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目ざめよ! 1983
目83 11/22 20–23ページ

聴力という賜物を保護しましょう

耳を澄ましてみてください。何が聞こえますか。時計のカチカチいう音,クーラーの機械音,街のざわめきが聞こえますか。言っていることがよく分かるほどはっきりと人の声を聞き分けることができますか。

わたしたちのほとんどがそうであるように,あなたもこの聴力のありがた味を多少忘れておられるかもしれません。しかし,重度の聴覚障害を抱えている人は米国とカナダだけでも1,500万人を上回ります。そのような人たちの生活は困難をきたすことがあります。例えば,聴覚障害をもつ子供たちは,多くの場合,他の子供と同じほど早くから話せるようにはなりません。それに,親が子供に聴力の問題があることに気づかず,“注意を払わない”と子供に向かって大声を張り上げることもあります。聴覚障害をもつ成人も彼らなりの問題を抱えています。自分の難聴が知られるようになると失業する,と心配する人もいます。あるいは,意思の疎通がなくなるため結婚生活にひびが入るかもしれません。

ですから,聴力は確かに貴重な賜物であることがよく分かります。「聞く耳と見る目 ― その両者ともエホバがお造りになった」と聖書は述べています。(箴言 20:12)では,どうすれば神からのこの賜物を保護できるでしょうか。まずは,耳が実際に音を聞くその仕組みを調べてみましょう。

どのようにして音を聞くのか

シンフォニー・オーケストラの演奏する静かな調べや子供の声を聞く時,あなたの聴覚器官は空気の振動,つまり音波に反応しているのです。その振動はサイクル毎秒で測定されます。そして国際協定により,その振動はヘルツ(Hz)という名で呼ばれます。普通の人間の耳は約20ヘルツから2万ヘルツまでの音を聞くことができます。その点は,ピアノの最も低い音が約27ヘルツ,最も高い音が約4,000ヘルツであることを考えると,一層よく理解できます。

しかし,耳がこれらの振動を聞くためには,十分な強度が伴っていなければなりません。強度はデシベル(db)という単位で測定されます。0デシベルは聴力の閾(普通の人間の耳が感知できる最弱音)と定められました。あなたの耳に達する鳥のさえずりは15デシベル,タイプライターの音は約60デシベル,リベット打ち機から出る騒音は約100デシベル,ジェット機から出る騒音は約125デシベルです。130デシベルくらいになると耳が痛くなります。

耳の構造は基本的に三つの身体的な単位に分けられます。つまり外耳,中耳,内耳です。

外耳は音を集め,その音を外耳道を通して中耳にある鼓膜へと伝えます。鼓膜は,つち骨,きぬた骨,あぶみ骨と呼ばれる三つの小さな骨からなる耳小骨に付着しています。こうして振動は耳の構造の第三の部分である内耳に伝えられてゆきます。驚くほど複雑なこの内耳の中には,蝸牛と呼ばれるうずまき状の部分があります。それはかたつむりの殻に似ています。この蝸牛の中を,音の振動をさらに幾千もの小さな有毛細胞に伝える,液体の詰まった3本の管が通っています。これらの小さな有毛細胞に接続している神経が,音の振動の機械的なエネルギーを,神経インパルスに変換します。次いでこれらのインパルスは脳に伝えられます。

「聞く耳」は実に驚嘆すべきものです。例えば,最も弱い音を感知するため,鼓膜は1個の原子の直径にも満たない距離ながら,反った形になります。同時に,その同じ鼓膜がその最も弱い音の100万倍の音に耐えることができるのです!

何が悪くなるのか

聴力が正常であるためには,非常に低い音から非常に高い音まで,あらゆる音を聞くことができなければなりません。加えて,非常に弱いレベル,つまり強度の音も一つ一つ聞くことができなければなりません。しかしこの精巧な器官も時々損傷を被ることがあります。

外耳に起因する聴覚障害の最大の原因は,耳あかが詰まること(医師に取ってもらえる),あるいは外耳道に異物をそう入することです。子供は鉛筆に付いている消しゴムから豆に至るまで,よく何でも耳の穴に入れたがります。明らかに,これは耳を傷つけるうえに聴覚障害も引き起こす恐れがあります。「ひじより小さい物は耳の中に入れるな」という古い格言は,今なお子供にも大人にも良い導きなのです。

中耳に関係した聴力の問題の原因は,普通,中耳の空間に液体がたまることです。それが高じてやがて病気となる場合があります。もう一つの問題は耳小骨が徐々に過度に大きくなることで,そのために可動性が破壊されることがあります。これによっても聴力は鈍くなります。

聴覚障害が外耳か中耳に関係している場合,その障害を見いだすのは大抵容易です。そうした障害をもつ人は,他の人々が大きな声で話すだけで非常によく聞くことができるからです。ところが内耳の問題はもっと込み入っています。耳の構造のこの部分の疾患や外傷は,精巧な神経細胞を破壊する傾向があるのです。その結果,外耳と中耳がどれほど効果的に振動を内耳に伝えたとしても,その音の振動を脳に伝達することはできなくなります。そのため,ある音が他の音より大きくなり,音がひずんでしまうのです。幸いなことに,外耳と中耳の関係した問題の場合はほとんど治療できますが,内耳の場合はそうはいきません。内耳の疾患も治療可能ですが,内耳の神経系が破壊されていればそれを元に戻すことはできません。

ですから,言うまでもないことですが,聴力に問題があることを発見したら,できるだけ早く医師にみてもらうのが賢明です。特に親は,自分の子供たちの聴力に関しては,よく気をつけている必要があります。しかし,子供の聴力が損なわれているかどうかはどのようにしたら分かるのでしょうか。

