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目ざめよ! 1992
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左利き ― 不利か,それとも有利か

もしあなたが左利きなら,右利きの人とは違うことを悩んでいますか。正確な数字は分かりませんが,左利きの人が少数派なのは事実です。左利きの人の推定比率は1%から30%まで様々です。

このことについて徹底的に調査したマイケル・バースレーは,自著「左利きの人々」の中でこう書いています。「1%と30%の間にほぼ正確な数字があることは間違いないが,まだだれも一般に認められる統計を出してはいない。文明が発達し,進んだ教育を受けることのできる民主主義国では,おそらく4%か5%といったところだろう」。

グロリエ社のインターナショナル百科事典は,左利きの人が世界中におよそ6%いると推定しています。しかし世界人口の5%か6%であるとしても,約3億人にもなります。ですからあなたが左利きだとしても大勢の仲間がいるのです。

左利きの人は,家庭用品の非常に多くがどう見ても右利きの人の使い勝手を考えて作られているということにいらだちを覚えるかもしれません。例えば,水が出るほうの蛇口はたいてい流しの右側に付いていますが,それはその蛇口がよく使われるからでしょう。テレビのチャンネルやつまみ類もほとんどは右側にあります。ですから,それらを操作しようと思えば,左利きの人は体をひねらなければならないのです。

なぜ左利きになるのか

ほとんど何をするにも左手を使う人がいるのはなぜでしょうか。様々な説明があります。研究によると,発達期の子供の置かれた環境が左右どちらの手をどれだけ使いたがるかに影響を及ぼすこともあるとはいえ,この傾向は遺伝的なもののようです。

長年の間に幾つかの興味深い学説が発表されました。19世紀のフランスの神経外科医ポール・ブロカは,左利きの人は脳の機能の点で,右利きの人とは鏡に映したように対称になっているという説を唱えました。

別の人たちはこの説をさらに一歩推し進め,それが身体的にも当てはまると考えて,左利きの人には体の右側に心臓があるものと期待しました。やがて解剖学者たちが,それは間違いであることを明らかにしました。しかし,脳の構造や組織と左利きか右利きかということに切っても切れないつながりがあるのは確かなようで,神経科学者たちはこの点に関してさらに研究を続けています。

人間の脳の右側と左側はそれぞれ半球と呼ばれます。19世紀以降,脳半球には各々独自の役割があると考えられています。研究によれば,大方の人の左脳半球は,言語機能や数学的・論理的な機能など,分析的な機能をつかさどり,対する右半球は音楽や美術といった事柄に向いているようです。しかし左利きの人の場合,情報処理の仕方や二つの脳半球の使い方が人によって異なるようです。

偏見があるのか

今日,文明の進んだ国々では,たまにからかわれたりするのを別にすれば,左利きに対する本当の意味での偏見はありません。しかしいつの時代もそうだったわけではありません。国によっては左利きの人に対する偏狭な態度が見られました。左手で書くことが学校で禁じられることさえありました。また,親や学校の教師が子供の“間違った”手を後ろ手に縛り付け,否応なしに“正しい”手を使わせる光景がよく見られたのはそれほど昔のことではありません。

人間には違っているものを毛嫌いする傾向がありますが,宗教上の作り話がその傾向をあおりました。悪魔は左利きで,神は多分右利きだという主張がなされた時代もありました。その影響は何世紀も前に描かれた数多くの絵画に見られます。それらを見る機会があれば,手振りをしたり物をつかんだりするのにどちらの手が使われているかに注目してください。さらに,左利きは魔術の特徴であるとも言われていました。

聖書のどこを見ても,そのような作り話を支持する記述が見当たらないことは注目に値します。聖書時代には,左利きの人は右利きの人と同じように神の是認を受けて目ざましい働きをしました。その顕著な例は裁き人エフドに関する記録です。イスラエル人はモアブの王エグロンに虐げられていたため,エホバ神に助けを求めました。エホバは太った王エグロンを死に処すために左利きのエフドをお用いになりましたが,左利きだったことはエフドの策略にとって有利でした。―裁き人 3:15,21。

