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目ざめよ! 1984
目84 6/22 23–27ページ

今日の“お化粧”はおすみですか

化粧品カウンターの後ろから ― 女性の目を通して

もしおすみでしたら,鏡の中であなたにほほえみ返すその美しい顔は,蜜蝋やヒマシ油,セラック,コナカイガラムシと同種の昆虫の雌の死がいなどでできているかもしれません。

魅惑的ですか。そうかもしれません。でも,大抵の場合,これがお化粧をした ― よそ行きの“顔”になった ― ばかりの,そして人に会っても構わない顔になった時の普通の女性の姿です。

『口紅を付けないと身仕度を整えた気持ちになれない』と感じる女性は少なくありませんが,そういう人たちは衣服を着るのと同じほどお化粧を大切なものと考えています。それにしても,なぜお化粧はある女性には欠かせないものなのに,他の女性には必要のないものなのでしょうか。メイクアップは,美しくなるという究極の目標に役立つものでしょうか,それとも妨げとなるものでしょうか。広告はすべて信じることができますか。もしできないとすれば,作り事と事実をどのようにして見分けるのでしょうか。では,多くの女性にとって非常に興味のある(そして時々がっかりさせられる)この問題を調べてみることにしましょう。

宣伝がねらい

歴史を通じて,化粧品とその是非に対する態度は,時の支配者または政府の気の向きようで大きく変化しました。第一次世界大戦のころまで,メイクアップははやったり廃れたりを繰り返していましたが,その後大企業としての化粧品産業が誕生しました。その総収益は1914年の約4,000万㌦から1982年の130億㌦(約3兆1,200億円)にまで増加しましたが,化粧品産業のこの驚異的な伸びの大部分は広告の効果とみなすことができます。

美しい女性が甘い声で,「高価だけど,わたしはそれだけの価値のある女」と言いながらテレビの画面を横切ります。女性店員は,「奥様,ゼリータイプのものをお求めになりますか。では,香油がないと効果がございません。一つはお目覚めの時,もう一つはお休み前にお使いくださいませ」と言います。製品Xは「表皮の内側に……作用して,お肌の自然なよみがえりを早めます。……お肌は……ますます若々しくなります」と,パンフレットは約束しています。

では何を買わされたのか調べてみましょう。最初の場合は品物に対して高いお金を払いましたが,買ったのは,その底に潜む「自分を大事にしなさい」という自己慰安です。2番目の場合は,自分が欲しいと思っている一つの製品を買おうとしたのですが,『もう一つの品物がなければ効果がない』ということで,“一そろい”買ってしまいました。そして最後に,肌が痛めつけられたり荒れたりすると,細胞の再生は速まるので,3番目に買った品物は,マネー誌が説明しているように,「新しい細胞の生産を高める,目に見えない無害炎症反応を誘発します。しかし,角質層[皮膚の最上層]の細胞は若く生き生きしているかもしれませんが,その下には依然古くてたるんだ真皮があり,折り重なったりしわになったりしている」のです。ですから,実質ではなくて希望を1オンス39㌦50㌣(約9,500円)で買ったことになります。

このほか婦人雑誌も強力な宣伝媒体となっています。「婦人雑誌が描く創り上げられた完全さは,『女性が通常抱いている不安を非常に年若い時から大いにかき立てる』」と,婦人雑誌の影響を研究しているエレン・マックラッケン博士は述べています。宣伝はどの程度行なわれるのでしょうか。「宣伝時代」誌によると,「いつも筆頭に挙げられるのは婦人雑誌である」とマックラッケンは述べています。一つの号だけで広告が610ページもありました。雑誌全体の76%です!「社説などに隠されているものを勘定に入れれば,雑誌の95%近くが広告ということになる」と,同女史は述べています。こうした宣伝にはどれほどの費用がかかるのでしょうか。ある裏表紙の広告は月9万9,000㌦(約2,376万円)でした。これを口紅に直すと大変な数になります!

値段が高ければ品質が良いということ?

