備えをしてください
1 人類に対するエホバの愛は非常なものです。「彼は,だれも滅ぼされるのを望まず,すべての者が悔い改めに至ることを望んでおられ」ます。(ペテロ後 3:9,新)そうです,神は人々のことをほんとうに気にかけておられるのです。それでわたしたちも,神に仕え,神の愛という特質を見習うがゆえに,そうしています。わたくしたちの願いは,他の人々がエホバを知り,わたしたちと同じようにエホバを愛することです。しかしサタンが不信者の思いをまどわしてきたため,わたしたちは反対や偏見を克服する必要があります。
2 使徒パウロは,クリスチャンは「あらゆる良いわざに備え」るべきであるとさとしました。(テトス 3:1,新)クリスチャンは正しい見方をもって,思いと心の面で備えをすべきです。そうすれば,喜んで良いわざにあずかれます。どんな良いわざを ― たとえば,良いたよりを他の人に伝えること ― することが必要かを知っているのですから,なおいっそうの準備をするのはまさに理にかなっています。こうして,真理を進んで,また明確に説明できるとともに,聞く耳を得るために反対や偏見を克服できます。
3 どのようにして備えをすることができますか。聖書の個人研究,王国会館での集会,および研究生の話などがそれに含まれているのはもちろんのことです。しかし,非常に実際的な価値のあるものとなり得る準備がほかにもありますか。あります。他の兄弟や姉妹に語りかけて,提案を求めたり,野外宣教で直面する反対や質問に対処する方法を練習したりすることができます。
4 この種の準備のためのきわだった機会は,聖書研究生が,野外奉仕にあなたに同伴したいと願う時点まで進歩したときです。毎週の研究のあとに,少しの時間を取って,奉仕のとき何を話すのか,研究生に練習させてはいかがですか。話を簡単にし,暖かくほめてください。進歩は少しづつ表われるものですから,ともに練習すれば進歩する助けとなります。
5 区域に行く時も,準備を行なえます。その区域でよく直面する反対を出してもらい,それを克服するのに役だった点を群れの人々に尋ねることができます。また,野外奉仕のための集まりも,野外での話に用いられる事がらを練習するのに良い場所です。そうすれば,区域に着いたとき,そうした提案をはっきり思い浮かべられます。同様に,家族内で練習することについてはどうですか。都合の良い時に,おそらく家族の研究のあとなどで,家族のみんなが交代に家の人の役を演じて反対を述べることもできます。他の人はそうした反対を克服する仕方について提案を述べられます。
6 これらの短い練習のさい,ある事態や反対を処理するのにいくつかの方法があることを思いにとめてください。あるものにうまくいっても,他のものには効果的でないかもしれません。自分にもっとも適した話し方に名人が用いる種々の考えをわかち合うなら,互いに助け合うことになるのです。
7 人間の他のいかなる活動においても準備が技術を向上させるのに役だつのとまったく同様,準備が伝道し教えるわざの技術を向上する助けとなることは,疑いありません。もちろん,野外宣教で人々に実際に語る経験に代わるものはありません。それがすべての練習の中で最善のものです。しかし,前もっていくらかの準備をすることにより,それを効果的に行なう助けとなるのです。