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    ものみの塔 1982 | 5月1日
    • 熟練した働き人が備えられる

      タワーズホテルでの作業の多くには,配管工・電気工・大工・塗装工・左官など熟練した職人が求められました。その仕事は遠大なものでした。例えば,エンドゾーンをも含めたフットボール場60面分に匹敵する面積にペンキとしっくいを塗らなければなりませんでした。そうした熟練した働き人はどこから得られるでしょうか。

      エホバ神はご自分の聖霊によって,ご自分の家のための働き人を備えてくださいました。米国各地から,腕に職をもつエホバの証人がベテルで奉仕し,建設を助けることを自発的に申し出ました。ミシガン州からは屋根職人,コネティカット州からはタイル職人,フロリダ州からは塗装請負人など,大勢の人々がやって来ました。これら経験豊かなベテランの職人たちはその手職を若いやる気のあるベテル奉仕者たちに忍耐強く教えました。それらのベテル奉仕者は仕事に身を入れ,やって来た職人たちが目を丸くするほど早く技術を修得しました。

      このような漸進的な訓練はベテルの建設ではいつもみられる事柄です。最近,ベテルの建設部門の監督はニューヨーク市教育委員会の一当局者から手紙を受け取りました。この人はタワーズの改装工事およびその後の工事の際にベテルの建設現場を訪れました。その手紙には次のように書かれていました。「皆様の所で働いておられる方々と比較的細かい点に関する非公式のインタビューをさせて頂く機会に恵まれました。手職に関しては,ほとんど,あるいは全く経験のない若い人々が,腕の立つ,物分かりのよい監督のもとに比較的短い期間置かれるだけで,経験を積んだ一人前の職人並みの仕事を行なえるようになるのを見て驚きました。やがて各々にプロ意識,責任感,与えられた仕事を最善を尽くして行なう決意などのあることがはっきり分かってきました」。

      これに驚くべきでしょうか。その必要はありません。荒野において神の「家」を建てるのを助けたベザレルとアホリアブの上にエホバ神はご自分の霊を置かなかったでしょうか。(出エジプト記 35:30-35)そして,この二人のもとで働いた人々についてはどうでしょうか。聖書はこう述べています。「モーセは,ベザレルとアホリアブ,またエホバがその心に知恵を置かれた心の賢いすべての者を呼んだ。すべて心に促されてその仕事に近づき,それを行なおうとする者たちであった」。(出エジプト記 36:2,新)同様に今日でも,エホバの家で働く若い自発的な奉仕者たちの「知恵」はエホバから来るのです。

      タワーズホテルの改築は1978年に完了し,それ以来1,000人を超える人々のための住居と食堂になってきました。洗濯およびドライクリーニングの施設も備えられ,それに加えてビル管理および修理のための種々の作業場,裁縫及び寸法変え部門,美容室それに大きな新しい診療室もできました。「神の家」で奉仕する人々はこうした優れた施設に本当に感謝しています。

      事務所のスペースが必要とされる

      ニューヨーク州法人ものみの塔聖書冊子協会は米国におけるエホバの証人の宣教の業を監督するために証人たちの用いている宗教法人です。幾年もの間,この協会の様々な事務所は幾つものベテルと工場の建物の中に散在していました。1970年代の後半には,当面の業を行なってゆくためにこれらの施設では手狭になってきました。

      エホバの証人の統治体は先を見越した措置を取り,倉庫として使っていた大きな建物をこれらの事務所すべてを収容する管理ビルに改造することに決定しました。この結果,かつて事務所として用いられていたスペースが住居として用いられるようになるだけでなく,様々な事務所がすべて同じ屋根の下に収まり,相互の連絡がよくなるものと思われます。こうした措置が取られた背景には別の重要な理由もありました。

      協会の業務の数多くの分野で,コンピューターが重要な位置を占めるようになってきています。しかし,コンピューターを利用する数々の事務所の近くにコンピューターが位置していなければ大規模なコンピューター化は困難です。新しい事務所の配置はこれを可能にします。

      改造して事務所にするよう選ばれた建物は,1969年11月にスクイブ製薬会社から購入した13階建の鉄筋コンクリートの建物でした。この建物には大部分木造の,六つの小さな付属の建物があり,建物の高さもまちまちでした。これらの古くて,幾らか老朽化した建物は取り壊され,主な建物に隣接してそこに11階建の増築部分が新たに建てられました。

      工場の倉庫だった建物を近代的でエネルギー効率の高い事務所を収容する建物に変えるのは並大抵の仕事ではありません。すきま風の入る窓が取りはずされて,断熱ガラスと新しい枠が取り付けられました。淡い色の付いた新しい窓は建物の外壁から引っ込んだ所に付いています。このため窓に“眉”がついているような形になり,暑い夏の日差しはさえぎられ,冬の日差しは室内に差し込むようになっています。新しい事務所の照明と換気はコンピューターで制御されており,仕事が終わった後にたまたま照明が付いたままになっていても,電気を浪費する間もなく自動的に電気が切れるようになっています。遅くまで働いていると,部屋が突然真っ暗になることもありますが,言うまでもなく,照明が必要とされる場合にはすぐにそれを再び付けることができます。

      エネルギーおよび経費の節約

      コンピューターのオペレーターは次のようなことを指摘しています。「ニューヨーク市の消防法は非常に厳しく,火事が起きた場合に極めて多くの自動機能が働かねばならないとしているので,この建物にはいずれにしてもコンピューターが必要でした。幾らか強力なシステムを取り入れることにより,1時間ごとに電気の使用量を監視できるようになりました。電気の使用量が多すぎることをコンピューターが認めると,差し迫って必要とされていない照明は自動的に切られ,必要なものは“きちんと作動する”ようにします。コンピューターを使うことによって,わずか2か月間で4,000㌦(約88万円)を節約しました。しかも,これは始まりに過ぎないのです」。

      建物の12階は幅3㍍のテラスで囲まれていました。このスペースを事務所として利用するために,従来の外壁が取り壊され,ソラリューム,つまりガラスのように見える,曲線を描いた金属張りの断熱材を使って屋根がかけられました。建物をながめ,温室ができたと思った人もいました。

      改築された建物の内部は,趣味よく,機能的にできていました。協会の事務所で働く人々は,1980年の秋にこの新しい建物に移り始め,スペースが大変広くなり,設備がよく整っていることを大いに喜びました。

      増築部分に対するエホバの祝福

      一方,事務所の建物に接する大きな増築部分の建設が急ピッチで進められました。この工事にエホバの祝福があったことは明らかです。建設部門の監督は次のように語りました。「万事がうまく行きました。世界でも最大級の建築会社が増築部分の外回りだけを建て,内装は私たちに仕上げさせてくれることに同意しました。これだけを取ってもすばらしいことです。その会社は私たちの仕事を全く必要としていなかったからです。それだけではなく,請負業者は普通,工事全体を管理したがるものなのに,快よく私たちのやり方で物事を行なったうえ,非常に助けになってくれました。

      「別の要素は天候でした。私たちは1979年10月に解体作業にとりかかり,冬の間ずっと作業を行ない,1980年1月には基礎のためのコンクリートを流し込みました。悪天候のために仕事を遅らせる余裕などありません。確かに,天候はここ何年来の穏やかなものでした。コンクリート関係の下請業者は一度ならず,天気を管理している方を私たちが知っているに違いないと思ったそうです。

      「建物の許可を得る面でさえ,エホバは私たちのために,“役所の面倒な手続”を打破ってくださったように思えます。ある時,主な請負業者と会議を開いた際,ある大切な許可を得るために2週間はかかるだろうと言われました。兄弟たちの一人が市役所へ出掛けて行き,その会議が終わる前に,必要とされる許可を持って戻って来た時の業者の驚きぶりをご想像いただけると思います。

      「増築部分が建ち始めると,近所の人の一人がこの建築をやめさせようと法廷に私たちを訴えました。ちょうどそのころ,仕事に加わっている配管関係の下請業者が防火のために重要な消火用水配送管の設置を怠っていたことに消防検査官が気付きました。それは金曜日のことで,検査官は月曜日の朝までに消火用水配送管が取り付けられなければ召喚状を渡すと告げました。それは工事全体が中断させられることを意味します。

      「そうした中断といった事態にでもなれば,工事を完全に中止させようとしている近所の人に願ってもない機会を与えることになります。その消火用水配送管を設置するには並々ならぬ努力が求められましたが,その週末に5人の兄弟たちが24時間休みなしに働いて請負業者のチームに手を貸し,その締切に間に合うよう努力しました。月曜日の朝早く,消防検査官はその仕事が完了していたのを見て目を丸くし,建築工事を進めることを認めてくれました。

      「言うまでもなく,私たちの建設をやめさせようとする,友好的でない近所の人の,訴訟に向けての努力は全く実を結びませんでした」。

      移動

      1981年12月に,事務所で働く人々が増築部分への移動を始めました。執筆,アート,写真植字の各部門で用いられる幾台かのコンピューターも約800㍍程離れた工場に一時的に設置されていたのが,この機会に増築部分に移されました。工場の働き人合計93人もこの移動に含まれていました。今では,執筆,訂正,校正,記事の植字組版を含む雑誌の印刷前のすべての段階にコンピューターが関係しています。ですから,これまで散在していたこれらの部門を一つの屋根の下にまとめ,各部門の利用するコンピューターの近くに集めることにより,時間が節約され,能率も上がります。

      1982年の1月号から,英文の「ものみの塔」および「目ざめよ!」の両誌は全面的にコンピューターによる写真植字を採用しています。工場の監督は,「コンピューター化によって私たちはすでに時間を節約しています。例えば,校正のために要する時間は半分になりました」と伝えています。協会の執筆者のうち,原稿を直接コンピューターの端末に入れる人が多くなれば,秘書的な仕事に費やされていた時間が節約されるでしょう。また,編集の仕事に携わる人々は,コンピューターを利用したページの割付けシステムのおかげで,これまで以上に融通の効く仕事ができるようになりました。協会のコンピューター設備のなかには,注文製,つまりものみの塔農場で働くエホバの証人により設計され,組み立てられたものがあります。エホバの証人の製作したこれらの端末の最初のものが数か月前に試用のためにブルックリンに到着しました。

      ものみの塔協会は世界各地のエホバの証人から寄せられた寛大なご寄付に心から感謝しています。こうした寄付はこの建築工事を可能にするのに役立ちました。この資金の運用にあたってはできる限りの節約が心掛けられています。毎年幾千ドルもの光熱費を節約するよう設計された新しい事務所の建設がその良い例です。ブルックリン・ベテルに備えられたこの新しい施設は,そこで働く大きな“家族”が世界中のエホバの民に霊的食物と指導を与えるという極めて重要な業を行なう面で役立っています。そこで働く人々,およびこの「終わりの日」にあって魂をこめて神に仕えるその民すべての努力の上に,引き続きエホバの祝福がありますように。―マタイ 22:36-38。テモテ第二 3:1。

  • 幼児の成長を促す“特効薬”― 愛
    ものみの塔 1982 | 5月1日
    • 幼児の成長を促す“特効薬”― 愛

      米国フィラデルフィア市の聖クリストファー小児科病院には,体の小さい幼児が引きも切らずに“発育不全”で入院してきます。そうした子供たちの体は普通,平均よりも小さくて,体重も軽く,ひどい下痢をしており,脱水状態に陥っています。そして,抱いてもらおうとして絶え間なく泣き続けます。病院に入れられた時,生後6か月の一人の男の子の後頭部にははげがありました。それは,その子の親がほとんどといってよいほど抱き上げてやらなかったことを示しています。

      そのような子供たちの成育が阻害されているのは,脳下垂体が成長ホルモンを作り出さないからであるというのが長年にわたって定説となってきました。しかし,聖クリストファー病院の医師と看護婦たちは,「その子の心理面での発達に必要とされる刺激や愛のある環境の欠如が大抵の場合に見られる」と信じています。ボストン小児科病院の一医師はこう伝えています。「悲しみに沈んだ,病気の赤子だったのが,幸福で反応を示す子供になった時に,その子は成長を始める」。

      聖書が述べるように,子供たちは「エホバからの相続物」であるという見方を親が持つなら,「愛のある環境の欠乏」は存在しません。(詩篇 127:3,新)確かに,どんなものであれ相続物を世話し,そのような財産を増やしていくには,時間と労力が求められます。幼児の成長において成長ホルモンがどのような役割を果たしているかはまだ分かっていません。しかし,お子さんが健康で正常な人間へと成長してゆくのを助けるものとなり,副作用の心配なく使える“特効薬”が一つあります。それは愛です。

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