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  • 彼らは生き方を変えた
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1993
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1993
塔93 2/1 7–8ページ

王国宣明者の報告

彼らは生き方を変えた

あなたは彼らが路上で他の人々に話しかけているところや,家から家を訪問しているところ,あるいは王国会館で行なわれるクリスチャンの集会に出席しているところをご覧になったことがあるに違いありません。そうです,身なりのきちんとしたエホバの証人の若者たちのことです。彼らは親からエホバの証人になるよう教え込まれたからエホバの証人になったのだと,あなたはお考えかもしれません。多くの若者の場合はそうです。しかし一方,非常に異なった背景をもつ若者,現在とは全く違う生き方をしていた若者たちもいます。事実,次のページの写真の若者たちは,犯罪や麻薬の乱用は日常茶飯事といったグループと付き合っていました。彼らにその生き方をすっかり変えさせてしまったのは何だったのでしょうか。ではノルウェーのある町を訪ねて,そのような変化を遂げた若い人々に会ってみることにしましょう。

変化の基礎となったもの

二人のエホバの証人が家から家への奉仕でアネッテに会ったとき彼女は19歳でした。「エホバの証人と話してはいけないと何度も言われていました。でも好奇心から証人たちを家の中に入れました」と,アネッテは思い出して語ります。アネッテは11歳のときから麻薬を使っていましたし,数件の住居侵入罪や車を盗む事件に関係したこともありました。

彼女は王国の良いたよりに心を動かされました。5歳の時に母親と死別していたので,復活の希望はとりわけ彼女を元気づけました。こうしてアネッテは無料の聖書研究を行なうことに同意し,王国会館で開かれる集会にも出席するようになりました。アネッテはボーイフレンドや他の人たちに自分が学んでいることを話しました。どんな反応があったでしょうか。彼らは,そういうことには一切かかわりをもちたくないという態度をとり,洗脳されたと言ってアネッテを非難しました。それでも,最も強く非難していた人たちのうちの幾人かが後に聖書研究を始めました。

一例として,20歳の若者エスペンの場合を考えてみましょう。彼はアネッテのボーイフレンドから王国の良いたよりについて聞くとすぐに,聖書研究をしたいと言いだしました。しかしエスペンは,4か月間服役することになっていました。麻薬の密輸や,アネッテのように数件の住居侵入罪に関係していたからです。彼はまた,たばこやマリファナを吸い,他の薬物も使用していました。ところで,そのような事柄に関係していた人に,聖書の勉強を始めたいと思わせることができたのは一体何だったのでしょうか。エスペンは自分の生き方が目的のない,空しいものであることに気づき始めていました。「自分の人生に目的を与えてくれる,将来に関する聖書の約束に魅力を感じました。そこで,聞いたことが事実かどうかを知るために研究を始めました」と,エスペンは言いました。

ほかの聖書研究希望者

そのころ,同じ若者グループの中の一人の青年が良いたよりを聞いて勉強を始め,集会に出席するようになりました。次に,それらの若者のうちのもう一人が聖書研究を始め,やはり集会に出席するようになりました。その後間もなく,さらに別の青年が友達の聖書研究に参加し,霊的に進歩するようになりました。するとまた同じグループの別の一人が,友達の変わりように感銘し,しばらくするとこの青年も聖書研究を始めました。

同じグループに属する若い音楽家ギルバートもいま聖書研究を始めたところです。ギルバートは両親ともガンで死亡していたので,聖書が示す復活の希望に慰めを見いだしました。(ヨハネ 5:28,29)彼もマリファナを吸い,堕落した生活を送っていました。ギルバートの夢はロック・スターになることでした。しかし,時がたつにつれて彼は霊的によく進歩し,間もなくエホバの証人になる決意をしました。最後に,エスペンの弟も聖書を調べるようになり,エホバの証人と交わり始めました。

聖書の真理は生き方を変える

かつてはだらしない服装にぼさぼさの髪をしていた若者たち,麻薬や盗みや犯罪とかかわりをもっていたこの若者たちは,大きな変化を遂げました。アネッテは立派な王国伝道者となり,開拓者として約1年奉仕しました。エスペンとギルバートは補助開拓者として奉仕しており,二人とも奉仕の僕です。そして二人ともクリスチャン会衆内の人と結婚しています。以前のグループの人で熱心な王国宣明者となった人はこのほかにさらに4人います。

エスペンは4か月服役することになっていましたが,それはどうなったのでしょうか。彼が生き方を変えたため,その刑は,地域社会の仕事を80時間行なう刑に変更されました。彼は警察その他の同意を得て,地元のエホバの証人の王国会館で働くことにその時間を用いました。警察はその取り決めに満足していました。

世界には犯罪に関係していたことのある若い人々がほかにもたくさんいます。しかし,神の言葉の真理は,彼らが抱いていた重要な疑問に対する答えと,将来に対する希望を与えました。したがって,彼らはもはや犯罪者でも,麻薬常用者でもありません。だらしない服装をして歩き回ることもしません。彼らは生き方を変えたので,先に述べたとおりの人々 ― 若い,身なりのきちんとした,そして活発なエホバの証人となっています。彼らは,多くの若い人たちが抱えている諸問題に対する永久的な聖書の解決策を他の人々に知らせることを心から願っています。―コリント第一 6:9-11をご覧ください。

[8ページの図版]

真理にこたえ応じたノルウェーの若者たち

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