洞察力を働かせて宣べ伝える
1 洞察力を働かせるには,宣べ伝える相手の人のことを理解する必要があります。なぜなら,首尾よく人の心を動かせるかどうかは,王国の音信を心に訴えるような仕方で伝えることができるかどうかにかかっているからです。1月中わたしたちは,会衆に在庫している様々な書籍を提供します。在庫がなければ,奉仕者たちは,「家族生活」あるいは「真の平和と安全」の本を用います。
2 次のように述べ,「家族生活」の本を提供できるかもしれません:
■ 「ご近所の皆さんとお話ししていますと,一昔前に比べて親子関係や子供のしつけに関する親の考え方が大きく変化したことを感じておられる方が多いようです。例えば,半数近くの親御さんは家庭ではなく学校で善悪の区別や言葉遣いを教えてほしいと望んでおられます。子供に教えるべき真の価値規準や望ましい親子関係については色々な意見がありますが,今日お分かちしているこの書籍にはいつの時代にも変わることのない指針が聖書から述べられています」と言って,目次を見せながら興味を引きそうな主題を示し,ぜひ家族で読んでみるよう勧めます。
3 家の人が親であれば,次のようにして「家族生活」の本を紹介できます:
■ 「我が子の成長ほど楽しみでもあり,また心配の種にもなるものはありませんが,ある調査によるとほとんどの親御さんはお子さんが他の人に思いやりのある,そして責任感のある人になってほしいと願っておられるようです。__さんも既に心掛けておられることだと思いますが,この言葉はその点で役立つと思われませんか」と述べ,99ページを開き,子供たちが愛されることにより愛することを学び,思いやり深い人に成長できることを話し合います。次回の話題に触れ,再訪問の土台を据えます。
4 「真の平和と安全」の本を提供するのであれば,4ページの挿絵を示して次のように言うことができます:
■ 「これは,人類とこの地球に対する神の目的について聖書の教えていることを絵にしたものです。あなたとご家族が地上の楽園で生活するためには何をする必要があると思われますか。[答えてもらう。] 聖書の示すところによると,間もなく全地に真の平和と安全が訪れ,楽園が復興されます。[詩編 37:10,11を読む。] この本には,神の行なわれる事柄から益を得るために何をしなければならないかが示されています。どうぞ,あとでお読みください」。良い反応があれば,手短に寄付の取り決めを説明できるでしょう。
5 次のように述べて「真の平和と安全」の本を提供することもできるでしょう:
■ 「今朝,ご近所をお訪ねしていて思ったのですが,多くの方が以前よりも人々の道徳心が低下したと感じておられるようですね。最近では公共の建物にいたずらや落書きがされたり,またごみが道路に投げ捨ててあったり,自転車やバイクなどが盗まれることも少なくありません。しかし,すべての人がこのような考え方をすればもっと世の中がよくなると思われませんか」と述べ,166ページ8節のマタイ 7章12節を紹介します。他の人に配慮を払い,思いやりを示すようにとの聖書の助言は,他の人々との良い関係を保つのに助けになることを強調できるでしょう。
6 十分に洞察力を働かせるなら,わたしたちは出会う人の必要としている事柄や関心事を識別することができます。箴言 16章23節はそのことを保証し,「賢い者の心はその口に洞察力を示させ,その唇に説得力を加える」と述べています。