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超自然現象に対する関心
US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌の一記事によると,「あらゆる階層の人々が,易者,占い師その他自ら神秘家と称する人々に高額の料金を払って相談するので,オカルトや超自然現象,超常現象はもうけの大きい商売になって」います。アメリカにいる60万人ほどのオカルト関係の業を行なう人たちのうち,占星術者,市子,心霊術者その他の超能力者がそこに挙げられていますが,彼らは1回の助言に対して最高300㌦(約7万2,000円)の料金を課します。また,「占星術から妖術に至る」さまざまな事柄を扱った雑誌,書籍,テープ,映画などにも何百万ドルものお金が費やされています。推定3,000万人の新聞読者が新聞に載る十二宮図を定期的に見ており,心霊的な事柄に関係した大会や講演,催しなどにも多くの人が関心を示します。妖術の学校は大はやりだといわれており,占星術の図表が瞬間にして写し出されるコンピューターさえ市販されています。
超自然の現象に対してなぜそれほどの関心が持たれているのでしょうか。その理由として挙げられているものの中には,「死の恐怖,予感の体験,本や映画で広く取り上げられている事柄」などがあります。また,オカルトの「娯楽的価値」に引き込まれる人もたくさんいれば,「超常現象を宗教に等しいもの,あるいは科学的に正当な根拠のある,または正当な根拠のあることが将来証明されるであろう知識の体系とみなす誠実な人々」も少なくありません。
しかし聖書は,オカルトに関係することについてはどんなことに対してもきわめてはっきりと反対の立場をとっています。オカルトに手を出した人々は厳しい刑を宣告され,古代イスラエルの民の中から断たれました。「すべてこうした事を行なう者はエホバにとって忌むべきもの」だったからです。(申命記 18:10-12)同様にクリスチャンも心霊術と関係を持たないように警告されています。―ガラテア 5:19-21。啓示 21:8。
『神の名による大量殺りく』
「宗教戦争 ― 世界中で,神の名による大量殺りく」。AP通信のチャールズ・J・ハンレー記者はこの見出しの下で次のように述べています。「イスラム教徒対キリスト教徒,カトリック教徒対プロテスタント,ヒンズー教徒対仏教徒 ― またもや十字の旗と新月旗が戦闘を象徴するものの中に混じって翻っている。宗派間の紛争によってベルファストの裏通りやベイルートの街路,スリランカの村道などが血で汚れている」。同記者は,ニューヨーク国際理解協議会の専務理事ムーアヘッド・ケネディが述べた次の言葉を引用しています。「世界に見られる暴力行為の背後には,その根本的な要素として宗教が潜んでいる場合が多い。しかしそのことは軽視されている」。ケネディはさらに,「十字軍の戦争は実際には終結していない」と述べており,宗教がからむこうした大量殺りくの原因の一つは,生まれ変わりを信じている人たちがいることにあると見ています。また,殉教すると「確実に天に行ける」と信じている人もいれば,軍国主義の精神を称揚する人たちもいます。
現在のところ多くの人は,世界における流血行為に対する宗教の責任の程度を『軽視して』います。しかし,聖書の示すところによると,間もなく諸国民は宗教の流血行為にうんざりして,偽りの宗教の世界帝国を滅ぼします。エホバを崇拝する者として,「平和を求めてそれを追い求めよ」というエホバの助言に従ってきた人々だけが,人類をのみ込む大患難の時に救出されます。―ペテロ第一 3:11。啓示 17:1,2,16; 18:24。
福音伝道が結んだ実
「カトリックの司祭と修道女の4世紀にわたる懸命な宣教活動により,メキシコ南部の起伏の多いシエラ・マドレ山脈に住む7万近いミハ・インディオは今ではクリスチャンである ― といっても名前だけのクリスチャンにすぎないが」と,カナダのグローブ・アンド・メール紙は報じ,さらにこう述べています。「彼らの霊的生活は依然として,動物の犠牲,魔よけ,聖なるキノコ,陽気なダンス,おごそかな行列,サボテンの酒メスカルを飲むこと,などを巧みにミックスしたもので,すべてが神秘的で親密な力により自然と合一している」。
それとは対照的に,この地方のエホバの証人は,世界の各地におけると同じく,人々に聖書を教えています。「その聖なる書物はあなたを賢くし……救いに至らせることができます」。(テモテ第二 3:14-17)したがって数多くのミハ・インディオは上記のような迷信的な行ないを捨て,聖書の良いたよりに答え応じています。