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目ざめよ! 1983
目83 7/22 4–5ページ

通貨 ― どのようにして造り出されるか

昔,ある賢人は,「饗宴はあなたを幸福にし,ぶどう酒はあなたを元気づけるが,お金がなければそのどちらも得られない」と言いました。(伝道 10:19,「今日の英語聖書」)では,この不思議なもの,お金とは一体何なのでしょうか。それはどこから来るのですか。

ずっと昔に人間は,物々交換をしたり,金属を持ち運んだりするのは,商取引に便利な方法ではないことに気づきました。それで創意工夫に富んだ中国人が紙幣を発明しました。やがて他の国々も,少なくとも理論的には貴金属 ― 普通は金 ― と交換可能な紙幣を印刷するという便利な手段を選びました。

しかし,金本位制には本来欠陥がありました。これまでに掘られた金の総量は,(昔の1オンス35㌦という金の価格を使って換算すると)約850億㌦(約21兆2,500億円)にしかならないと言われています。この輝く金属は,人口や商取引の激増についてゆくに足るだけの量は存在しないのです。

例えばこういう実例があります。第二次世界大戦後,米ドルが国際貿易の主要な通貨になりました。その結果,幾十億ドルもの米ドルが外国の諸政府の手中に収まりました。一著述家は,「既に1965年には,フォート・ノックス[米国連邦金塊貯蔵所]にある金の価値を上回るドルが外国の諸銀行の手中にあった」と述べています。(下線は本誌)諸国家が一斉にその金を請求してきたらどうなるでしょうか。そこで,米国は1971年に『自国の金の窓口を閉鎖した』のです。米国は依然として膨大な量の金準備高を維持してはいましたが,諸外国はそのドルを金に兌換することはできなくなりました。それであらゆる実際的な目的において,その通貨は米国政府の信義によってのみ裏づけられているということになりました。その結果,国際通貨体制は混乱に陥りました。

ですから,通貨には,人々があると考えるだけの価値しかありません。政府が紙幣を印刷すればするほど,人々はその価値を低く見積もります。しかし,通貨を造り出しているのは印刷機だけではありません。

何もないところから

「あなたは,わたしの銀子を銀行家に預けておくべきだった」と,イエスのたとえ話の一つに登場する男の人は言いました。「そうすればわたしは,到着してすぐに,自分のものを利息と一緒に受け取っていただろうに」。(マタイ 25:27)聖書時代にも,銀行家は金を貸してかなりの額の利益を上げ,“利子”という形で預金者にその利得の幾らかを分かつという方法を知っていました。しかし,そうすることにより,銀行家は巧妙な仕方で通貨を造り出していました。

論議を分かりやすくするために,自分が1,000万円を銀行に預けたとしましょう。次に,新しい商売を始めるために100万円を借りる顧客がいるとします。銀行の資産は,あなたが預け入れた額からこの貸し付けを引いた額の900万円しか増えないと思われるでしょう。ところが,銀行家の論理はそのようなものではありません。借り手に100万円を現金で渡す代わりに,そのお金は普通その人の銀行口座に入金され,徐々に引き出すようにされます。ですから,銀行の資産は減る代わりに,銀行の元帳には総計1,100万円の資産があることになります。100万円が何もないところから造り出されたのです。

この数字の操作の話を聞くと,頭が痛くなるかもしれませんが,銀行家の顔には笑みが浮かびます。このようにして銀行は,自分たちが実際に持っている以上のお金を貸すことができるのです。『でも,それは危険ではないか』と考えられるでしょう。確かに危険なものになり得ます。特に,銀行が無責任に貸し付けをした場合には危険です。しかし,預金者と負債者が全員同じ時に自分たちの預金を引き出しに来るのはまれです。ですから,銀行は日常業務を処理するに足るだけの現金を手元に置いておくのです。

政府も,必ずしも印刷機を動かすことなしに膨大な量の資金を造り出します。例えば,「通貨の風船」という本によると,米国の連邦準備銀行は,「不愉快なほど複雑な一連の帳簿の記入を行なっている。数字を動かし,政府発行の有価証券の売買をし,貸し付けをし,証券類を買ってそれをすぐに売ることを約束し,証券類を売ってそれをすぐ買い戻すことを約束する。……ところが,この活動すべてが分析されると,連邦準備制度は何もないところから通貨を造り出している」。

読者も知らず知らずのうちに通貨を造り出しているかもしれません。クレジット・カードがあれば,それを使う度にお金を借りることができます。当座預金があると,しばしば実際に預金しているより以上の小切手を切ることがあります。こうして,通貨供給量が多くなり,インフレがあおられるのです。

ですからこの通貨制度は,人々がこの制度に対する信頼を失ったら容易に壊れる泡のようなものなのです。しかし,通貨がそれほど簡単に造り出されるのなら,それはどこへ行くのでしょうか。

[5ページの図版]

世界の通貨はもはや金の裏書きがない

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