残された時を賢明に用いる
1 今日多くの人はどんなまちがった考えを持っていますか。
この世の多くの人とくに科学者,教育者,政治指導者は,人間が地上に現われたのは何百万年も前であるという考えを受け入れています。人間は進化の過程を経て現在の段階にまで発展したのであり,この過程は将来にむかってずっと続くと考えられています。この考え方をする人々は,人間の企てを成功させる無限の機会と時間が人間に与えられていると感じています。しかしクリスチャンはこのサタン的な教えに欺かれません。神の主要な敵は,神の目的はおろかどんなものにも定まった時はないということをすべての人に信じ込ませようとしています。それでも神と神のことばに全幅の信頼をおくクリスチャンは,この事物の制度の下でいつまでも続く将来が人間の前途にあるのではないことを知っています。また時の流れの中でわたしたちがどこに位置しているかを悟り,現存する事物の制度に対する神のさばきがまもなく執行されることを知っています。
2,3 (イ)一般の歴史の上で言われている日付の多くについて,何が言えますか。(ロ)この事柄において最も安全な導きはなんですか。
2 エホバとそのお目的を正確に知るゆえに,クリスチャンは人間の臆測を退けます。聖書を信じない,そして人間歴史上の出来事にとほうもない年代を付している歴史家の推測にしてもそうです。この種の年代の不確かさについて,C・W・セラム著「ヘテ人の秘密」のうち,「歴史的年代を決定する科学」と題する章に次のことが出ています。
「古代史の研究に初めて手をつける人は,何千年も前の出来事に確定的な日付をつける現代の歴史家の方法に感銘するに違いない。研究をさらに進めるにつれて,この驚きはどちらかと言えば大きくなる。古代史の資料を調べるにつれ,記録はそれが最初に書かれた時でさえ,きわめて乏しく,不正確で,全く偽りでさえあることを知るからである。もともと不完全なところへ,それが現在まで伝わるころには,時の経過に伴う消耗と人間の不注意や手荒らな取扱いによって,記録はいっそう不完全なものになっている。
「当然のこととして,研究を進めるにつれ,最初,印象的だった日付から,それほどの感銘を受けなくなる。歴史の年代研究の実際がわかりはじめる。その組立ては全く仮説的なもので,いつばらばらになるかもわからない代物である。曲げられており,ぐらついている骨組から我々が得るものは,奇妙に独断的な歴史である。同時に我々は,古代文明がなんらかの合理的かつ有機的な発達を遂げたにちがいないことを本能的に感じる。この時点に達して,我々はあらゆる年代に疑いの目を向けはじめる。
「年代があてにならないことの例をあげると,最初のエジプト王朝を設立したメネス王のエジプト統一は,1世紀にわたる研究によって紀元前5867年から紀元前2900年に変更された。しかもエジプト史の初まりとされている,このあとの日付も,まだ完全には確立されていない……。
「しかし研究をさらにすすめると,歴史研究の成果に対する敬意がよみがえってくる。「“確かな”年代と“想定された”年代とは,学者によって注意深く区別されていることを知るのである。そして古代史の年代研究は,少なくとも二,三の確実な点を基としていることを知る。他の日付の中心におかれ,かぎとなる一定の日付は,ほとんど間違いなく確定できる。それらは“確かな”日付である」。
3 それで聖書にしるされた年代を除いて,歴史家の言う日付はたいてい確実なものではありません。わずかの,たとえば紀元前539年のような“確かな”絶対日付だけはまちがいありません。エホバのことばに信頼するクリスチャンは,聖書の中にある証拠がこの問題において最も安全な導きであることを知っています。それを用いることによって,とくに第7の期間すなわち創世記に述べられた「日」に関連して,時の流れの中でわたしたちの占める位置を正確に定めることができます。―創世 2:2,3。
第七の日
4 アダムとエバはいつ創造されましたか。