スーパーマーケットで売られている99㌣(約240円)の口紅と,デパートで売られている7㌦50㌣(約1,800円)の口紅とでは違いがあるのでしょうか。これに対する答えはだれに尋ねるかによって異なります。大手の化粧品会社は,違いがある,と言います。安い値段の化粧品のメーカーは,違いはない,と答えます。手ごろな値段の化粧品を売る会社は,値段の違いは包装やマーケティングにあると主張しますが,大手の化粧品会社は,新製品の研究や開発,変化に富んだ色合いや色彩,広告費がかさむことなどを挙げて値段の高い理由を説明します。

食品・医薬品局(FDA)公務部の編集員であるマーガレット・モリソンは次のように述べています。「化粧品の宣伝には,不思議な効果をもたらす原料が使われているように思わせるものもあるが,化学的に分析してみると,どんな部類に入る製品も ― 口紅にせよ,クリーム,デオドラントなどにせよ ― その組成は基本的にはあまり変わらない」。

面白いことに,色々な化粧品会社が外部の同じ工場に自社の製品の製造を委託し,マーケティングはそれぞれ自社で行なうことがよくあります。ということは,名前と包装だけが変えられているということです。競争する多くの化粧品が全く同じだからです。このやり方はあなたの健康には害はありません。ただ財布にこたえるだけです。

はっきりしない定義

化粧品の宣伝用パンフレットやラベルに用いられている多くの用語は十分に定義されてはいないので用心が必要です。ある広告は,これは「お肌を若返らせるものがいっぱい」とうたっているかもしれません。しかし,いっぱいあるのは一体何なのでしょうか。また,「薬用」化粧品はどうでしょうか。米国では「薬用」の法律上の定義はないのです。それで今のところメーカーの望み通りの意味を持たせることができます。また,「肌に深く染み込んで汚れを取る」製品はどうでしょうか。「医学に基づいた実際的な美容読本」は,「ふさがれた毛穴の中まで入り込んで掃除をする物質は一つもない。そういう効果をうたっている広告はどれも信じてはいけない」と答えています。食品・医薬品局はそのような宣伝文句は「割り引きして」読むよう勧めています。

低アレルギー性の(hypoallergenic)化粧品はどうでしょうか。接頭辞の“hypo”は“少ない”という意味ですから,低アレルギー性というのは,アレルギー反応を引き起こす傾向が少ないという意味にすぎません。市場調査雑誌の報告によると食品・医薬品局は,「今のところ,『低アレルギー性の』という語やこれに類する語の使用を明確に定義もしくは管理する規定はない。化粧品に対するアレルギー反応を心配している消費者は,一つの基本的事実を理解しておくべきである。つまり,『非アレルギー性の』化粧品 ― すなわちアレルギー反応を絶対に引き起こさないという保証のついた化粧品 ― などないということである」と述べています。

ほかの言葉も広告がうそにならないように注意深く選ばれています。しわを「伸ばす製品」とか,しわを「防ぐ製品」といった表現は見られるかもしれないが,しわを「除く製品」という言葉は見当たらないだろうとマネー誌は述べています。太陽に肌をさらすと若い人にでもしわができますが,日焼け止め剤を含む製品には紫外線を吸収する化学薬品が入っていて,そういうしわを「防ぐ」のに役立ちます。既にあるしわは,ワセリンまたは膠原質を含むクリームで『伸ばす』― 目立たなくする ― ことができます。ワセリンは皮膚を覆いますから,光の反射でこじわはあまり目立たなくなるのです。膠原質も同じような働きをします。皮膚の表面で乾くと皮膚を引き締め,一時的にしわを「伸ばす」のです。それだけのことです。皮膚の細胞を膨らませ滑らかにする働きがあると言われているクリームもあります。ですからしわを防ぐにしても,張りをもたせるにしても,あるいはみがくにしても,本当にしわを「除く」方法は形成手術以外にはないのです。

