1986年の「神の平和」地域大会
1986年の地域大会は「神の平和」という何と適切な主題で開かれるのでしょう! 確かにわたしたちの神エホバは,「無秩序の神ではなく,平和の神」です。エホバは,「この事物の体制の神」で,無秩序と紛争と混乱の神である悪魔サタンと著しい対照をなしておられます。―コリント第一 14:33。コリント第二 4:4。
エホバが,ご自分のみ言葉聖書の中でご自分を「平和の神」と繰り返し述べておられるのは極めて適切なことです。(フィリピ 4:9。テサロニケ第一 5:23。ヘブライ 13:20)エホバのみ言葉の中では,終始,平和が約束され推奨され強調されており,平和という言葉は250回ほど使われています。確かにエホバはその民に「平和を与えてくださる神」です。―ローマ 15:33; 16:20。
ですから,エホバの僕が一人残らず,そうです,エホバの証人一人一人が平和の人であることは非常に重要です。これは,ただ穏やかであればいいというのではなく,使徒パウロがわたしたちに助言しているように,『平和を求めてそれを追い求める』ことを意味します。(ペテロ第一 3:10,11)それはつまり,「王国行間逐語訳」のマタイ 5章9節の訳のように,「平和を作る人たち」でなければならないということです。
平和を作る人になり,平和のために努力し,平和を維持することに努めるのは,やさしいことではありません。不完全な人間には性格の面でも弱さがあって,それが性格の違いによる不和の原因になりがちです。王国の歌(213番)に,『弱さを持つゆえ ときに不和あるも』とある通りです。この歌は続けて,『すばやく正して一致守らん』と助言しています。また,サタンの世の圧力やあらゆる誘惑があり,わたしたちが「一切の考えに勝る神の平和」を持つのを妨害します。(フィリピ 4:7)もちろん,サタンとその配下の悪霊たちもいて,わたしたちの平和を乱すことに全力を挙げています。わたしたちは彼らと闘わなければなりません。―エフェソス 6:12。
その昔,神は,ご自分の民が特別の時に寄り集まる取り決めを設けられました。それは彼らが霊的に築き上げられ,エホバの命令に従う決意を強めるためでした。今日でも同様に,神はわたしたちが平和を作る人となるのを助けるため,さまざまな助けを設けてくださっていますが,その中の一つは,毎年開かれる地域大会です。これらの集まりで,わたしたちは神の言葉が説明されるのを聞きます。四日の間,講話,インタビュー,実演,劇などを通して天の父から教えを受けます。わたしたちの歌さえも,直接間接に平和を説き勧めてくれます。
わたしたちは今年の「神の平和」地域大会で互いを歓迎するとき,兄弟愛の精神を感じることでしょう。また,大会の種々の部門がすべて一致して働くのを見るとき,大会の精神を感じることでしょう。
それで,自分の霊的必要を真に自覚し,全部のプログラムから十分に益を得られるよう準備を整えて,木曜日の午後から始まる最初のプログラムに間に合うように到着し,日曜日の午後の最後の歌と祈りまでとどまるようにしましょう。
また,自己矛盾を来たさないようにも努力すべきではないでしょうか。それにはどんな方法がありますか。出される霊的食物に本当に感謝することです。大抵の人はかなりの時間と基金を費やして大会へ行きます。ですから時間を厳守し,健康状態を良好に保つように気をつけましょう。それは,食べ過ぎや飲み過ぎに注意し,夜ふかしをしないということです。むしろしっかりと節度を保ち,時間になったら床に就き,出される霊的食物をすべて,さわやかな,元気な状態で取り入れることができるようにしましょう。プログラムが進行している間は席に着いて熱心に聴き,ぶらぶら歩き回ったり,しばらく会わなかったなつかしい友達と話し込んだりしないようにしましょう。そういう話をする時は,プログラムの始まる前とプログラムが終わったあとです。本当の意味で霊的に築き上げられることを固く決意しましょう。
昔,神は,ご自分の民が霊的に築き上げられるよう特定の時に定期的に集まる取り決めを設けられました。そして毎年行なわれる地域大会は確かに,わたしたちが今日平和を作る人となるよう神が備えてくださる多くの助けの一つなのです。