4 聖書にしるされた正確な年代によれば,アダムは創造の6日目の終わり,紀元前4026年のおそらく秋に創造されました。それから神は動物を人間のもとに連れてこられ,動物を名づけさせました。しかしアダムについて創世記はエホバの次のことばをしるしています。「人がひとりでいるのは良くない」。(創世 2:18)アダムはひとりきりのこの状態をきわめて速やかに,おそらく二,三日あるいは二,三週間のうちに悟ったことでしょう。語り合い,経験をわかち,生活をともにする伴侶の必要を感じたはずです。また動物を名づけるのにもそう長い時間を要したとは思われません。基本的な類に限って言えば,比較的短い時間に名づけることができたでしょう。ノアの時代に箱舟に入れられた基本的な類の動物は何百万ではなく,おそらく二,三百にすぎなかったものと思われます。それでアダムが動物を名づけ,また伴侶の必要を感じたのは,アダムの創造後,まもなくのことでした。またふえて地をみたすことが人間に対するエホバのお目的であった以上,アダムにつづいて二,三週間あるいは二,三か月後にエバが創造されたと考えることは理にかなっています。それは同じ紀元前4026年のことです。エバの創造後ただちに神の安息である第7の期間が始まりました。
5 わたしたちが時の流れの中でどこに位置しているかは,どのように計算できますか。
5 ゆえに神の第7日は,人間が地上に生存している期間と明らかに一致しています。7000年にわたる神の第7日と関連して人間が時の流れの中でどこに位置しているかを計算するには,アダムとエバの造創の年である紀元前4026年から何年たっているかを知ることが必要です。その年の秋から紀元前1年の秋まで4025年を経ています。紀元前1年の秋から西暦1年の秋までは1年です。(零年はありません)西暦1年の秋から1967年の秋までの年数は,合計1966年です。4025年と1年と1966年を加えて,紀元前4026年の秋から1967年秋までの年数を出すと,5992年になります。したがって第7日の6000年を満たすには,8年をあますのみです。1967年秋から8年後には1975年の秋を迎えるわけであり,その時には神の第7日すなわち安息の日にはいって満6000年を経ていることになります。
6,7 (イ)キリストの千年統治は何にたとえられますか。なぜそうですか。(ロ)エホバのしもべは今どんな期待に満たされていますか。
6 サタンの支配の下で6000年にわたる悲惨,労苦,病気と死を味わってのち,人類は確かに救済すなわち安息を必要としています。ユダヤ人の1週の第7日すなわち安息日は,6000年にわたる罪と死から人類がひきあげられる,最後の1000年すなわちキリストの治める神の国の千年統治を表わすものです。(黙示 20:6)ゆえに人類の歴史の6000年が終わりに近づいていることを,神の時の定めから知る時,クリスチャンは期待にみたされます。1914年に「終りの時」が始まって以来,「終りの日」の大いなるしるしが成就しているゆえに,それはなおのこと真実です。「これらの事ことごとく成るまで,今の代は過ぎ往くまじ」とイエスは言われました。(マタイ 24:34,文語)1914年に終わりの時が始まったのを見た世代のある人々は,現存する悪の事物の制度がハルマゲドンの戦いで終わる時にも地上に生きていてそれを目撃するでしょう。―黙示 16:14,16。
7 目前の将来が刮目すべき出来事に満ちていることは確かです。この古い制度は完全な終わりに近づいているからです。「終りの時」に関する聖書預言の最後の部分は,ここ何年かの間に成就を見,生き残った人類はキリストの栄光ある千年統治の下で解放されるでしょう。前途には困難な,しかし同時にすばらしい時があります。
8 ハルマゲドンの戦いがいつ来るかを確かに言える人がいますか。
