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目ざめよ! 1985
目85 7/22 12–14ページ

金利 ― 暴走ジェットコースター

ジェットコースターはどんどん高い所へ上がって行きます。次に,猛スピードで一気に下りて行ったかと思うと,またすぐに上って行ってしまいます。それを抑制することはもはや不可能なのでしょうか。再び下降しては,また上昇します。新たな上昇が始まる度に,以前よりも勾配が急になるように思えます。読者はこのジェットコースターに乗っていますか。金利ジェットコースターに乗っておられるなら,確かにこのような上り下りをしていることになります。

人類は幾千年も前にこのジェットコースターに乗るようになりました。申命記 23章19節と20節は,34世紀前の金利の動きに言及しています。それから9世紀後,ギリシャ人の場合は10%から12%の間で上下しました。1世紀のローマ人の金利ジェットコースターは,人が社会のどの階層に生活しているかによって違いますが,4%から50%までの間でごう音を立てました。そして,それは今日でも上下しつづけているのです。

金利と負債 ― 個人

世界中で,人々はこの金利ジェットコースターに乗っています。例えば,米国の商業銀行の新車の自動車ローンに対する平均金利は1973年当時10.21%でした。この金利の平均は1982年に16.83%に達しましたが,1985年に12.96%の水準にまで下りて行く結果になりました。

米国で新しい住宅を購入するのも同じほど不安定でした。新しい住宅を抵当にしたローンの協定金利の平均は1971年に7.66%だったのが,1981年には16.71%にまで達しました。1984年12月には,住宅ローンの金利というジェットコースターは13.20%にまで下がりました。では,上下に激しく動くこの乗り物に乗っている借り手はどんな影響を受けているでしょうか。例えば,5万㌦(約1,300万円)の住宅ローンを8%の金利で返済すると,30年間に13万2,080㌦(約3,434万800円)を支払うことになります。ところが,この同じ5万㌦を15%の金利で借りると,22万7,602㌦(約5,917万6,520円)という驚くべき額を支払うことになります。このジェットコースターに乗ると,非常にお金がかかると思われませんか。

このジェットコースターの動きが不安定なために,借金の伸びが鈍ったでしょうか。鈍ってはいないようです。「連邦準備制度公報」の伝えるところによると,米国における分割払いローンによる個人の負債は1970年に1,055億㌦(約27兆4,300億円)に達していました。1980年には,その約3倍の3,135億㌦(約81兆5,100億円)になっていました。そして,ウォールストリート・ジャーナル紙によると,分割払いによる負債は1984年5月に,4,180億㌦(約108兆6,800億円)ほどにまで増加しました。負債額がこれほど急速に増えているのであれば,この金利ジェットコースターに乗るのは安全でしょうか。

不安を起こさせるような傾向が明らかになってきています。1973年当時米国における破産申告の総数は17万3,000件を超えるくらいでしたが,1982年には破産の件数が52万7,811件にまで増大していました。破産件数が増加したこの期間に,金利が著しく上昇したことに注目するのは興味深いことです。

金利と負債 ― 政府

イスラエル人は,仲間のイスラエル人が助けを必要としているのであれば,その人から利息を取ってはならないと命令されていました。(出エジプト記 22:25)発展途上諸国,あるいは第三世界の国々は,自国の経済を強化するために確かに助けを必要としていました。世界中のより裕福な国々は,借款が得られるようにすることによって援助の手を差し伸べてきました。

しかし,このお金すべては必要を満たすために使われてきたでしょうか。タイム誌の1984年7月2日号は,自国の抱える幾十億ドルもの借款について論じた,アルゼンチンのラウル・アルフォンシン大統領の言葉を引き合いに出しています。同大統領はこう語りました。「アルゼンチンにとって,外債に関する最もいら立たしい面は,その資金が経済の拡張と資本の形成に転換されなかったことである。それとは全く反対のことが起きたのである」。

さらに伝えられるところによると,ブラジルとパラグアイの両国は協力して,イタイプという,世界最大のダムを建設しました。a このダムは発展途上にある両国のために電力を生産することになっていました。建設に9年の歳月が費やされ,イタイプに180億㌦(約4兆6,800億円)が投じられたにもかかわらず,幾らかでも電気が送られているのはパラグアイに対してだけです。ブラジルには全く送られていません。