くちびるやラインやまつげはどれほど安全か

食品・医薬品局(FDA)は原料,包装,施設,正しい表示などを含め,化粧品の安全性を管理しています。1938年の米国食品・医薬品・化粧品法によって明示されている通り,化粧品は「清潔にし,より美しく見せ,魅力を一層引き立てるため」のものです。化粧品は人をより美しく見せるだけのものですから,食品・医薬品局は体の機能を変える場合にのみ化粧品を医薬品と指定しています。口紅は化粧品とみなされています。発汗抑制薬は,メーカーが発汗を止める,つまり体の自然の機能を変えると主張するので,薬品の部類に入れられています。薬品は化粧品よりも厳しく規制されています。

米食品・医薬品局が出したある雑誌によると,「着色料[安全性と純度のテストを受けなければならない]を除けば,化粧品メーカーは,習慣的に使用すると消費者に害の及ぶ可能性のあることを食品・医薬品局が実証できるまで,自社の責任において,実質上どんな原料を使っても,どんな化粧品を販売してもよいことになって」います。食品・医薬品局はさらにこう述べています。「したがって当局はどの化粧品についても絶対に安全であるとは言えない。個々の原料全部についての,あるいは出来上がった製品についての安全データは提出されていないからである」。

しかし,もし化粧品メーカーが自社の製品の安全性を実証していないなら,「注意 ― 本製品の安全性は確認されていません」という警告をラベルに表示することが法律によって要求されています。しかし多くの化粧品会社は,良い製品を出すことを願っており,売れ行きも良くなるので,成分表や安全データを自発的に提供します。

使われている原料を比率の高いものから順に化粧品に表示することは法律で定められています。その理由は,(1)消費者は何を買おうとしているのか知る権利がある,(2)この要求は広告の真実性を高める,ということにあります。この法律の利点は,消費者がアレルギー反応の原因をより容易に確認できるという点です。もう一つの利点は値段を比較しながら買えるという点です。そして消費者は原料についての知識を得ることができるので,宣伝がよいからというだけでなく,良い製品を買えるようになります。しかしこの表示には,食品・医薬品局がメーカーの企業秘密として認める個々の芳香剤,香料あるいは原料はいずれも含まれていません。

化粧品の原料の安全性をテストするときにはどんな方法が採られるのでしょうか。米国動物愛護協会によると,「毎年6,000万匹ないし1億匹の動物が生物医学計画に使われており」,化粧品のテストもこれに含まれます。「目を刺激するかどうかを調べるには」ドレイズ・テストが行なわれます。「石けん水,香水,その他よくある製品のしずくを白子のウサギの目に入れて,それらの物が人間の目に有害かどうかを調べる」のです。この痛みを伴うタイプのテストに代わるものとして提案されているのは,組織培養,コンピューター・モデルそしてバクテリアです。ディスカバー誌によると多くの科学者は,「動物実験の数は最後には現在の規模のごく一部にまで削減することができ,またコンピューターはいつの日か,ドレイズのような,生死の問題の関係しない試験に代わる優れた実験法となるだろう」と考えています。

お化粧か仮面か

なぜお化粧するのか尋ねられた時ある女性は,お化粧しないとまるで“お化け”みたいですと答えました。また,「目のお化粧をしないと私の顔は少しも目立たないのです。『あの人好きだけど,顔がぜんぜん映えない』と言われてしまいます」と答えた人もいました。またある女性は,「お化粧はきらいです。ぞっとします。どんな化粧品を付けてもいやな感じになるんです」と言いましたが,この人と同じように感じている人たちもいます。

もちろん,お化粧をするかしないかは個人が選ぶ問題です。お化粧をする人の場合,「より美しく見せ,魅力を一層引き立てる」ためというお化粧の定義を覚えておくと有益です。きれいな青い目をした美しい女性として覚えてもらいたいでしょうか,それとも青いアイシャドーを付けた女性として記憶されることを望みますか。

