血液を用いない治療法を選ぶ
1957年5月の「サザン・メデカル・ジャーナル」の中でJ・B,トムソン博士は,こう述べています。貧血症の婦人が婦人に特有な病気で手術を受ける準備としてヘモグロビンの量を増すためには,輸血よりも鉄分サルフエイトを服用する方が望ましい。『輸血からは不運な死亡が起つた』ことから見て,これは特にそうであると同博士は述べました。
この型の治療法によって,重い貧血がよくなった5つの例を挙げて,同博士は『たとえ重い貧血の患者でも,充分の時間があれば手術前の貧血の治療として輸血を必ずしも必要としないこと,また軽度の貧血症患者は鉄分を服用しただけで,輸血に伴う一つ又はそれ以上の危険を避けたことを示して』います。鉄分服用療法の短所は殆んどなく,また小さいものです。