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  • 聖書は,変化に富んだスリナムで一致の業を推し進める
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目ざめよ! 1980
目80 2/22 16–18ページ

聖書は,変化に富んだスリナムで一致の業を推し進める

スリナムの「目ざめよ!」通信員

空港からスリナムの首都パラマリボまで50㌔ほど車を走らせると,旅行者はこの南米の国の生活を大ざっぱながら眺めることができます。やしの葉でふいた家々,折々目に入ってくる,半裸の黒人女性が朝食を準備している姿などを車の中から目にすると,第一印象としては,アフリカのどこかの国に降り立ったような感じがします。しかし景色は見る見るうちに変わってゆき,スリナムの原住民であるアメリカインディアンの2部族,つまりカリブ族とアラワク族のそばを通り過ぎるころには,この国の全体的な雰囲気がもっとつかめるようになります。例えば,インド人の婦人たちは今でも白いレースでできた伝統的なかぶりものを着けています。インドネシア人の特色は手入れの行き届いた庭園を持っていることです。中国人は街角のあちこちで仕事をしています。首都の旧市街には,幾世紀も昔の植民地時代をしのばせる,オランダ風の家が今なお見られます。

人々が非常に変化に富み,言語,背景,習慣などが一様でないのですから,どんな教育活動を行なうにしても問題に行き当たることは容易に理解できます。したがって,聖書の良いたよりを宣べ伝え教えるためには,多大な努力が必要とされました。聖書を教える上で遭遇した一つの問題は,特にジャングルの奥地に住む人々の文盲の問題でした。1976年にものみの塔聖書冊子協会の支部事務所はこの問題に取り組み,スラナン-トンゴ語(スリナムの言語)の小冊子レリ・レシ・エン・スクリフィ(読み書きの学習)を用いて三つの学校を開き,週に2回,本職の教師であるエホバの証人がそこで教えました。同地の小学校で教えるために引っ越してきた3人の若い証人たちの援助で,このジャングルの会衆は程なくして27人の成員を抱えるまでに成長しました。土地の人々は自分の聖書を楽しく読めるようになっています。聖書をよりよく理解したために,さまざまな国籍の人々の間により強い一致の絆がもたらされました。パラマリボでも同じようにして,多くの人々が助けられ,現在,同市では,120人から成る一つの会衆と,10のオランダ語会衆が崇拝を行なっています。

川づたいに南へ進む

隔絶された地域に達しようと,今,大きな努力が払われています。タパナホーニ川沿いにある小さな会衆をご一緒に訪問してみませんか。

「ようこそこの船へ!」。黒人の証人のひとりが迎えてくれます。この人は達し難い場所の人々に「良いたより」を携えてゆく仕事に毎月全時間を費やしています。コルジャールという,長さは18㍍のカヌーの大きいことには目を見張らされます。男子4人が2か月を費やして巨木をくり抜き,この川を行き交う舟の中でも最も大きな舟に仕上げたのです。この舟がエホバの証人たちを首都で行なわれる大会に運んだり,宣べ伝える仕事のために多くの村々へ運んだりするのを見て,村の子供たちが叫びます。「ノア・エ・プサ!」。(「ノアが通るぞ!」)

王国会館の建設

目的とする,会衆のあるゴド・ホロという村に着くまでに,わたしたちは舟を降りて少し歩きました。

この会衆は自分たちの王国会館を建てる決定を下すに至りましたが,そのいきさつが非常に変わっています。(幾つかの会衆が一堂に会する)巡回大会の際,集会に用いられていた会場は100名の出席者のうち,80名しか収容できませんでした。なお悪いことに,公開講演の時に,篠つく雨で屋根全体が突然こわされてしまったのです。幸いなことに重傷を負った人は一人もいませんでしたが,人々は王国会館を建てようと決意するようになりました。

基礎資材はジャングルから得なければなりません。男たちはジャングルに入って2か月間木を切り,女と子どもたちは約40立方㍍の砂や砂利を積み上げる仕事に忙殺されました。しかしセメント,屋根をふく板金,くぎなどが不足していました。首都に住む証人たちはこの拡張計画を聞きつけ,これらの物品を入手するための経済援助を自発的に申し出てくれました。そしてこれらの建築資材は,あのかけがえのないノア号によって現場に運ばれました。

れんが工の人が一人いて,その人はれんがの作り方を他の人々に教えました。このような状況で建築の業を行なうのは至難なことですが,実質的な材料のすべて,建築の業そのものが自分たちの労働の結果であることを知るときに,ある種の喜びを感じます。王国会館は1年後の1979年4月15日に献堂されました。

