支部の手紙

王国伝道者の皆さん:

1982年8月末，関西大会ホールが完成し，同年9月からそのホールは関西の14の巡回区により使用されています。1983奉仕年度の秋と春の巡回大会では44回使用され，合計で6万4,120人が出席しました。つまり，1年の52週のうち，地域大会が開かれる7月8月を除いてすべての週末，そこでエホバの崇拝のための大会が開かれ，これ程大勢の方々が出席したことになります。何とすばらしいことでしょう。

現在，協会の海老名支部の敷地の一部では，関東地方の兄弟たちが巡回大会のため大会ホールの建設に忙しく携わっています。70人を上回る専従奉仕者と500人以上の定期奉仕者に加えて，毎日約50人程の自発奉仕者たちが熱心に建設の仕事に参加しています。このホールは来年夏には完成をみるので，9月から始まる新奉仕年度の大会からは関西のホールと同様，ほぼ毎週末巡回大会のために用いられ，1年間で約10万人の方々がここで開かれる大会に出席することが見込まれています。エホバの崇拝は何と大きな拡大を続けるのでしょう。わたしたち各人もその拡大に十分あずかる者となるよう力を尽くして励みましょう。

未割り当て区域の伝道活動が主として夏の期間，活発になされました。280の会衆と85の家族のグループがこの業に携わり，通常は伝道がなされていない383の町や村での伝道を精力的に行ないました。これらの町村には合計で約233万人の人々が住んでおり，多くの書籍や雑誌が配布され，りっぱな証言がなされました。次の機会に皆さんの会衆も是非この活動に加わるよう計画してみてはいかがですか。

1984奉仕年度最初の月である9月に，優れた奉仕が報告されました。8万3,027人の伝道者新最高数が報告されました。この中には新最高数である1万7,589人の正規開拓者を含む，3万373人が開拓奉仕を楽しんだことが報告されています。12月中も「物語」の本や雑誌を積極的に人々に提供し『神の言葉を恐れずに語り続け』ましょう。―フィリピ 1:14。

皆さんと共に働く，日本支部の兄弟たち

あなたの知覚力を訓練しなさい

¹ わたしたちの中で，重大な決定に直面することもなく生涯を過ごす人は，いたとしてもまれでしょう。様々な決定の中には，わたしたちの将来や幸福，ことによればわたしたちの神との関係にさえ重大な影響を及ぼすものがあります。例えば，輸血をしなければ死ぬでしょうと，医師があなたに告げるかもしれません。あるいは，妥協して，クリスチャンの中立を破るように命じられます。この世の“すてきな”男の子が学校であなたにデートを申し込みます。コーチがあなたをチームに加えたいと望みます。兄弟たちが一緒に開拓奉仕をしようとあなたを誘います。本当にあなたは多くの重要な決定に直面するではありませんか！

² 重大な決定に直面すると，人々は様々に反応します。ぐずぐずする人もいます。他の人 ― 母親，父親，友人，長老たち，あるいは協会 ― に決定を下す責任を肩代わりしてもらうことを望む人もいます。優柔不断のために身体的に病気になる人もいます！ しかし，正しい決定を下す用意のできている，「自分の知覚力を訓練し，正しいことも悪いことも見分けられるようになった」人たちもいるのです。（ヘブライ 5:14）これらの人々は「円熟した人々」であるとパウロは述べています。何をすべきかを人から告げてもらわなくても円熟した決定を下せるまでになったのです。どのようにしてそうできるようになったのでしょうか。ヘブライ 5章14節でパウロが用いた，「使うことによって」と「固い食物」という二つの語句がその手がかりを与えてくれます。

訓練が必要

³ わたしたちの知覚力は，聖書の中の固い霊的栄養物でわたしたちが自分の思いを定期的に養うにつれ，使うことによって訓練されます。加えて，「思慮深い奴隷」からの健全な備えを十分に活用すれば，正しい決定を下す助けが得られます。正しい決定をする点で毎日経験を積むとき，わたしたちは神のご意志を行なうことに関係した一層重要な問題に関して正しい決定をするように訓練されます。

聖書中の模範

⁴ 聖書に出てくる人物で，正しい決定を下すのに助けとなる神の言葉の固い食物に頼った人を思い起こすことができますか。40日間の断食のために体力が衰えていた時，三つの誘惑に直面したイエスはどうだったでしょうか。それぞれの誘惑ごとに，イエスは，ご自分の知覚力が正しいことも悪いことも見分けられるよう訓練されていることを示されました。誘惑者サタンに対するイエスの即答は神の言葉に基づくものだったのです。―マタイ 4:1-11。

