「怪しんではならない」
● この世の中に圧制が多く見られるということに驚き怪しまれますか。そのような圧制は,少しも新しいことではありません。古代の明敏な観察者はこう書きました。「あなたは国のうちに貧しい者をしえたげ,公道と正義を曲げることのあるのを見ても,その事を怪しんではならない。それは位の高い人よりも,さらに高い者があって,その人をうかがうからである。そしてそれらよりもなお高い者がある」。(伝道 5:8,口)下級官吏は,上級官吏に監視されており,さらに上級官吏もそれより大きな権威を持つ者に監視されています。いわば底辺にいる,身分の低い人々は,圧力をまともに受けます。そうした圧力は,自分に従う人々を利用して,自らの益を計ろうとする人々によってもたらされます。
とはいえ,無情な人々が何のとがめも受けないで成功するという意味ではありません。そうした人々は,結局,至高の主権者エホバ神に対し,自らの行動について申し開きをしなければならなくなります。聖書はこう述べています。「復しゅうはわたしのもの,わたしが返報する,とエホバは言われる」― ローマ 12:19。