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目ざめよ! 1976
目76 1/22 7–8ページ

カビがあなたの体に住みつく時

楽しみに待たれる客もいますが,わたしはそのような客ではありません。また,客は普通,長居をしてあきられないようにするものですが,わたしは,ある人の体に根を下ろし,腰を据え,強制的に立ち退かされるまで居座る,やっかいな特質を持っています。人の体でわたしがよく住みつく場所は,足,特に足指の間,頭の皮膚,ひげの生え際,そして股の付け根などです。

わたしは何者だと思われますか。わたしはカビです。そして,わたしの引き起こすやっかいな問題には幾つかの呼び名が付けられています。例えば,田虫,ジャングル疫,しらくも,そして最もよく知られている,水虫などです。

実際わたしは,植物界でも菌類と呼ばれる大家族に属しており,“いとこたち”の中には,人類にとって非常に有益とされるものも少なくありません。わたしの親類の中には,料理人や食通の大のお気に入りである食用キノコや,製パン業者および醸造業者に欠かせない酵母菌などがいます。わたしの家族の中には,ブルーチーズや羊乳チーズを作るのに一役買っているものもいます。

また,見過ごしてならないのは,抗生物質を作る際に,わたしの家族の成員が果たす役割です。ペニシリンのもたらした益について聞いたことのない人がいるでしょうか。その益のゆえに,昔は大抵致命的であった肺炎などにかかっても,今では大半の人が助かります。しかし,わたし自身について言えば,こちらがいくら人々と親しくなろうとしても,どうしたものかその親しみ深さは喜ばれないようです。

わたしたち菌類は,葉緑素を持っていないという点で,普通の植物と異なっています。ですから,多くの植物とは異なり,太陽と土から自分たちの養分を作り出すことができません。その代わりに,有機物を食べて生きているのです。わたしたちの多くは,生物から養分を取るので,寄生植物として類別されますが,無生物を養分としている仲間もいます。古くなったパンやチーズに生えるカビ,湿気の多い洋服だんすの中の白カビ,およびトウモロコシや麦の黒穂病やさび病などの形でわたしたちをご覧になったことがあるでしょう。

わたしたちは,フロリダ,ハワイ,南太平洋および熱帯地方など,高温多湿な所に一年中住むのが一番快適であると感じています。暑い夏の間に温帯で繁殖する仲間もいます。夏の間,何かのスポーツをして激しく動くと,皮膚のくぼみが湿り,皮膚がふやけるので,わたしたちにとっては繁殖しやすくなります。

養分さえあれば,わたしたちはほとんどどんな土砂の中ででも生育できるので,あなたが海岸やプールの周囲をはだしで歩くなら,移り住むための願ってもない招待をわたしたちに差し伸べていることになります。わたしたちが住んでいる人の着た衣服を,あなたがそのまま身に着けるなら,同じ結果を招きます。

わたしたちは自分たちが作る病巣の形状から,ぜに田虫としても知られるようになりましたが,これはつまらない誤解です。概してわたしたちは,やっかい者以外の何物でもないでしょう。時には人を寝込ませることもあり,また,わたしの親類の中には,非常に悪質で,宿主を殺してしまうものさえいます。a

予防と根治

今までの話から,わたしがあなたの体に住みつくのを防ぐ方法はない,と考えたかもしれません。しかし落胆するには及びません。世界中の人々の75%は,わたしたちに対する自然免疫,つまり生来の抵抗力を持っているので,わたしたちがいくら侵入しようとしても入り込めないのです。これを聞いて,きっと驚かれるでしょう。こうした免疫性のために,父親が水虫にかかっていても,家族のほかの人たちはそれに悩まされないことがよくあるのです。この生来の免疫性を持たない人は,くつの中をたまたま外気にさらした際に,図らずもわたしたちに侵入の足がかりを与えてしまう場合があるかもしれません。しかし,感染しやすい人々のために幾つかの良い提案があります。

前にも述べた通り,あなたはしばしば自分でわたしたちを招き入れています。避暑地などの公の場所をはだしで歩かないようにすれば,それを避けることができます。公衆シャワーを使う際,またそこへの行き帰りには,サンダルを履いてください。サンダルを持ち合わせていないときには,シャワー室の床にタオルを敷くとよいでしょう。他の人が着た衣服を身に着けないようにもしましょう。化繊のくつ下の代わりに,ウールか綿のものを履き,足の汗の問題を減らしてください。ブリーフよりもやや長目のパンツを,ナイロンよりも綿の下着を身に着けることによって,股の部分の汗を減らしてください。湯上がりには,体の湿った部分,特に手足の指の間および皮膚のくぼみなどをよくふきます。足の発汗がひどいようなら,毎朝フット・パウダーを付け,汗をかきやすい他の部分にはベビー・パウダーを付けてください。しかし,でんぷん質を含むパウダーは使わないようにします。きゅうくつな下着を身に着けたり,患部を引っかいたりしないでください。さもないと,体の他の部分にも感染が広がるかもしれません。

わきの下が感染した場合,患部を毎週そるのがよいかもしれません。しかし,予防と治療の両方について主に強調すべき点は,皮膚を清潔に保ち,湿ったままにしておかないことです。菌類は,皮膚の表面が湿っていなければ,生きてゆけないのです。

今日,わたしたち菌類を抑制し,根治するために用いられている治療法はいろいろあります。その中には,刺激性のない脂肪酸から抽出され,液体,軟こう,あるいはパウダーの中に混ぜられているものもあります。一㍑のぬるま湯に,大さじ一杯のホウ砂を入れ,その中に手や足をつけるという簡単な家庭療法が有効であることに気付いた人もいます。バケツ一杯の水に一カップのホウ砂を溶かし,その中にくつ下や下着を浸しておくのもよいでしょう。洗たく液の中に一カップのホウ砂を,二週間に一度入れるなら,わたしたちが戻って来るのを防げます。

わたしたちカビ族を追い払いたいなら,湿気の多い浴室などに下着を掛けて乾かしてはなりません。自動乾燥機がなければ,下着を日の当たる場所に,股の部分を外に出して乾かし,水着を乾かす場合にも,裏返しにしてから掛けるようにしてください。

こうした努力や用心にもかかわらず,わたしたちを追い払うことができないなら,専門家の助言を求めることを勧めます。それでも,一医師の述べる通り,『菌類による感染に対処するために,医師は工夫を凝らさなければなりません』。わたしたち菌類の中のあるものは,他のものよりも根治するのが一層困難なため,医師は効き目のある薬が分かるまで,各種の薬を試しに処方するかもしれません。内用薬を服用し,それを三か月から六か月間続ける場合もあります。また,わたしたちを追い払ったように思えた後も,少しの間は治療を続けるのが普通です。わたしたちが表皮細胞の間に隠れていて,繁殖して別の炎症を引き起こす機会をうかがっている場合もあるのです。しかし,助けとなるものが数多くあるのですから,希望を捨てる必要はありません。根気よく治療するなら,わたしたち菌類を追い払うことができます。

[脚注]

a しかし,銘記すべき点として,皮膚の炎症すべてが,カビによって引き起こされるわけではありません。それが別の原因を持つ皮膚炎にすぎない場合も少なくありません。

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