⁵ また，1世紀の統治体が割礼についての質問に直面した時のことも挙げられます。アモス 9章11，12節の霊的な導きを活用することにより，弟子ヤコブは，割礼がキリスト教の要求ではないことを関係者すべてに確信させるよう助けられました。―使徒 15:7，13-19。

必要な時の真の助け

⁶ わたしたちは滅びに定められたサタンの体制からの圧迫が増大する時代に生きています。怒り狂うこの事物の体制の神がしかける悪意のある攻撃のために，多くの物事に関して決定が下されなければなりません。しかし，わたしたちの神エホバは必要な助けを備えてくださいました。過去100年余の出版期間中，「ものみの塔」誌やその他の出版物の中で取り上げられなかった質問はほとんどありません。毎年12月号に載せられる題目索引や，書籍の末尾にある索引を用いることによって，わたしたちは，サタンの挑戦に立ち向かうのに助けとなる固い霊的食物のいっぱい詰まったこれらの宝庫の口を開けることができるのです。

⁷ あなたは「目ざめよ！」と「ものみの塔」両誌を個人的に予約しておられますか。ご家庭の神権的な図書棚にはこれら貴重な助けが収められていますか。長年歩んできた多くの人たちは，多年にわたり受け取ってきたこれらの雑誌の製本したものを示すことができます。そうした人たちは，将来の参照のために個人用の雑誌を協会の備える他の文書と共に保存してきたのです。

⁸ 正しい決定を下す上で，知識と共に必要なのは信仰，忠節，勇気といった資質です。聖書や「思慮深い奴隷」級の出版物は今の時代に必要とされるこれらの資質を培うようわたしたちを助ける点でも優れた備えとなってきました。こうしてこれらの出版物の優れた価値を知っているわたしたちは，12月中，「わたしの聖書物語の本」を熱意を込めて提供することができます。区域の人々が，子供も親も，貴重な聖書の知識を得て正しいことを見分け，忠実な昔の信仰の男女のように勇敢に正しい決定を下し，それを守り抜いて自分や家族のために今と将来において比類のない祝福を得るように援助できることは何と大きな特権でしょう！ ですから，この優れた霊的食物を心を込めて提供してください。―テモテ第一 4:16。

他の人々を助けるために新しい本を活用しなさい

¹ 今年の夏，「王国の一致」地域大会で新しい本，「唯一まことの神の崇拝において結ばれる」が発表されたとき，わたしたちは皆胸を躍らせました。その本の2ページには次のようなことが述べられています。「幾百万もの人々は聖書の基本的な知識を持っています。しかし，まことの神の一致した崇拝にあずかる喜びを十分経験するには，クリスチャンの円熟に向かって邁進する必要があります。この本は，そのような人たちすべてが神のみ言葉の理解を広くし，深め，またみ言葉を一層十分生活に当てはめるのを助けるために用意されました」。この本を受け取って以来，わたしたちはこのような仕方でこの本から益を得られそうな人たちにそれを手渡してきたでしょうか。

² あなたが家庭聖書研究を司会しておられる人すべてにこの本を提供するのは親切なことです。2番目の本を研究するまでにまだ何か月かを要する人でも，この本を持てば食欲をそそられるかもしれません。また余分に物を読むように刺激されて，その人の霊的成長は速められるかもしれません。あなたは良いものを持っておられるのです。それを研究生と分かち合うことを差し控えないでください。―箴言 3:27。

³ また，皆さんが野外宣教に定期的に参加なさる際，この本を1冊持って行かれるようお勧めします。どうしてですか。『永遠に生きる』の本や「真理」の本が関心を持つ人々に何万冊も配布されてきたからです。多くの人とは家庭聖書研究も司会されてきました。その人たちがこれからもある程度の関心を示すなら，この新しい本を提供し，共に研究することを申し出てみてください。このことは月の通常の提供文書が何であるかにかかわりなくいつでもふさわしいことです。

⁴ ご覧になってお分かりのように，新しい本の章はそれぞれちょうど7ページか8ページの長さです。これは会衆の書籍研究にちょうど良い長さです。しかし，これは家庭聖書研究において1時間で効果的に網らできる量を超えていることが分かるかもしれません。この本を研究に使う場合には，資料を急いで進まないでください。研究生が個人的に聖句を参照し，それらに基づいて推論できるよう時間を見込んでください。ある節には幾つかの聖句が参照されており，そのすべては価値あるものです。研究用の質問に対する答えが皮相的であったなら，さもなくば見過ごされるかもしれない重要な点に注意を向けるため補助的な質問を用いてください。研究生が，学んでいる事柄とそれが自分個人にとってどんな価値を有するかを真に理解するよう見届けてください。

⁵ わたしたちがこの本を活用することによって，さらに多くの人々が，唯一まことの神，エホバの崇拝において結ばれることから来る真の喜びをわたしたちと共に分かち合えますように。

