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  • 目ざめよ! 1999
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目ざめよ! 1999
目99 11/22 21–23ページ

地図に勝るものが必要なとき ― 目覚ましい全地球測位システム

オーストラリアの「目ざめよ!」通信員

厳しい暑さの中でハイキングをしていた若い女性の顔は汗でいっぱいでした。旅の装備が詰まったリュックサックの重みを和らげようと,肩を揺すります。登山用の地図を広げ,注意深く調べますが,残念ながら,見当のつく地形はあたりに見えません。どうしようもない不安がわいてきます。「まさか道に迷ったのではないでしょうね」とつぶやきます。

しかし,彼女の顔はにわかに明るくなります。リュックの中に手を伸ばし,保護ケースに入った一つの計器を取り出して,幾つかの情報を入力します。間もなく,その顔には笑みがこぼれます。すぐさまリュックを背負い直し,方位を見定めた人の確かな足取りで旅を続けます。

先が見えないように思えた状況から,このハイカーがそれほど簡単に,しかもすぐに抜け出せたのはなぜでしょうか。全地球測位システム(GPS,Global Positioning System)と呼ばれる,すぐれた補助装置を使うことができたからです。それは,現在位置を正確に教え,進むべき方向を示しました。この目覚ましいGPSとはどのようなシステムでしょうか。

その正式な名称は,ナブスター全地球測位システムで,ナブスター(Navstar)とは航行衛星時間測距システム(Navigation Satellite Time and Ranging System)の頭字語です。GPSはもともと米国で軍事用に開発されたものですが,今では世界中だれもが利用できます。GPSの機能に必要な人工衛星は,1978年に初めて打ち上げられました。現在このシステムは,全部で21機のナブスター実用衛星と,軌道上にある3機の予備衛星によって構成されています。それらは高度約2万㌔の軌道に配置されていて,それぞれの軌道は赤道面に対して55度傾斜しています。そのような位置関係の結果,地上のどの地点からでも最低四つの衛星を常時利用することができます。

瞬時のタイミングが不可欠

それらの衛星はあらかじめ決められた時刻に電波パルスを送信するため,ナブスター受信機は,あるパルスが届いた時刻を正確に測定することによって,その衛星までの距離を計測できます。パルスが地表に届くまでに約11分の1秒かかります。受信機はかかった時間に光速を掛けて,その衛星までの距離を驚くほどの精度で算定します。ただし,時刻の測定は正確でなければなりません。100万分の1秒というわずかなずれでも,約300㍍の誤差が生じるからです。

どのようにしてこれほど正確に時を刻むことができるのでしょうか。衛星本体の中にある精巧な原子時計のおかげで可能になっています。「ナブスター全地球測位システム」(英語)の中で,著者のトム・ログズドンはこう説明しています。「Block II衛星はそれぞれ……極めて精度の高い四つの時計を搭載している。二つのセシウム原子時計と,二つのルビジウム原子時計である。それらの時計は極めて安定していて正確であり,16万年でプラス・マイナス1秒の誤差しか生じない」。

実用面から言えば,冒頭で述べたハイカーが使っていたような受信機は,四つ以上の衛星からの信号を受信し,それぞれの衛星までの距離を算出します。次いでそれらの距離は,その携帯用受信機の現在地における緯度,経度,高度を算定するのに用いられます。結果はGPS受信機のディスプレーに表示されます。正確な位置計測のためには,少なくとも四つの衛星が必要です。携帯用受信機は軽量で,値段もそれほど高いわけではありません。目安としては,携帯電話の大きさや価格とそう変わりません。

従来の地図に勝る?

GPS受信機は,正確な現在位置を示すだけではありません。目的地に関する詳細が正しく入力されているなら,進むべき方向も表示します。そうした点を考えると,GPSのような装置は,従来の最も精度の高い地図に勝ると言えます。例えば,地図を参照しながら進むとき,高い木々や密生した草木といった要素が邪魔になる場合があります。ほかにも,特徴のない地形(特に海洋や砂漠),また暗闇や霧などのときには,地図を読むのが難しく,全く不可能なこともあります。もちろん,GPS受信機によって地図が不要になるわけではありませんが,地図やその他の図と一緒に用いるのは非常に効果的です。さらに,霧のかかった港の中に船を誘導したり,混雑する港湾で積荷コンテナを管理するなど,さまざまな商業上の目的にも有効です。

GPSの開発が進むにつれ,以下の分野でも応用されるようになってきました。

● 危険な氷山の監視。

● 天気予報。

● 航空機の精確な着陸。

● 沈没船の捜索。

● 車の走行追跡とナビゲーション。

● 肥料の正確な散布。

ハイキングをしていた冒頭の女性はこのユニークな衛星システムに導かれて,自分の正確な位置関係を把握し,必要なときに高精度の情報を手に入れることができました。さらに,進むべき方向についての情報も与えられ,最終的に目的地に無事に着くことができました。そうです,道に迷ったと思った時に,この目覚ましいナブスター全地球測位システムは大いに助けになったのです。

[22ページの囲み記事/写真]

1984年,米国オクラホマ州のビジネスマン,ロン・フレーツは,全地球測位システム(GPS)の助けを借りて,グアテマラとベリーズの密林に眠る古代マヤ文明の住居跡を発見しました。フレーツは,ランドサットの写真を調べると共に,GPSの精密なナビゲーションを活用しました。フレーツとその同僚たちはこう述べています。「我々はマヤ文明の領域を5日間ほどで地図上に記すことができた。ただ足で探るだけの実地踏査であったなら,100年はかかったであろう」。

[22,23ページの図/写真]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

GPSが示す情報

あなたのいる正確な位置

経度と緯度が表示されている

時刻と日付

トラッキング・コンパス(進行の方向)

高度

参照用の地図

拡大や縮小もできる。車を運転するときでも,一度も行ったことのない所への道案内となる

ベアリング(方位)

コンパスとポインターによって出発点に戻ることも,目的地までの残りの距離を知ることもできる

アンテナ

実物大

人工衛星の状況

この図は,24ある衛星のうちどの衛星を受信機が“見ている”かを示す

シグナルの強度

ある衛星がさえぎられると(色の違う棒),受信機は別のものを利用して現在地を確認する

[22ページの写真のクレジット]

Globes on pages 21-3: Mountain High Maps® Copyright © 1997 Digital Wisdom, Inc.

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