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創造主の下にすべての人類をひとつとなすものみの塔 1956 | 5月1日
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今日,一致をよろこぶ人々
34 創造主の下の一致は今日,地上の誰のあいだに存在していますか?
34 現在の不一致の世界に人類の創造主の下に人間の一致というものは,果してあるでしょうか? 確かにあります! その一致は,ヱホバ神の神権的な群の中に存在しています。その群とは,ヱホバが御言葉の中で『なんぢらはわが証人なり,われは神なり。』と述べられている人々です。(イザヤ 43:12)これらの主なる証者は,イエス・キリストに従う油注がれた残れる者です。彼らは地の全家族を祝福するために天的な御座についてイエスと共に統治する,という天的な召を頂いています。これ以外にも大いなる羊飼の群の中には,いまや地の全家族から来る幾十万という人々が入つています。イエス・キリストは,これらの人々のことを『他の羊』と呼びました。イエスは,これらの『他の羊を集め』て,御国の共同相続者の残れる者とともに導き,『ひとりの羊飼』のもとに『ひとつの群』になる時が来ると語られました。その時は,今の私たちの時代に来ているのです。証者たちのあいだには,神の御意に従う調和が存続しています。
35 このことは,1953年のニューヨーク市で,どのように公やけに示されましたか?
35 ヱホバの民の一致を公やけに示すものがあります。1953年の7月,ニューヨーク市のヤンキー野球場で行われた8日間にわたるヱホバの証者の『新世社会の大会』を見てごらんなさい。その大会には,人種,言語の異る12万5000人の代表者が96の国々から参集したのです。大会の月曜日は,北アメリカの日と呼ばれ,火曜日は大西洋諸島の日,水曜日は南アメリカの日,木曜日はアジアの日,金曜日はアフリカの日,土曜日は欧洲の日,そして最終日である日曜日は太平洋諸島の日と呼ばれました。また,これらの各日に適した報告や経験談が発表されました。1953年7月26日の日曜日に,『ハルマゲドンの後 ― 神の新しい世』という公開講演を聞きに参集した人々の数は16万5829名にも達したのです。
36 1953年,このことを示すどんな事柄が大規模に行われましたか?
36 創造主の地上の群は一致を保つています。その事実を大規模に示す最近の事柄として,1955年6月22日より8月28日まで行われたヱホバの証者の『勝利の御国』大会の記録を見てごらんなさい。この大会は,北アメリカ,英国,そして欧洲の13の都市で連続10週間,9つの違つた言語で行われました。新しい世の社会に属しているヱホバの民は,60以上の国々からこの大会に参集し,その代表者数の合計は,30万人以上に達しました。その中1万3016人はイエス・キリストの模範に従つてバプテスマをうけ,全合計40万3628人は『神の御国による世界支配は近し』という公開講演を聞きました。
37 どんな事にもかかわらず,彼らの一致は,今にいたるまで破れませんでしたか?
37 新しい世の社会に属するヱホバの証者は,全世界的なこの一致を保とうと決意しています。現在にいたるまで彼らの一致は破れたことがありません。あらゆる迫害を受けようとも,またカトリック,新教徒,そしてユダヤ人を分裂せしめたあらゆる政治的な違いが存在していようと,そしてカトリックがカトリックと戦い,新教徒が新教徒と戦う世界戦争や小規模な戦争があるにもかかわらず,彼らは一致を保ちました。サタンの世の精神は,キリスト教国を分裂せしめました。しかし,ヱホバ神の唯一つの愛の精神は,全地にいるヱホバの証者を一つにしました。(エペソ 4:36)いまヱホバの証者は158の国々で活動しています。その住んでいる国がどんな国であろうとも,その皮膚の色がどんなものであろうとも,その国籍,言語がどんなものであろうとも,彼らは一致結合します。今日,彼らの一つであることは,試験済の事実と立証されています。
38 新しい世が間近であることを,どのように知りますか? 神からの全き亡びは,突如として何時古い世に来ますか?
38 その一致は,神の新しい世でも行われます。聖書からのすべての証拠や,またその証拠を支持する世界のあらゆる出来事や状態から判断して,新しい世は間近い,と分ります。この古い世を一つにして,古い世を存続せしめようとする人間の努力は,失敗するでしよう。神の御言葉は次のように述べています。すなわち人類種族の一致結合を図ろうとする人間の努力そのものこそ,現在が古い世の終りの時期であつて,サタンの世界制度を亡ぼすハルマゲドンの戦が近づいており,かつ神の新しい世が間近であることを,示す証拠の一部になつているのです。彼らは,あたかも世界一致という目的を得たかのごとくに,『平和安全!』と言う時が来る,とヱホバの御言葉は述べています。そして,使徒パウロの言葉によると,彼らがこのことを言う時に,産婦に産みの苦しみが臨むごとく,亡びが突如として彼らにのぞみ,彼らは神の御手からくる全き亡びを避けることができません。―テサロニケ前 5:1-3。
39 ハルマゲドンの時,どちらの世が勝ちますか? そのとき,神の側にいるすべての人々に,ハルマゲドンは何をもたらしますか?
39 ハルマゲドンの戦は宇宙的な戦です。神の制度は,みなサタンの制度に敵対するからです。その戦は,古い世と新しい世の二つの世界の衝突です。神の創造せられる新しい世は,この戦に勝ち,全世界に住む人類をひとつにいたします。しかも,それだけに止まらず宇宙的な一致をもたらすのです。神の王,イエス・キリストに従属するすべての御使のいる天には一致が行きわたります。御使は,イエスと共にハルマゲドンの戦をいたします。地上にいるヱホバの証者が,その戦に参加する必要はひとつもありません。『なんぢらの戦に非ずヱホバの戦なればなり。』という聖句は,ヱホバの証者のために書かれています。(歴代志略下 20:15)ヱホバ神がイエス・キリストによつてハルマゲドンの戦をなし,そして全宇宙を支配する御自分の至上権を立証するようヱホバの証者は待ち望んでいます。
40 神の御旨にかなう人々は,ハルマゲドンの時に何を経験しますか?
40 それで,いま神と平和な関係を結び,そして神およびキリストの肩の上にのせられた神の政府と一つになる人々は,みな神の御意に適う者たちであり,ハルマゲドンの時には神の保護をうけます。大きな亡びがこの古い世に臨むとき,彼らは神の力の下に隠されます。いまヱホバを求め,ヱホバの御意を知つて行おうと努める人々は,神の保護をうけます。丁度ノアとその家族が,当時の悪しき世を亡ぼした大洪水を生残つたように,ヱホバの証者は一つの群になつて新しい世に生き残ります。一致した群であるヱホバ神の証者と僕たちで成立つ『新しい地』は始まります。そして『新しい地』は永遠に存続します。使徒ペテロは,現在の世の亡びを説明して後,次のように述べています,『私たちは,神の約束に従つて,義の住む新しい天と新しい地とを待ち望んでいる。』― ペテロ後 3:13,新口。
41 ハルマゲドンに生き残る人たちの一致に何が起りますか? 地上にいるそれらの人々と,他の人はどのようにひとつになりますか?
41 永遠の父である平和の君の政府は,『新しい天』になつて『新しい地』を支配します。ハルマゲドンを生き残る人々は,すでにヱホバの証者の『ひとつの群』であり,組織されている新しい世の社会です。創造主とその王のもとにあつて,生き残るすべての人は一つになつており,その一致は決して破れることはありません。平和の君は,生き残る者たちの平和な一致を保つだけでなく,他の者も彼らと一つにします。他の者とは誰ですか? 現在,死の力は,記憶の墓に眠つている人々と生きている人々とを分け隔てています。しかし,永遠の父は全能の神の力をいただき,神の記憶の墓にいるすべての死人を復活して地上の生命に呼び醒まし,かくして生きている者と一致させます。いまから1900年むかし,神はイエス・キリストを生命に復活せしめられました。それは,キリストの油注がれた弟子たちが天の不滅な生命に復活せられることを保証し,さらに,地上の墓にいる者たちが『新しい地』の生命に復活せられることを保証するものです。(ヨハネ 5:28,29。コリント前 15:12-20)イエス・キリストは,ハルマゲドン後の千年を支配します。そして,この統治期間中,復活された者はみな再創造者とその王の下に生きるすべての人々と一つになります。イエス・キリストを通して神と一つになることを拒絶する人々は,永遠の亡びをうけます。
42 ヱホバは,予言者イザヤを通して,王の下に人類の楽しむ一致と良い平和をどのように説明していますか?
42 創造主の王の下に人類の楽しむ一致と良い平和について,ヱホバの予言は次のように説明しています,『正義は(王の)腰の帯となり,忠信はその身の帯とならん。狼は小羊とともにやどり,豹は小山羊とともにふし,犢牡獅肥たる家畜ともに居りて小き童子にみちびかれ,牝牛と熊とはくいものを同にし,熊の子と牛の子とともにふし,獅は牛のごとく藁を食い,乳児は毒蛇のほらにたわむれ,乳ばなれの児は手をまむしの穴にいれん。かくてわが聖山の処何にても害うことなく傷ることなからん。そは水の海を覆えるごとくヱホバを知るの知識地にみつべければなり。』― イザヤ 11:5-9。
43 そのような一致の存在する新しい世に入るために,知識はなぜ必要ですか? 何処で私たちはその知識を得ることができますか?
43 創造主の下に人類の永遠の一致が存在するその新しい世に入るためには,ハルマゲドンの戦が行われる以前の今,その『ヱホバを知るの知識』を持つことは絶対に必要です。そして,神の民を悩ます者たちに対して神は,苦難をもたらす,と聖書は述べています。『それは,主イエスが炎の中で力ある天使たちを率いて天から現われる時に実現する。その時,主は神を認めない者たちや,私たちの主イエスの福音に聞き従わない者たちを報復し,そして彼らは主の御顔とその力の栄光から退けられて,永遠の亡びにいたる刑罰を受けるであろう。』(テサロニケ後 1:6-9,新口)また,『わが民は知識なきによりて亡ぼさる。』とも聖書に書かれています。(ホセア 4:6)知識が無いとハルマゲドンで亡ぼされます。しかしあなたは亡びずにすむでしよう。あなたは,生命にみちびく知識を今すぐ持つことができます。何処で? ヱホバの証者の中です。創造主はヱホバの証者にその知識を与えておられます。なぜなら,ヱホバは『なんぢらは,わが証人なり。』と言われておられるからです。
44 更に知識を得るため,なぜヱホバの証者と交りますか?
44 更に知識を得るため,今からヱホバの証者の新しい世の社会と交つて下さい。今日の地上で,ただその制度のみが唯一つの羊飼イエス・キリストの下にあつて神に従う調和と一致を行つているのです。今日のその見える制度のみが,必らず到来するハルマゲドンの世界的な亡びを生き抜けて神の新しい世に入れる,という希望と保証を人類に与えています。
45 ヱホバが『創造主の下にすべての従順な人類を一つにする』仕事を始めている時,私たちは今何をするようすすめられていますか?
45 この良いたよりをよろこんで受けいれなさい。それが,神の朽ちざる御言葉,聖書にもとずく神の真理であることを確めなさい。ヱホバの証者と交りなさい。ヱホバの証者と聖書を研究しなさい。ヱホバの証者のすすめる聖書の文書をうけ取りなさい。あなたの御宅に来て,個人的な聖書研究をしようというヱホバの証者の申し出でに従いなさい。そして,希望を与えるこれらのすばらしい聖書の真理を,学びなさい。その真理をあなた自身のものにしなさい。その真理によつてあなたの心を変えなさい。そして,新しい世の永遠の生命をうけるにふさわしくするため真理によつてあなたの今の生活を変えなさい。神の約束に希望を置き,その希望をしつかり持ちつづけなさい。創造主と一つになるよう献身しなさい。この世の人間に従わず,創造主に仕えて従いなさい。いまあなたがこの音信を読まれていることは,良い道です。それで,この良い道を続けて行きなさい。創造主の証者たちで成り立つ新しい世の社会といつも一つでありなさい。創造主は,イエス・キリストによつて,いま『創造主の下にすべての従順な人類をひとつにする』仕事を始めているのです。それで,今それらの証者たちと共に,創造主を愛して,創造主に仕えなさい。
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共産主義の指導者は聖書の真理を恐れるものみの塔 1956 | 5月1日
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共産主義の指導者は聖書の真理を恐れる
真理はヱホバから出ています。ヱホバが語る言葉は必らず成就されます。ヱホバは『偽ることのあり得ない神』である故,偽りはヱホバから来ません。たくさんの偽りは役立つものでなく,かつ永続しません。時が経つにつれて,人間のつくり出す想像や考えは,消えてなくなり,影をひそめます。しかし,『ヱホバの真実はとこしえに絶ゆることなし。』ヱホバの忠実な御子,イエス・キリストは,『あなたの御言葉は真理であります。』と言われています。イエスは,自分を信じたユダヤ人たちに対し,またこう言われました,『真理を知るであろう。そして,真理は,あなたがたに自由を得させるであろう。』いま,ロシヤの指導者たちの恐れているものは聖書に記されているこの真理であります。―イザヤ 55:11。ヘブル 6:17-20,新口。詩 117。ヨハネ 17:1-17; 8:31,32,新口。
ソヴエット共産主義の指導者たちは,『神なし』と主張しています。そして,1917年以後,彼らは幾百万人に対する支配を始めようと努め,そして将来には地上の幾十億という住民を支配しようと決心しています。(詩 14:1; 2:1-12)神なしでも,旨く行える,ということを証明するため,彼らは先づ,世界で一番ひろく読まれている本である聖書を禁止する行動に出ました。
『ボルシェビキ革命以来,ロシヤにある新しい聖書と言えば,外国から密輸入された僅かな数の聖書しかない。―その大部分は外国語で書かれた聖書である。』と,昨年の12月ユナイテッド・プレスの外国ニュース編集者は報告していました。また,こう言葉を続けています,『革命以来,聖書はどんなに破れてボロボロになろうと,多くのロシヤ人家庭の大切な宝物になつている。』
1917年以来,約40年が経過しました。この間,ソヴエット指導者たちは,
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