8 これは1975年にハルマゲドンの戦いがあるという意味ですか。どの年ということを断言できる人はひとりもいません。「その日,その時は,だれも知らない」とイエスは言われました。(マルコ 13:32)神のしもべにとっては,サタンの支配下にあるこの制度に残された時が急速に短くなりつつあることを知るだけでじゅうぶんです。残された時の短いこと,起ころうとしている,地球をゆるがす出来事そして自分の救いをはかる必要に目ざめない,あるいは気づかないとすれば,それは全く愚かなことです。
時間の価値
9 時間の価値を決める一つの方法として,どんなものがありますか。
9 神の時の定め,そして時の流れの中でわたしたちの占める位置を知ることは,なお残された時を使うこととは別問題です。時を理解することに価値があるなら,時を賢明に使うことにはもっと価値があります。時の価値を知る人々は「時は金なり」と言います。それは価値の高い,貴重なものです。時間の価値は,一つには商品の価値を定める方法すなわち需要と供給によって決められます。たとえばアメリカで小馬速達便が使われていた時,1通の手紙を送るのに数ドルの費用を要しました。今日その費用はおよそ6セントです。その相違はどこから生じたかと言えば,昔は小馬速達便が少なかったことにあります。供給が少ないのに,そのサービスに対する需要は大きかったので,それは高価でした。しかし今日では供給が大きいため,郵便のサービスは高価ではありません。
10,11 この事物の制度の下で時間はなぜそれほど貴重ですか。
10 供給と需要との釣り合いという観点からみると,時間の価値はどれくらいですか。この事物の制度の下で時間の供給には限りがありますか。確かにそうです。もっと多くの時間また寿命を延ばすことに対する要求は大きいですか。全くそうです。死につながれている不完全な人間にとって時間の供給はきわめて限られていますが,時間に対する需要は大きく,したがって時間はきわめて貴重です。人間の寿命はせいぜい七,八十年にすぎません。それより長生きする人もいくらかあります。しかし病気,栄養失調,暴力などのために短命の人が多い土地では,人々の寿命ははかに短いのです。また,たとえ健康でも年とれば弱くなり,同じことをするにしても若い時より時間がかかります。そしていつかは死んで何もできなくなる時がきます。そのわけで伝道の書 12章1節は次のように教えているのです。「あなたの若い日に,あなたの造り主を覚えよ。悪しき日がきたり,年が寄って,『わたしにはなんの楽しみもない』と言うようにならない前に」。
11 どのように考えてみても,また若くても年とっていても,わたしたちの時間は貴重です。エホバの崇拝者にとっては,とくにそう言えます。神の国の福音を宣明する宣教に忙しく励んでいる人はよくこう言います,「いくら時間があってもたりません」。時間はあらゆるところで大いに求められています。それはお金よりも貴重です。なくしたお金はとりもどせても,失った時はとりもどせないからです。それは永久に失われました。
12 とくに何に照らして時間は貴重ですか。
12 使徒パウロは時間の価値を高く評価しました。それでエペソのクリスチャンにあてた手紙の中に次のように書いています。「そこで,あなたがたの歩きかたによく注意して,賢くない者のようにではなく,賢い者のように歩き,今の時を生かして用いなさい。今は悪い時代なのである」。(エペソ 5:15,16)たとえ何かを犠牲にしても,つまり他のことをする時間を犠牲にしても,より重要なことを生活の中で第一にするようにと,パウロはエペソ人に教えています。パウロの時代にそのことが言えたとすれば,今はなおのことそう言えます。時を測り,計算してみる時,わたしたちは現存する事物の制度の終末の時期に生きていることがわかります。相つぐ犯罪と暴力の乱行の中でそれはわたしたちの眼前で崩壊しつつあります。1分ごとに,1日ごとに,1年ごとにそれは最悪の終わりにむかっていやおうなく進んでいます。現存する制度はあともどりできません。コリント人への第一の手紙 7章29節にあるパウロのことばは,今日全く真実です。「兄弟たちよ。わたしの言うことを聞いてほしい。時は縮まっている」。人間歴史の6000年が終わりに近づいている今日,時は非常に縮まっています。