新しい事態を迎えた村

エホバの証人は自分たちの集会場を得て喜び勇みましたが,その村の人々も益を受けました。新しい王国会館の建設が決ったとき,まず問題となったのは用地の獲得でした。ゴド・ホロは実際には互いに隣接する3つの村からできています。最初に提供された用地はその村の酋長から即座に拒否されましたが,真ん中の村の酋長はエホバの証人に同情的で,「おやんなさい。私の村に近いあの丘の上に建てなさい」と言ってくれました。そこの村人の多くは酋長を嘲笑しましたから,この決定によってその酋長は物笑いの種となりましたが,その人は自分の約束を決して違えませんでした。

証人たちは建設を続行しました。この村の出身で今は首都に住んでいる人たちが,自分たちの村で行なわれていることを耳にはさみ,抗議の手紙を送ったり,王国会館を壊すというおどしをラジオで放送したりしました。しかしこの酋長は,反対者たちに返事を出し,襲いたければ襲うがよい,と述べました。そして,その人たちは妻子や親や村の年寄りたちのためのより良い家を建てる面で,何の貢献もしなかった,ということを思い出させました。

人々は今,ガド・ウールトエ・スマ(神の言葉の民)― ここで証人たちはこのように呼ばれている ― が村の宝であると認めています。証人たちは村に霊的な光だけでなく,実際の光をももたらしました。ノア号のおかげで村に電気が引かれたのです。ノア号は首都からこの場所まで,大雨をついて発電機を運搬しました。その結果,宣べ伝える業にあずかるときにも,エホバの証人は非常に友好的に迎えられるようになりました。

「良いたより」を携えて人々を訪れる

舟をこの村につなげてから,主人役である乗船員たちは「良いたより」を携えて人々の家を訪問する業にあなたを伴ってくれます。忙しい町中の区域の場合と同じように,自己紹介をしてすぐに本題に触れようとしてもままならないことに気付かれるでしょう。そのようにするなら,ここでは礼を失することになります。土地の習慣に従って,あなたは一番最初に「お目覚めの気分はいかがですか」というあいさつをしなければなりません。家の人は答えます。「とても良い気分です,あなたは良くお休みになりましたか」。「よく休めました。あなたは?」「わたしもぐっすり休みました」。それからおもむろに聖書の話へと持って行くのです。

骨の折れる,しかし楽しい旅からもどると,今度は陸路を使って,スリナムの南西部を旅行するよう招待されます。何年か前,政府は二つのダムとボーキサイト鉱山と鉄道を作る計画に着手しました。その過程で350㌔に及ぶ道路が設けられ,その結果,ガイアナとの境をなすコーランティン川沿岸にあり,かつては人も通うことのなかったアポエラとワシャボというアメリカインディアンの村々に行くための道が開かれるようになりました。しかし何という道でしょう! わたしたちの乗った四輪駆動の小型自動車は地面の凸凹や砂ぼこり,わだち,ぬかるみなどで揺れたりはね上がったりしました。その苦しさも,時々道ばたに車をとめ,へびに驚かされたり,ハキリアリの重労働に感嘆の声をあげたり,極彩色のオウムの鳴き声に聞き入ったりするときに,幾分和げられました。

やっとのことで,そのインディアンの村から50㌔離れたアメリカ人の野営小屋に到着します。クリスチャンの二人の姉妹たちから温かく歓迎されて,わたしたちの疲れもたちまち吹っ飛んでしまいます。わたしたちの体と衣服を覆っていた細かな赤いほこりを洗い流すために,風呂が必要だということを姉妹たちは察してくれたのです。おいしい食事で活力を取りもどし,楽しい会話を交わしてからぐっすり眠りました。そして翌朝から,わたしたちは,聖書の音信を携えて人々を訪問し始めました。

素朴な村人たちは聖書に対して並々ならぬ関心を抱いています。どの家でも進んで耳を傾ける人々に出会います。ある家を以前訪問した人がその家をもう一度訪問するにはどうするのかと不思議に思われるでしょう。どの家も同じ形をしており,番地もないからです。でもこれは問題になりません。軒なみ,あなたと聖書を勉強したいという人々がいるからです。家の中に文書かばんを置くだけで,人々は一冊の聖書文書を欲しがるばかりか,かばんの中のものを勝手に取り出すことがあります。

この旅を終えて首都に戻るとき,あなたは王国の良いたよりが,美しいこのスリナムの国のあらゆる所に届いていることを知って元気づけられることでしょう。

[17ページの図版]

「あのかけがえのない“ノア”号」

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