また,イスラエルのベニヤミン部族には左利きの戦士700人の精鋭部隊があり,威力のある石投げ器の狙いの正確さは有名でした。(裁き人 20:16)後には,左手も右手も使える戦士がダビデ王の軍にいたことも述べられています。(歴代第一 12:2)ですから,左利きの人に偏見を示す人は無知に基づいて行動しているのです。

劣っていると感じる必要はない

現代社会における左利きの人の業績についても考えてみましょう。その中にはスポーツ界で名声を得た人がたくさんいます。球史に残る最高の選手の一人とみなされているベーブ・ルースは,他の大勢の野球選手と同じように左利きでした。

同様にクリケットでは,投打ともに数多くの左利きの選手が活躍しています。英国で行なわれたクリケットの予選シリーズで,ウエスト・インディーズ・チームには右利きよりも左利きの選手のほうが多くいました。その試合の最優秀オールラウンドプレイヤーの一人は,ウエスト・インディーズの左投げ左打ち,ギャリー・ソバース卿でした。

人気の高いオリンピック競技であるフェンシングにも左利きの選手が大勢います。1980年のオリンピックでは,フェンシングの4人の金メダリストのうち3人が左利きでした。

現代の有名なエンターテイナーの中にも左利きの人がいます。チャールズ・チャップリンは,大ヒットした映画の中でバイオリンを左手で弾いてみせました。ほかにもハーポ・マークスや,多芸多才なダニー・ケイがいます。

美術界で,その左手から生み出された作品で知られている人と言えば,まずレオナルド・ダ・ビンチをおいてほかにいないでしょう。生まれつき左利きだったかどうかは多少疑問ですが,本を書くにも絵を描くにも左手を使ったことは間違いないようです。もっとも,時には右手を使って両手利きであることを示しました。

鏡文字

左利きと鏡文字には密接な関係があります。鏡文字とは左右逆に書かれた文字のことで,文字は右から左へ書き連ねられます。マクドナルド・クリッチリー博士は,自著「鏡文字」という小冊子の中でこう説明しています。「鏡文字という語は,……普通とは逆の向きに文字がつづられ,それぞれの文字も左右逆になっている様々な書き方を指している。それゆえ,鏡文字は鏡の前に掲げないと判読できない。鏡文字の身近な例は,吸い取り紙に写った文字である」。

明らかに,そのためにはペンを左手で持つとうまくゆきます。ですから,この一風変わった書き方は,ほとんど例外なく左利きの人によるものです。この点での初期の研究報告は,戦争で右腕を失った兵士に関するものでした。左手でものを書くようになると,彼は無意識のうちに鏡に映したかのように書き始めたのです。書き方を習う子供たちの中にも,b,d,p,qといった文字に関して同じことをする子がいます。

文学界において鏡文字で最もよく知られているのは,「不思議の国のアリス」を書いた左利きのルイス・キャロルでしょう。キャロルは鏡文字をヒントにして,「鏡の国のアリス」を書いたようです。その話の中では,あらゆるものが鏡に映ったように全く逆になっています。

祝福か不利か

それでうれしいことに,もしあなたが左利きだとしても,大抵の場所では,同じように左利きだった昔の人たちよりもずっとよく理解してもらえます。今では,はさみ,缶切り,じゃがいもの皮むき,れんが積み用のこてなど,多くの工具や器具や日用品が,特に左利き用としても作られています。左手で書きやすいようにペン先を特別な形にした万年筆さえあります。

確かに,左利きであるからといって肩身の狭い思いをする必要はありません。左利きの人が右利きの人たちよりも,ある面で反射的な動きが早く,正確だということも十分あり得ます。あなたの左手には音楽的,また美術的な才能が眠っているかもしれません。

では,あなたはどうお考えですか。右利き中心の社会にあって,左利きであることは祝福ですか,それとも不利でしょうか。口に出して祝福だと言わない人がいるかもしれませんが,不利な面は次第に減っており,時には左利きが有利になることもあるのです。

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