13 時間に関して言えば,サタンはどんな状態にありますか。
13 サタン悪魔もまた時が非常に縮まっていることを知っているのです。黙示録 12章12節はこう述べています。「悪魔が,自分の時が短いのを知り,激しい怒りをもって,おまえたちのところに下ってきた」。時間に関するかぎり,サタン悪魔は深刻な悩みをかかえています。サタンに残されているのは非常に短い時です。卑しむべきその目的をはたす時間が得られるなら,サタンはどんな価も惜しまないでしょう。しかしそれは不可能です。それでサタンは怒り狂っています。神とその地上のしもべに敵対するために,サタンがその残りの時を最大限に用いることはまちがいありません。「竜は,女に対して怒りを発し,女の残りの子ら,すなわち,神の戒めを守り,イエスのあかしを持っている者たちに対して,戦いをいどむために,出て行った」―黙示 12:17。
時を賢明に使いなさい
14 今日どのように賢明に時間を使うことができますか。
14 今は「終りの時「「苦難の時代」です。(テモテ第二 3:1)「悪人と詐欺師とは人を惑わし人に惑わされて,悪から悪へと落ちていく」。(テモテ第二 3:13)確かにクリスチャンは,この事物の制度に残された時を,正しい目的のため賢明に使うことを望んでいます。それはサタンの企てや計画による悪にみちた「苦難の時代」に負けない結果となります。しかしどうすればそのことができますか。一つの方法は益のないことのために時間を無駄にしないことです。能力や事情の許すかぎり,地上の見える組織をとおしてのエホバの導きに従うなら,そのことをできます。エホバの見えるとりきめをとおして,わたしたちは時間の最善の使い方に関する助言を与えられます。霊的な向上を図る集会が設けられており,学んだ真理を他の人に宣べ伝える,健全で,活気を与える活動があります。―マタイ 24:45-47。
15 クリスチャンのために定められたいろいろな活動は,なぜ保護となりますか。
15 確かにわたしたちの時間の多くは,集会の準備をすること,集会に行くこと,および野外における宣教についやされています。それで他のことをする時間はほとんどないように思えます。しかしそれは単なる偶然であると思われますか。エホバは,今の暗い,危険な時代にご自身の民にとって何が最善かをご存じのはずです。みこころを行なえるようにエホバのお目的とご要求を教えられ,教育されるというおもな目的を別にしても,集会や宣教に時間をついやすのは神のしもべが正しいことをしているという意味であり,どこか他の場所で悪いことをしないという意味なのです。エホバの見える組織とともに働く時間が多ければ,問題を起こすようなことはそれだけ少なくなります。エホバがいま設けられたとりきめは,確かに大きな保護となります。「エホバの名はかたき櫓のごとし義者は之に走りいりて救を得」― 箴言 18:10,文語。
16,17 休息と娯楽に対する正しい見方はどんな見方ですか。
16 残された時を賢明に使うといっても,休息や娯楽の時間がないという意味ではありません。慰安は必要です。しかしその種類とそれに費やす時間が,わたしたちのクリスチャンの責務とつりあいを保っていなければなりません。エホバの創造を楽しんだり,いろいろな娯楽を楽しむ時間がもっとほしいと思うのはだれでも同じです。今でもある程度までそれをできます。しかし真実の楽しみは,エホバが備えられた,またこれから備えられるすべてのものを永遠に楽しむことのできる,エホバの新しい制度の下で得られます。しかし船が沈没しかかっている時,考えなければならないのは娯楽や休息ではなくて命を救うことです。現存する古い制度は不信,不道徳,頽廃の中に沈みつつあります。まもなくそれは,エホバのおもだった天的な,刑執行者であるキリスト・イエスから死の打撃を与えられて,完全に姿を消してしまうでしょう。ゆえに神を恐れる人にとって,今の主要な関心事はエホバのみこころを行ない,救いを全うすることです。
