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目ざめよ! 1990
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コルク ― 便利な小細胞

科学は1660年代に大きく前進しました。その時期に英国のロバート・フックはコルクの一片を取り,自分で特製した顕微鏡を使ってそれを見ました。その物質は均質ではなく,空気の入った非常に多くの小さな構成単位で成り立っていました。フックはそれを,「小部屋」という意味のラテン語“cella”にちなんで,“cell”(「細胞」)と呼びました。

コルクの細胞は非常に小さいため,細胞で成り立っている天然物質や合成物質の中で,単位体積当たりの細胞の数がコルクほど多いものはほかにありません。コルクには,1立方㍉当たり平均2万個の細胞があると見られています。その細胞は余りにも小さいので,普通の顕微鏡ではその細かい構造を見ることができません。英国のケンブリッジ大学とスウェーデンのルレオー大学の研究者たちは,電子顕微鏡を使ってコルクの細胞の複雑な構造を明らかにしました。コルク特有の極めて有用な性質はまさにこの構造 ― アコーディオンの蛇腹に似た波状の細胞壁がある六面体 ― によるのです。

コルクは軽くて浮揚性があり,強く丈夫で安定した物質です。また,弾性と圧縮性を備え,空気や油や水を通しにくい性質を持っています。さらには,振動を吸収し,摩擦が大きく熱伝導率が低いという特徴もあります。ボトルの栓に使う材料で,簡単に差し込んだり抜いたりでき,しかもきちんと密閉できるものとしては,今のところこれに代わる合成物質はありません。化学的な安定性と弾性があるために,コルク栓を使えば,何年ものあいだ不純物を入り込ませずにワインを保存することができます。コルクはまた,少し挙げるだけでも,絶縁体,防音材,床の敷物,掲示板,ガスケット,靴底,釣り用の浮き,ブイなど,幅広い分野で用いられています。

コルクガシ

コルクの薄い層はすべての木の樹皮にありますが,世界の商業用コルクの大半は,地中海沿岸地域 ― おもにポルトガル,スペイン,アルジェリア ― のコルクガシから採られています。コルクガシは常緑樹です。コルクガシを傷めずに樹皮をはがすことは可能です。そればかりか,新しいコルク層が再び形成されるのです。

コルクガシの樹皮には大きく分けて二つの層があります。外側の厚い層は死んだ細胞から成り,保護膜のような役目を果たします。つまり,熱や外傷や水分の不足などから木を守るのです。樹皮をはがすときに採るのはこの層です。しかしその際,生きている内側の層を傷つけないよう注意しなければなりません。傷がつくと新しいコルクが形成されないからです。

はがすのは,木が生長し外側の樹皮が厚くなってからです。普通は樹齢20ないし25年の木からはがします。木からコルクを採ったら,まず二,三日乾燥させます。それから,煮沸してタンニンや樹液を取り除きます。煮沸すると,コルクは弾性が強まり柔らかくなるので,発送用にまっすぐ伸ばして束ねることができるようになります。またこの過程で,外側のきめの粗い層が分離し,こすり落とされます。木はそのままにしておくと外側の樹皮を再生するので,8年から10年で再び樹皮を採取できるようになります。2回目以降にはがした樹皮からは,最も良質のコルクが採れます。コルクガシは,100年以上コルクを産出できます。

コルクの生産量は,年間50万㌧を超えています。体積で考えれば,これは2,800万㌧の鋼鉄と同じ量です。ワインのボトルのためだけに,毎年約200億個のコルク栓が作られます。コルクの用途の中には,2,000年以上前から知られているものも少なくありません。「これほど長い歴史を持ち,人工代用物との競争をこれほど見事に戦い抜いてきた素材はほとんどない」と,ケンブリッジ大学の研究報告書は述べています。その秘密ですか。それは,独特の構造をしたコルクの小さな細胞にあります。まさに創造の驚異です。

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