弟子を作るのに助けとなる集会

12月11日に始まる週

16番の歌

10分: 会衆の発表および会計報告。「支部の手紙」と「神権的ニュース」を考慮する。

23分: 「あなたの知覚力を訓練しなさい」。話。7節に関連して5分間の実演を含める。十代後半の娘がいとこの神前結婚式に出席してもいいかどうか父親に尋ねる。協会は認めるだろうかと尋ねる。父親に電話をかけるか手紙を書くことを提案する。父親は，わたしたちの望んでいるのはエホバの是認であることを理解するように娘を助ける。協会は既に指針を与えている。少し考えてから，1975年の製本した「ものみの塔」を取り出し，確かこのころにそれに関する「読者からの質問」があったはずだ，と言いながら調べる。1975年3月15日号，191，192ページにあることを見つける。その記事を読んで後程まだ出席したいと思うかどうかを告げるようにと娘に言う。司会者は「ものみの塔」その他の出版物の価値について注解して結ぶ。12月中，引き続き「聖書物語」の本から得られる益を理解するよう人々を援助することを励ます。結びの1分間の場面で，娘は，協会は行くことはできないとは言っていないが，関係するすべての危険を考慮した後，行かないことにした，と言う。

12分: 「他の人々を助けるために新しい本を活用しなさい」。質問と答え。来週の奉仕会に「わたしたちの奉仕の務め」の本を持って来るように勧めて閉じる。

8番の歌と結びの祈り。

12月18日に始まる週

18番の歌

5分: 会衆の発表および「発表」。

18分: 「わたしたちの奉仕の務め」の本，55-59ページの討議。これは二人または三人の長老による討議とすべきです。奉仕の僕たちの資格に言及することに加えて，会衆ではだれが奉仕の僕であり，どんな責任を果たしているかを告げる。これらの霊的な男子に対する感謝を築き上げ，他の男子も会衆内でそのような責任を捕らえるように励ます。―テモテ第一 3:13。

15分: 「わたしたちの教える能力を改善する」。質問と答え。節を読むように資格のある兄弟を割り当て，時間の許す範囲で参照聖句をできるだけ多く読んでもらう。

7分: 神権的なカレンダーで12月24日の土曜日に何が書かれているかに注意を向ける。12月15日号と22日号の雑誌の記事をどのように用いたいと思うか聴衆から提案を求める。次いで一つの記事を用いて雑誌を配布するごく簡潔な実演を二，三示す。一つの実演の中で，関心を示す家の人と雑誌経路を取り決めるところを示し，雑誌経路を持つことを励ます。

89番の歌と結びの祈り。

12月25日に始まる週

116番の歌

5分: 会衆の発表。正月の特別活動について発表し，ふさわしい提案を述べる。

15分: 「良いたよりを伝える ―『永遠に生きる』の本を用いて」。1節を紹介の言葉に用いる。2節と3節の5分を超えない実演。次いで，新しい「会話するための話題」や本の提供の際に強調できる他の点を聴衆と共に討議する。4節を聴衆と討議してから，家の人が本を求める余裕のない時にどのように冊子を提供できるかを実演で示す。5節を聴衆と討議する。正月の活動に参加するようすべての人を励ます。

7分: 「質問箱」。一人の長老が奉仕の僕の質問に答える形で扱う。

18分: 「開拓者にならせるものは何ですか」。話。幾人かの正規開拓者または補助開拓者をインタビューする。開拓奉仕を行なうためにどのように事情を調整したか。開拓奉仕をすることによってどんな祝福を得たか。開拓奉仕を行なえる事情にあるか，個人個人が自分の事情を吟味するのは良いことである。申し込み書は主宰監督または書記からもらうことができる。来週の集会に「わたしたちの奉仕の務め」の本を持って来るように勧めて結ぶ。

39番の歌と結びの祈り。

1月1日に始まる週

50番の歌

10分: 会衆の発表。「1984 年鑑」の「1984年の年句」に関する注解に基づいて簡潔に話し，神の言葉を勇敢に恐れることなく伝え続けるよう励ます。正月活動で得られた良い経験を幾人かの人に述べてもらう。

20分: 「わたしたちの奉仕の務め」の本の60ページから65ページまでを考慮する。最初の2節を聴衆と討議する。「王国会館」の見出しの下にある資料は話として提供する。支持を励ます。「会衆の集会」の見出し以下の資料をエホバの備えに対する感謝を励ましながら聴衆と討議する。

15分: 「『あなたの重荷をエホバにゆだねよ』― どのようにして？」1983年10月1日号「ものみの塔」，8-10ページの記事に基づく，温かい励みを与える話。

85番の歌と結びの祈り。