17 死にかけている古い制度からすでに離れた人は,沈みかけた船を捨てて首尾よく救命艇に乗り移った人にたとえられます。その人々は,どんな努力を払っても無事に岸に着くことに考えを集中しなければなりません。エホバのしもべは生き残ることのできる場所,正義の新しい制度の下における永遠の生命について学ぶことのできる場所に来ました。しかし生き残ることを望む人々がほかにもいます。その人々もエホバのみこころとお約束について学ぶことが必要です。個人的な事柄をする時間や努力をたとえ犠牲にしても,わたしたちはその人々を助けることが必要です。このように献身的な行ないは,残された時を賢明に用いる最善の道です。
18 時間をどのように使うことはさらに賢明ですか。
18 時をさらに賢く用いるには,生命を救うわざに能率的になることが必要です。宣教に時を費やすだけでは満足できません。わたしたちは費やす時間を最善のものにしたいと思います。心をこめて行ない,エホバへの奉仕の質を改善することに努めるなら,そのことを行なえます。コリント人への第一の手紙 9章26節においてパウロは,「わたしは目標のはっきりしないような走り方をせず,空を打つような拳闘はしない」と述べています。パウロはわずかの成果で,あるいは成果をあげずに時間と精力を無駄にすることをしませんでした。費やす時間を最善のものにするため,効果的に努力することを学びました。わたしたちも同じことをできます。そうするなら,関心を持つ人を見いだして養い,親切に世話をし,勤勉に働いて宣教に実を結ぶでしょう。
19 クリスチャンの日常生活のどんな面に携わっているにしても,どうすれば時間を賢明に用いたことになりますか。
19 日常のどんな活動に携わっていても,クリスチャンの集会に行く時でも,人々の家で神の目的を教えている時でも,会社,工場,農場あるいは家庭で働いている時でも,エホバにほまれとなるようにその仕事をするなら,時間を賢明に使っていると言えます。全時間の伝道者になることを許す事情の下にたとえおかれていなくても,パウロの次の助言どおり勤勉に働き,クリスチャンにふさわしく行動しなければなりません。「あなたがたは,以前の生活に属する,情欲に迷って滅び行く古き人を脱ぎ捨て,心の深みまで新たにされて,真の義と聖とをそなえた神にかたどって造られた新しき人を着るべきである」― エペソ 4:22-24。
真の崇拝に進歩する
20,21 過去において時間を賢明に用いてこなかった人はどうすべきですか。
20 時間を賢明に使うことのできる多くの事柄を考慮してのち,ある人は過去において神をじゅうぶんに崇めなかったことに気づくかもしれません。神と神のことばを正確に知る以前に,エホバを崇めなかったことは事実です。おそらくはぼうとくの行ないさえしたかもしれません。しかし浪費した過去のことを考えて,これ以上の時を無駄にしてはなりません。過ぎたことは今さらどうすることもできないのです。できるのは経験から学び,あやまちをくり返さない決心をすることです。
21 賢明でなかった過去に妨げられる人が時にいます。過ぎたことを心配するあまり,今そしてこれから時を賢明に用いることさえ思うようにできなくなります。そのような人は,エホバが愛のある,許す神であられること,また今日何をしているか,明日何をするかがほんとうに大切なのであるということをじゅうぶんに認識していません。心から悔い改め,神の戒めを守ることに努めるなら,エホバはあわれみを示し,許しを与えられます。「エホバいひたまはく率われらともに論らはんなんぢらの罪は緋のごとくなるも雪のごとく白くなり紅のごとく赤くとも羊の毛のごとくにならん若なんぢら肯ひしたがはゞ地の美産をくらふことを得べし」。(イザヤ 1:18,19,文語)この愛と恵みを受け入れ,それから真の崇拝に進歩してエホバの是認を得ることに努めてください。
