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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1960
塔60 7/15 263–264ページ

圧制はいつ終るか

人間は,圧制をとりのぞくための戦争や革命をします。しかし,なぜ成功しないのでしようか。なぜ人間は圧制のない社会をつくることができませんか。経済様式が高等のものになつても,なぜ圧制はとりのぞかれず,かえつて圧制がその経済に伴うのはなぜですか。これらの質問に答えるためには,圧制そのものの起源を理解しなければなりません。

幾世紀にもわたつて人間は圧制を受けた人々を自由にするため,祈りを捧げ,戦争を行ない,そして死にました。大部分の場合,人々の努力は,一つの形式の圧制を取りのぞいても別の形式の圧制をつくり出すところに落ちつくのが関の山でした。カール・マルクスは,現代における事態はことなるものであることを科学的に論証できる,と考えました。彼は一形式の政府を発展させ,それは真実の自由をもたらすものであって,新しい圧制をもたらすものでない,と考えました。これは共産主義の最初でした。共産主義は,いままでのあらゆる組織のうちでいちばん圧制的なものです。中国の人民共同社会は,そのことを明白に証明します。中国の農夫のうちの約98パーセントは,強制的な集団組織に入れられました。彼らの個人的な権利,自由,そして所有物は国家にゆずり渡されました。これは,圧制を終らして真実の自由をもたらすとマルクスの信じた組織の結実です。

もちろん,ちがった種類の圧制もあります。世界の多くの場所では,工業圧制というものがあります。大きな工業組織は,幾千人という人々を隷属的な仕事にしばりつけ,その時間を制御し,そして間接的にその生活標準を支配します。労働者は,良い労働条件を要求し,高い生活費に順応するための高賃金を要求します。ところが,それは多くの場合にさらにひどい圧制をもたらすことになります。経営者がどうしても高賃金を支払わねばならないとき,しばしば生産品の値段を上げて割り増し分を補償しようとします。値段は上がつて物価は高くなり,結局その生産品を買う労働者は賃上げした分を支払わねばなりません。最近アメリカで116日にわたる鉄鋼ストライキがあり,約500,000人の鉄鋼従業員の1,160,000,000ドルという賃金がフイになりました。鉄鋼従業員たちは賃上げして,このフイになつた分を取り戻すのはいつのことでしようか。そのようなことは先ずないでしよう。それで,ストライキや団体交渉は,経済的な圧制を終らせる手段ではありません。

農失の圧制は,大問題であつて,アメリカの大統領選挙の年には国家的な論争になつています。大地主は,小さな畑を持つ農夫を苦境に追いやつています。わずかな麦の収穫では,金持の莫大量の麦と対抗することができません。それで,しばしば栽培に要した金額よりも安い価格で売ることが必要です。それは破産 ― 圧制という結果にみちびきます。

大企業の経営する大連鎖店は,価格をきめるのに多くの影響をおよぼします。大企業は,しばしば小さい店の商人が売る値段よりも下値で物を売るので,その商人は失業して破産してしまいます。すると,値段が上げられます。それを食べる人とそれをつくり出す人がくるしみをうけます。というのは,食べる人は高い値段を払わねばならず,つくる人は損価で売らなければならないからです。そして,市場を管理する人が利益を得ます。その結果? 小売人はいなくなり,国民は苦しみます。

アメリカで最近行なわれた調査は,薬品工業のつけている値段が別の種類の圧制であることをばくろしました。ある薬品は,原料よりも7,000倍から10,000パーセントも高い値段で売られました,一薬品は,製造費が14セントで,小売値段は15ドルです。大商会は「処方薬だけに1年間750,000,000ドルも一般人から金銭を取りすぎている」という報告を小委員会はうけとりました。薬品の値段が高すぎるなら,人々は適当な医療を受けることができず,また必要な処方薬の調合も頼みにくくなります。圧制者たちは,利益だけを追及し一般人の健康を大事に思いません。

1960年1月11日号の「ライフ」誌の報ずることによると,黒人の子供を誘拐して売りとばし,召使にならせることは,ナイジェリアで利潤の大きな商売になつています。その記事は次のように述べています,「時には,子供は……ジュジュ教信者に売られる。この信者は,人間を神への犠牲にささげるなら金持になれるとか,殺した人体のある部分を食べるなら若返るか,寿命をのばせる,と考えている。いまのところ,ひとりの子供の値段は300ポンド(846ドル)である」。

重税は別の形式の圧制です。過去10年間にアメリカの納税者は防衛費として365,000,000,000ドルを払いました。しかし,今日ほど不安を感じているときは今までにかつてありません。それは,アメリカ人勤労者ひとりあたりにつき6,000ドル以上にもなります。それは圧制的な重荷と言えます。

圧制はいつ終りますか。圧制を生じさせる原因がある限り,どんな力も圧制を廃止することができません。圧制の廃止は,問題の根本に到達するということ,すなわちこの組織制度の神サタン悪魔を見きわめるということです。(コリント後 4:4)サタンとサタンの利己的な精神を表わす者たちを取りのぞくことは,地上から圧制を取りのぞくということです。諸国家が失敗したのは,そのわけです。なぜなら神だけがサタンを滅ぼして貪欲を根こそぎになくしてしまうからです。エホバはこのことをされると約束しました。「平和の神は,サタンをすみやかにあなたがたの足の下に踏み砕くであろう」と使徒パウロは書きました。(ロマ 16:20,新口)この踏み砕くことは,悪しき者に対する神の戦争,ハルマゲドンのときに行なわれます。ハルマゲドンの後には,神のつくる新しい世,すなわち圧制が全くない新しい世が来ます。その新しい世の支配者は,平和の君なるイエス・キリストです。彼は地上にいたとき「悪魔に押えつけられている人々をことごとくいやしながら,巡回されました」。(使行 10:38,新口)新しい世の王である彼は,天の御座から,圧制を加える者や圧制をことごとく終らせてしまいます。圧制的な共同社会,貪欲な工業企業,商業企業,宗教的な圧制者や軍事的な圧制者は,なくなつてしまいます。霊感の下に与えられた約束は,次のごとく述べています,「彼は乏しい者をその呼ばわる時に救い,貧しい者と,助けなき者とを救う。彼らのいのちを,しえたげと暴力とからあがなう。彼らの血は彼の目に尊い。」「そは悪をおこなうものはたち滅され,ヱホバをまちのぞむものは国をつぐべければなり」。―詩 72:12,14,新口; 37:9。

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