ブラジルの商工相ホアンウ・カミロ・ペナ氏は最近次のように語りました。「我々は,使いみちの全くない,500億㌦(約13兆円)相当の未完成の計画を抱えている」。

1984年半ばの時点で,ラテン・アメリカ諸国の中で最大の債務国は,931億㌦(約24兆2,060億円)の債務を抱えるブラジルと898億㌦(約23兆3,480億円)の債務を抱えるメキシコでした。それに加えて,568%という天井知らずのインフレを記録したアルゼンチンは,その債務の返済にきゅうきゅうとしていました。2,900万人のアルゼンチン国民は,政府の抱える450億㌦(約11兆7,000億円)という外債を突きつけられました。この金利ジェットコースターは,1984年中にアルゼンチン人に55億㌦(約1兆4,300億円)近くの財政負担をかけたものと考えられています。

タイム誌の1984年7月2日号は次のように論評しています。「ラテン諸国の指導者たちは,おおむね金利の支払いのために,自国の金融資源が米国のような国々に,年300億㌦(約7兆8,000億円)ほどの割合で流出していることを指摘している。これでは対外援助が逆さまになってしまっており,貧しい国が豊かな国に与えていることになる」。

このジェットコースターは,世界の裕福な国々にも影響を及ぼしています。1984年の「米国統計抄録」によると,米国政府の負債額は増加の一途をたどっています。借入金,つまり公債の額は,1940年の430億㌦(約11兆1,800億円)から,1982年の1兆1,000億㌦(約286兆円)という驚くべき額にまで増大しました。この債務に対する金利の支払いだけでも,1940年の10億㌦(約2,600億円)から1982年の1,170億㌦(約30兆4,200億円)にまで増加しました。

利息と負債 ― 聖書の見方

古代イスラエル国民は,神の律法に従っている間は,常に財政的な安定を保っていました。それらの律法に従わなかった場合に,イスラエル人は本当に苦しみました。ネヘミヤ記 5章は利息が取られていたことに言及しています。しかし,この場合には,その状況からして利息を取るのは全くふさわしくないことでした。食糧不足の期間に,単に生計を立ててゆくだけのために借りたお金に対する利息として,家やぶどう園,さらには子供たちまでが用いられていたのです。

これはお金を貸したり借りたりすべきではないということでしょうか。そのようなことはありません。詩編 37編21節は,「邪悪な者は借りはするが,返さない」と述べています。これはお金を貸すことを非としているのではなく,借り手にその負債を返済することを要求するものです。イスラエル人は自らの身を売って仕えることにより,負債の支払いをすることさえできました。(レビ記 25:39,40)イエスもご自分の語られた例えの中で,銀行家に預けたお金から利子を引き出すのはふさわしいことを示唆されました。―マタイ 25:26,27。

イスラエル国民のために書かれた神の律法は,必ずしも利息を取ることを非としていたわけではありません。外国の商人がイスラエルに来ていることがしばしばありました。商人の目指すところは個人の利得でした。そのような人に利息を払ってもらうことを期待するのは当然でした。(申命記 23:20)しかし,生活に困っていたイスラエル人の兄弟からは利息を取るべきではありませんでした。経済面で破たんを来たせば,一時的に衣食に困ったことでしょう。レビ記 25章37節はこう述べています。「あなたはその者に利息を付けて金を渡してはならず,高利を付けて食物を与えてもならない」。

今日のジェットコースターに乗っていると,数々の苦難が生じます。その苦難がいよいよ増し加わっている中にあって,お金を貸す人は利息に関する聖書の原則を適用しているでしょうか。読者は金利の影響を受けていますか。抑制されない金利ジェットコースターに乗っているために,世界の金融市場は破たんを来たすでしょうか。聖書は,「何であれ,人は自分のまいているもの,それをまた刈り取ることになる」と諭しています。―ガラテア 6:7。

[脚注]

a 「目ざめよ!」誌の1984年6月8日号,20-23ページをご覧ください。

[12ページのグラフ/図版]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

住宅ローンの金利の移り変わり

1958-1983

パーセント

18

17

16

15

14

13

12

11

10

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0

1960年代

1970年代

1980年代

[13ページのグラフ/図版]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

住宅ローンにかかる費用

5万㌦を30年払いにした場合

単位千ドル

250

200

150

100

50

0

金利

金利

負債

負債

8%

15%

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