22 (イ)エホバのあわれみはだれに対してさえも,示されていますか。(ロ)このことはどんな認識を強めますか。
22 神の愛とあわれみは,クリスチャン会衆からかつて排斥された人にも及びます。このような人々もエホバの恵みのうちにもどり,信仰と忠節を表わしてのちに,クリスチャン会衆内において責任ある地位に用いられる道が今では開かれています。それはエホバの愛のすばらしい表われではありませんか。かつて排斥された人に対してさえこのような許しがあるとすれば,排斥されたことのない,しかし時間を用いることにおいて賢明でなかっただけの人はなおのこと許されるはずではありませんか。エホバのこのような比類のない属性を知る時,わたしたちはエホバをなお愛し,今そして永遠に真の崇拝に進歩し,最善のものをささげることによって時間を賢明に使う決意をあらたにします。出エジプト記 23章19節はそのことを次のように述べています。「あなたの土地の初穂の最も良い物を,あなたの神〔エホバ〕の家に携えてこなければならない」。〔文語〕
23 クリスチャンは前途をどのように見るべきですか。
23 ゆえに量においてのみならず,もっと重要な,ことに質において神の崇拝を改善することを学んでください。あとのものを忘れ,前のものを目ざして励んでください。永遠の生命の目標を目ざして進んでください。エホバが従順な人類のために備えられるものを享受する時間はそのとき無限にあるのです。次第に豊かさを増し加える,幸福な,エホバへの奉仕の生活を待ち望み,またそれを目ざして努めてください。わたしたちの行なうすべてのことにおいて神を崇めるために現在の時を賢明に用いるなら,詩篇 115篇18節のことばどおりに行なう人々のひとりになることができます。「然どわれらは今より永遠にいたるまでエホバを讃まつらむ」。(文語)いま自分の時をこのように賢明に用いる人に対して,詩篇 37篇34節は次の約束をさしのべています。「エホバを望みてその途をまもれさらば汝をあげて国をつがせたまはんなんぢ悪者のたちほろぼさるゝ時にこれをみん」。(文語)悪しき者に残された時は短くなっています。ゆえに今こそ神の真理のことばによって心をいれかえる時です。それによってわたしたちは日毎にエホバをほめ,また神の保護の下に生きながらえて永遠にエホバを賛めることができます。
[500,501ページの図表]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
人間創造から世界紀元7000年に至る年表
紀元前 世界紀元 事件 参照
4026 ― アダムの創造(初秋において) 創世記 2:7
3896 130 セツの誕生 創世記 5:3
3096 930 アダムの死 創世記 5:5
3026 1000 人類生存の最初の1000年の日の終わり
2970 1056 ノアの誕生 創世記 5:28,29
2468 1558 セムの誕生 創世記 11:10
2370 1656 メトセラこの年に死ぬ。大洪水はじまる(11月) 創世記 5:27; 7:6,11
2369 1657 大洪水ひく。血の神聖さに関する神の律法与えられる 創世記 9:4-6
2368 1658 アルパクサデの誕生 創世記 11:10
2239 1787 この頃バベルの礎石をおく。獣,海から上る 創世記 10:8-12。黙示録 13
2026 2000 人類生存の第2の1000年の日の終わり
2018 2008 アブラハムの誕生 創世記 11:32; 12:4
1918 2108 イサクの誕生。「約450年」のはじめ 創世記 21:2,5。使徒行伝 13:17-20
1913 2113 イサク乳離れす(5歳)。イシマエル(19歳)イサクをあざける。400年の虐待のはじまり 創世記 21:8; 15:13。使徒行伝 7:6
1858 2168 エサウとヤコブの誕生 創世記 25:26