あるいは夫が妻の方に身をかがめてそっと,「あの人はどうして顔をあんなにしてしまうんだろう」とささやくような場合はどうでしょうか。その人はブラウン系のシャドーで両ほおの下と鼻の両脇に筋を描いていました。そしてほおと額にそって白っぽいピンクのしまが描かれ,ほおはどぎついピンクでした。まつげの先にはマスカラの小さな玉がどっさり付いており,黒みを帯びたリップペンシルで輪郭を描いたくちびるは紫色に光っていました。鼻はほっそりと,目は大きく見せるように,といったモデルの化粧法を一歩一歩忠実にまねたらしいのを見て,「目鼻立ちをはっきりさせる化粧法でお化粧をしたのでしょう」と,妻は答えました。でも,結果はどのように見えたでしょうか。お化粧ですか,それとも仮面でしょうか。

女らしい女性は魅惑的で,優美です。お化粧していなければ,しないでも自信があるのです。もし実際にお化粧をしていれば,つまり生まれつきの顔立ちを引き立てるためにほんの少し輪郭をはっきりさせ,わずかに色を添えた程度の気品のあるお化粧なので自信があります。話し方や装いがその人について物語るように,お化粧もやはりそうです。ではお化粧はその人が親切であること,優しいこと,気品のある強さを物語るでしょうか。それとも厳しさ,押しの強さ,強烈さを物語りますか。人物よりもお化粧を見るようであってはいけません。もしそうだとすると,「引き立てられる」のは魅力よりも上手な宣伝ということになります。

好奇心をお持ちのあなたのために種明かしをしますと,この記事の初めに述べた美しい女性は,口紅(ヒマシ油と蜜蝋),マスカラ(セラック),そしてアイシャドー(コナカイガラムシと同種の明るい赤色のベニムシの雌の体を乾燥させたものから取られたカルミンN・F)でお化粧していたのです。

ですから,“お化粧をする”にしても,自然のままの顔でいるにしても,明るい,にこやかな顔をしていましょう。

[24ページの拡大文]

99㌣の口紅と7㌦50㌣の口紅とはどこが違うのでしょうか。「基本的にはあまり変わらない」と,政府機関は述べている

[26ページの囲み記事]

化粧品の安全性についての注意

1. どんな化粧品にも有害なバクテリアが住みやすいので,大体4か月ごとに入れ替える。

2. 新しいマスカラを買ったなら,古いブラシは必ず捨てる。

3. どんな化粧品を付ける場合でも,その前に手を洗う。

4. メイクアップに水が必要な場合は,つばではなくて水を使う。

5. 1週間に1回ブラシや化粧用道具を掃除する。

6. バクテリアを除くためにアイペンシルをとがらせておく。ペンシルをアルコールに浸した綿棒で掃除する。

7. 化粧品が汚れたり変質したりしないよう,容器のふたをいつも固く閉めておく。

8. 化粧品を共同で使わないこと。病原菌の付く恐れがある。

9. 皮膚に炎症や傷のある場合にはそこに化粧品を付けない。

10. 子供の手の届かない所に置く。

11. よくない反応がある場合は使用を中止する。いつまでもよくならないなら,化粧品の容器やラベル,化粧品に付いていた説明書などを持って行って医師に診てもらう。

12. よくない反応があればどんなものでも,ラベルに表示されているメーカーもしくは販売代理店,そして(米国の場合)最寄りの食品・医薬品局(FDA)の事務所に知らせる。

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飾ることと魅力に関する神の言葉

「わたしはまた女も衣服に関して慎み深く,分別のあることを示し,きちんとした服装をするように望みます」― テモテ第一 2:9a

「あなたの美しさはあなたの真の自己,優しくて穏やかな霊という不朽の美しさで成っているべきであって,それは神の面前で最大の価値のあるものです」― ペテロ第一 3:4b

「美貌は欺くものであり,美しさは消え失せる。しかし,主を敬う女はたたえられる」― 箴言 31:30c

[脚注]

a 今日の英語聖書

b 今日の英語聖書

c 今日の英語聖書

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