子供の聴力をテストする

赤ちゃんがいる限り,母親と父親は新生児の聴力を本能的にテストしてきました。親たちは一般的に,子供が大きな音に驚いたり,音のする方に体を向けたりするのを見ています。さらに,耳なれない新しい音が自分の周りに入り込んで来ると,子供が遊ぶのをやめることにも気づいています。赤ちゃんが音に気づいている様子を見せない場合には,医師にみてもらわなければなりません。

親はまた,腕時計のチクチクいう音や人がささやく声などのより小さな音に子供たちが反応するかどうかも観察しなければなりません。疑わしい点があれば,医師はオーディオメーターを使ってお子さんの聴力をはるかに詳しくテストすることができます。オーディオメーターは,耳がどんな音を捕らえることができるか,どれほど静かな音まで捕らえることができるかを測定するために設計された機械です。問題のあることが分かったなら,直ちに治療を施すことができます。そうすれば,耳の障害をもったまま一生を送るようなことは避けられるでしょう。

ただし,平衡を保つ必要があります。耳の問題は,青年期に達する前の子供たちにはごく普通に見られ,あなたのお子さんがそうした問題の一つを抱えているからといって動揺する必要はありません。概してこれらの問題は,子供が成人するにつれてなくなってゆきます。思慮深い関心を払い,必要に応じて手を施せば,子供は大抵この困難な時期を切り抜け,正常な聴力もはぐくまれてゆきます。

興味深いことに,多くの産業や保健機関や学校は,聴力保護プログラムと呼ばれるものを設けています。これらのプログラムに参加する人々は,定期的に聴力をテストしてもらいます。このテストを受けると,だれに耳の病気があるか,また耳の病気がないとしても,だれが聴覚障害を起こしやすいかが分かります。あなたの住む地域社会にもこのようなプログラムがあるかもしれません。そうでない場合には,毎年か2年に1度,あるいはお子さんの聴力が思わしくないと思える時にはいつでも,お子さんの聴力をテストしてもらう取り決めを設ける必要があるでしょう。

聴覚障害を未然に防ぐ

もとより,聴力の検査は小さな子供たちだけのものではありません。騒々しい環境の中で働いている方は,定期的に聴力をテストしてもらわなければなりません。確かにあなたは,気がつくほどの聴力の減退もなく幾年も仕事を行なってこられたかもしれません。それでも,機能の低下はいつでも生じ得ます。ですから用心しなければなりません。適切なデザインの耳栓や耳覆いなど,耳を保護する物を着用することです。

十代の人の場合は,どんな音楽を選ぶかが聴力に大きな影響を及ぼすかもしれません。例えば,何の注意も払わずにロックコンサートを聞く人々は,しばしば危険なほど高いデシベルの音にさらされます。約1,410人の大学1年生を対象にした調査で,彼らの60%以上が「高周波の範囲における重大な聴覚障害」を抱えていることが明らかになりました。その原因の少なくとも一部は音楽の選択にあったと言えないでしょうか。

人気があるとはいえ,危険をはらんだ例のステレオ・ヘッドホーンにも注意しなければなりません。ウォール・ストリート・ジャーナル紙には聴力専門家の次のような意見が引用されました。「特に長期間にわたって4以上のボリュームで用いた場合,これらの器具に永久的な……感覚神経の聴覚障害を誘発する可能性があることは,疑問の余地がない」。ですから,音量を小さくしておけば聴力は守られます。

言うまでもなく,これらの注意をすべて払ったとしても,老化の過程には残念ながら聴覚障害が付きまといます。早くも30歳で高音を聞き取る能力を失い始めることがあります。そして10年ごとに,中音域および低音域の音を聞き取る能力が低下してくるかもしれません。これは老齢の人々にとって特に厄介な問題となり得ます。中音が明確に聞き取れないと意思の疎通は難しくなるからです。話もはっきりせず,ゆがんで聞こえるのです。よく合った補聴器を使うと多少楽になることはありますが,このような状況を改善するため医学的,あるいは外科的に行なえることは全くありません。

それでも,聴力に深く感謝する人々はこの賜物を保護するため道理にかなった措置を講じます。定期的に検査を受け,おかしいと思ったら医者にみてもらい,大きな音のする所には長い間いないようにします。

しかし,聴力の一部あるいは全体が既に失われてしまっている人の場合はどうでしょうか。そのような人々もあきらめるには及びません。今でも備わっている他のすべての感覚を感謝をもって見ることができますし,それらの感覚を可能な限り十分に用いることができます。聴覚障害があっても,充実した有益な生活を送れなくなるわけではありません。しかし,それよりはるかに重要なことは,『耳の聞こえない者の耳が開けられる』時に関する聖書の約束から慰めを得ることができるという点です。(イザヤ 35:5)この聖句は,第一にすばらしい霊的ないやしのことを指していますが,この預言の中で指し示されている霊的な祝福には,それに対応する身体的な面があることをわたしたちは確信できます。つまり,耳が聞こえないという障害を負った人が奇跡的にいやされるのです。

ですから,聴力が損なわれている人々にとって将来は明るいものとなり得ます。しかしそれまでの間,聴力という賜物を保護しましょう。それは「聞く耳」の創造者を喜ばせることです。

[21ページの図版]

音を聴き取るための人間製のどんな装置も,あなたの耳ほどには精巧に設計されていない

聴神経

耳小骨

外耳

外耳道

鼓膜

蝸牛

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