1737 2289 ヨセフ,エジプトの総理大臣となる 創世記 41:40,46
1728 2298 ヤコブ,家族とともにエジプトに移る 創世記 47:9
1600 2426 これ以後エジプト,最初の世界強国として盛んになる 出エジプト記 1:8
1593 2433 モーセの誕生 申命記 34:7
1513 2513 過ぎ越し。イスラエル,エジプトを去る。400年の虐待の終わり。シナイにおいて律法契約たてらる 出エジプト記 12:12,40,41。創世記 15:13,14。出エジプト記 24:6-8
1473 2553 イスラエル,ヨシュアにひきいられてカナンに入る。ヨベルの年をチスリ(エタニム)の10日に数えはじむ ヨシュア 5:6。レビ 25
1467 2559 カナンにおけるヨシュアの戦争行動の終わり。使徒行伝 13:17-20の「約450年」の終わり。イスラエルの最初の安息の年始まる(秋に)。350年の士師時代始まる ヨシュア 11:23; 14:7,10-15。レビ 25:1-7
1424 2602 チスリ(エタニム)の10日に最初のヨベルの年始まる レビ 25:8-12
1117 2909 サウロ,イスラエルの王として油そそがる サムエル上 10:24
1077 2949 ダビデ,王となる 使徒行伝 13:21,22
1037 2989 ソロモン,ダビデの跡を継いで王となる 列王上 2:11,12
1034 2992 ソロモン,治世の4年目(春)に宮の造営開始 列王上 6:1
1026 3000 人類生存の第3の1000年の日の終わり
997 3029 レハベアム,ソロモンの跡を継いで王となる。10部族の分離 列王上 11:42,43
740 3286 第2世界強国アッシリア,イスラエルを征服,サマリヤを占領 列王下 17:6,13,18
625 3401 ネブカデネザル,第3世界強国バビロンの王として治む エレミヤ 25:1
624 3402 17回目のヨベル始まる レビ 25
617 3409 ネブカデネザル,ユダヤ人の捕虜を初めてバビロンに連れ去る 列王下 24:12-18
607 3419 ネブカデネザル,エルサレムを包囲 列王下 25:3-7
宮とエルサレム破壊さる(第5の月)。見捨てらる(第7の月)。70年の荒廃始まる。異邦人の七つの時,数えはじめらる 列王下 25:8-10。エレミヤ 52:12-14。列王下 25:25,26
539 3487 バビロン,メディア人とペルシャ人の前に倒れる。メディア-ペルシャ,第4世界強国となる。ダリヨスの支配 ダニエル 5:30,31
537 3489 ペルシャ人クロス(治世の第1年に),ユダヤ人の帰国を許す勅令を発布 歴代下 36:22,23
516 3510 ゼルバベル,第2の宮を完成 エズラ 6:14,15
455 3571 ネヘミヤ,エルサレムの城壁を修復。ダニエル書 9:24の70週成就しはじむ ネヘミヤ 1:1; 2:1,11; 6:15。ダニエル 9:24
332 3694 第5世界強国ギリシャ,ユダヤを治む ダニエル 8:21
63 3963 第6世界強国ローマ,ユダヤを治む ヨハネ 19:15。黙示録 17:10
26 4000 人類生存の第4の1000年の日の終わり
2 4024 バプテスマのヨハネとイエスの誕生 ルカ 1:60; 2:7
西暦 世界紀元 事件 参照
29 4054 (秋)イエス,バプテスマを受け,油そそがる。ダニエル書 9:24の第69「週」の終わり ルカ 3:1,2,23
33 4058 ニサン14日にイエス,主の夕食を制定。杭につけらる。ダニエル書 9:24の第70「週」の半ば ルカ 22:20; 23:33
ニサン16日にイエス復活す。 マタイ 28:1-10
シワン6日五旬節。聖霊くだる。クリスチャン会衆の設立。ペテロ第1のかぎを使う 使徒行伝 2:1-4,14
36 4061 ペテロ第2のかぎを使う。ローマの百卒長コルネリオ油そそがれ,バプテスマを受く。70週年の終わり 使徒行伝 10:34-48
49 4074 この頃使徒および古い人々エルサレムにて協議し,血としめ殺したものを禁ずる布告を出す 使徒行伝 15
70 4095 ローマ人エルサレムと宮を破壊す ダニエル 9:27。ルカ 19:42-44
73 4098 ユダヤ人の最後の要塞マサダ,ローマ人の手に落つ
100 4125 この頃最後の使徒ヨハネ死す テサロニケ第2 2:7
131 4156 ハドリアヌス皇帝エルサレムを再建,アリア・キャピトリーナと名づけ,ローマ植民地とす
325 4350 ローマ皇帝,最高僧院長コンスタンチヌス,第1回司教会議をニケーアに召集
378 4403 ローマ司教ダマサス,最高僧院長を名のる
386 4411 アウグスチヌス,ローマ・カトリック教に改宗
800 4825 法王レオ3世,チャールズ大帝(シャルルマーニュ)に戴冠
975 5000 人類生存の第5の1000年の日の終わり
1492 5517 法王インノケンチウス8世,輸血ののちに死す
1530 5555 シュマルカルデンの新教同盟成る
1763 5788 大英帝国,第7世界強国として台頭す
1806 5831 神聖ローマ帝国滅ぶ
1879 5904 (7月)「シオンのものみの塔」誌(英文)創刊
1884 5909 シオンのものみの塔冊子協会(現在のペンシルバニアのものみの塔聖書冊子協会)法人として発足
1914 5939 (10月)異邦人の時終わる。第1次世界大戦勃発
1916 5941 「ものみの塔」誌(1月1日号,英文)クリスチャンの中立を宣言
1918 5943 シカゴ大学医学部教授により保存血液が初めて使わる。ものみの塔協会の役員投獄さる(6月)。11月に第1次世界大戦終わる
1919 5944 (3月)ものみの塔協会の役員釈放さる。翌年に無罪となる
1920 5945 国際連盟,第1回総会を開き,第8世界強国となる
1927 5952 「ものみの塔」誌(12月15日号,英文)ハルマゲドンにおける神の報復の理由が流血にあることを宣言 ― 創世記 9:3,4
1931 5956 (7月26日)「エホバの証人」の名を採用
1935 5960 黙示録7:9-17の「大ぜいの群衆」,ワシントン大会および「ものみの塔」(英文)誌上で解明さる
1937 5962 最初の大規模な血液銀行,クック郡立病院に設立さる
1938 5963 エホバのクリスチャン証人の神権組織完成す
1939 5964 (9月)第2次世界大戦勃発。国際連盟,有名無実の存在となる
1945 5970 「ものみの塔」誌(7月1日号,英文)輸血を暴露す ― 詩篇 16:4
(9月)第2次世界大戦終わる。(10月)国際連合成立
1957 5682 (10月)ソ連最初の人工衛星を打ち上げ,世界を恐れさす
1962 5987 (10月11日)法王ヨハネス23世第2バチカン公会議を開く
1963 5988 法王ヨハネス23世公会議において回勅「地上の平和」を発布し,国際連合機構をたたう。6月3日,輸血のかいなく死去
1964 5989 (5月)スパイ衛星と宇宙飛行士世界の緊張を増す
1965 5990 (10月4日)法王パウロ6世ニューヨーク市の国連本部を訪問,国連支持を表明,アメリカ大統領と会談。12月8日に第2バチカン公会議を閉じる
1966 5991 「北の王」と「南の王」(ダニエル書 11:5-7,40)の間に第3次世界大戦のおそれ強まる。エホバのクリスチャン証人の組織の拡大つづく。世界における一連の「神の自由の子たち」地域大会6月22日カナダ,オンタリオ州トロントで始まる,「神の自由の子となってうける永遠の生命」の本1966年6月25日(土)に発表さる
1975 6000 人類生存の第6の1000年の日の終わり(初秋において)
2975 7000 人類生存の第7の1000年の日の終わり(初秋において)