者のうち相当数の人が同診療所内の精神科医やカウンセラーと性関係を持つことに同意した,と語りました。こうした報告の中には,単なる空想や願望的思考や誇張した自慢話などもあることでしょう。しかしながら,医師の一人はこう述べました。「こうした特殊な報告のわずか25%が正しいものであるとしても,この分野における専門家にとって,これはやはり深刻な問題である」。

世の精神科医に対しては,明らかに十分注意を払う必要があります。というのは,助けの得られることがある反面,神の義の原則に反することを行なうよう促される場合も実際にあるからです。しかしたとえそこまではいかないにしても,一般に精神科医は精神病の特効薬ともいうべき神から与えられた愛の特質の正しい適用の仕方を知らないのですから,そのような治療にあまり期待することはできないでしょう。

ということは,精神に関係した問題を徹底的に究明し,解決するための助けの得られる信頼の置ける精神療法はどこに行っても受けられないという意味でしょうか。幸いなことに,そのような助けを得ることができます。この混乱した世界の中にいても,そうした助けにより健全な精神を取り戻した人は少なくありません。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする