第五部 ― 互いに助け合う ― 進歩するために
1 10月号の「わたしたちの王国奉仕」以来,経験を積んだ伝道者が野外奉仕の面で援助を望む人たちをどのように助けることができるかについて数々の提案が与えられてきました。援助を受けている人たちは,自分たちのために払われる愛のこもった努力を深く感謝しているに違いありません。援助を与える人たちも,その経験から学ぶところがあり,共に働いた人をきっとますます親しく感じていることでしょう。―ローマ 1:11,12。
2 わたしたちが互いに助け合うことのできる方法がほかにもあるでしょうか。共に働いている人たちは,奉仕の友としていつまで働くか決めることができます。戸口で人々と会話する能力を改善した後に,再訪問を行なうことや家庭聖書研究を司会する面で援助を求める人もいるかもしれません。できる人はきっと続けて援助を与えてゆくことでしょう。他方,野外奉仕のある面で援助を受けていた人が,今度は家族の中の,または群れの中の他の人を援助できる立場になっているかもしれません。書籍研究の司会者と奉仕監督は,みなさんがこれからも進歩してゆくよう喜んで提案を与えるものとわたしたちは確信しています。―テモテ第一 4:15。
3 だれでも,野外奉仕において何らかの仕方で他の人々を助けることに参加できます。他の人々と一緒に働くよう努めて取り決めるだけでも助けになります。野外奉仕に既に定期的で巧みな人たちも,一緒に働く相手がいると励ましを受けるのです。正規開拓者や補助開拓者はとりわけこのことを感謝します。群れの特定の人に定期的な援助を与えることができないとしても,あなたは野外で一緒に働くようにと他の人々を誘うことができますか。年配の伝道者や十代の人,病弱の人をご自分の研究に連れて行くことができますか。
4 会衆内にはほんの少しの関心と励ましを与えられるだけでも進歩を遂げることのできる人がいるかもしれません。病気のために体力の限られていたある年配の姉妹は,開拓奉仕をしたいという願いを抱いていました。一人の巡回監督は少しの時間を割いて彼女を援助し,午前に2時間ほど野外奉仕に費やしてから,家に帰って休息を取ることができるような仕方で活動を組織するよう助けました。その日の午後,彼女はその日に予定していた奉仕の時間を入れることができました。彼女はそれが自分にとって実際的であることを知り,開拓者の要求を容易に達成しました。多くの人たちは,正規または補助開拓奉仕を行なうことにより,野外奉仕の能力の点で一層の進歩を遂げることができました。また,それによって彼らは会衆内のさらに多くの人に何らかの援助を与えることができるようにもなりました。
5 様々な誘いや実際的な援助などの方法を通して,かなりの数の若者が奉仕を改善する上での援助を受けてきました。正規開拓奉仕やベテル奉仕に入った人たちもいます。だれかが注意を向け,時間を割いて援助したゆえにそのことが成し遂げられたのです。それら以前は若者であった人たちで,今や自分が得たものを生かして他の人々を援助している人たちがいることを見れば,結果は今なお歴然としています。―テモテ第二 2:2。
6 進歩するよう他の人々を助けるという計画は継続的なものです。他の人々への熱烈な愛こそ成功への鍵です。他の人々に与える人たちは“より大きな幸福”を得るので,すべての人が益を得ることになります。―使徒 20:35。