良いたよりを伝える ― 学校で
1 4月になると,幾十万という若者が新学年を迎えます。そこで生徒や学生たちは毎日多くの時間を費やして,後に大人になった時に役立つ知識や技術を身に着けます。しかしそれらの若い人々は,非聖書的な哲学やむなしい理論,ふしだらな道徳を大目に見たり推し進めたりする考え方にもさらされます。彼らは何ら霊的な導きを与えられることなく,自分たちの将来に関する重要な決定を下すことを求められるのです。この大きな区域は大人にとってはほとんど完全に立ち入りのできない区域ですが,学校に通っていて,心の正直な人たちと良いたよりを分かち合うことのできる若い伝道者たちは大勢います。
学校で証言する方法
2 ある年若い証人たちは,学校にいる時,『永遠に生きる』の本か「聖書物語」の本を携行するのが効果的であるのを知りました。一人の若い兄弟はこれらの本の一つを自分の机の上に置きます。級友がその本について尋ねると,会話のための道が開かれるのです。こうして生徒や先生たちに良い証言が行なわれ,兄弟は数件の研究さえ取り決めています。
3 別の若い証人は昼休み中の機会を利用して異なった生徒たちに王国について話します。その姉妹は,授業の一つで目下討議が行なわれている事柄について話すことにより容易に会話を始められることが分かったと語っています。それから姉妹は,最近の「目ざめよ!」誌の中から同様の主題に関する一つの記事に注意を促します。この若い姉妹はまた再訪問も行ない,学校で聖書研究も始めることができました。
4 若い証人たちはまた,クラスのレポートや企画に関連して良いたよりを提供する機会を得るかもしれません。ある教室で,生徒たちは進化論を証明する科学的な情報を提出するようにという割り当てを与えられました。一人の若い兄弟は,授業の後,先生に近づいて,創造を支持する科学的な資料を提供してもよいか尋ねました。先生は認めてくれました。その結果兄弟は大変優れた口頭の報告を行ない,それは級友のかっさいを浴びました。先生は大変感銘を受け,その報告が他のクラスにも提供されるように取り決めました。
5 資格のある長老たちが学校で一群の生徒たちに話をする取り決めが設けられた例も幾つかありました。長老たちはわたしたちの教えや活動について一層多くのことを説明し,協会のスライドを上映することさえしました。生徒ばかりか先生方や学校の職員も益を得ました。
証人としてのあなたの行状
6 また,若い人々は,良いたよりを推薦するにせよその価値を減ずるにせよ,自分個人の行状が真理にもたらす影響について振り返ってみるのは良いことです。証人の子供たちが学校で良い行状を示した結果,幾人かの教師が真理を知るようになりました。対照的に,世の生徒たちの態度や振る舞いは不敬なものであることが少なくありません。彼らは怠惰で,勉強を真剣に行なわず,授業中従順を示しません。そして,しばしば深刻な問題に陥ります。はたで見ている人々は普通,彼らの宗教を批判することはありません。しかし,生徒がエホバの証人の一人であったなら何が起きるでしょうか。わたしたちがかかげ,組織がそれによって知られている高い規準のゆえに,わたしたちはいつも正しい行状を保つよう注意深くあらねばなりません。わたしたちの行状が常にエホバの規定に調和していて,エホバに誉れをもたらすものでありますように。―詩編 119:9。
7 親は先生方の協力を得る点で重要な役割を演じることができます。一人の姉妹は,自分の娘の新しい先生が非協力的で付き合いにくい人だと聞いて,その先生に近づくのに気が進みませんでした。とうとう姉妹はその先生に巧みで親切な仕方で近づき,先生の難しいお仕事に協力したいとの願いを伝えました。先生に出版物を提供して姉妹は話を終えました。先生はそれを受け取り,後にそれを始めから終わりまで読んだと言いました。その学年中,エホバの証人の若者に対する先生の態度は,出版物を読んで知った事柄を認識していることを示すものでした。
8 もしあなたが学校に通う若者であるなら,そして心の正直な級友を援助したいと誠実に願うなら,良いたよりについて語り,エホバが喜ばれ,祝福してくださることを確信してください。―詩編 148:12,13。