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東アフリカにおける動物の生け捕り目ざめよ! 1975 | 12月8日
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また,一見無限の変化に富む動物のいるすばらしい地球を備えてくださったかたに感謝したいと思います。―啓示 4:11。
またわたしたちは,こうした動物を間近で見るのに,檻に入れておかなくてもよいような時代が到来するのを待ち望んでいます。神のことば聖書は,何の恐れもなくそうした動物たちの中を歩くことができ,愛に満ちた創造者の業であるこれら創造物からより大きな喜びの得られる時が来ることを述べています。
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豊富に存在するエネルギー供給源目ざめよ! 1975 | 12月8日
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豊富に存在するエネルギー供給源
エネルギー,それは大いに求められているものです。世界中のすべての生命はそれに依存しています。エネルギーがなければ,食べる食物も,飲む水も,呼吸する空気もなくなってしまいます。
近年になって,人々は,人間が使い得るエネルギー供給源について心配するようになりました。節電,停電,灯油の値上げ,ガソリンスタンド前の長い列などから,“エネルギー危機”という語は家庭でごく普通に聞かれる言葉になりました。その結果,地球のエネルギー資源の量は危険なまでに減少している,と思う人もいるでしょう。しかし,実際にそうなのでしょうか。決してそうではありません。事実,地球には事実上無尽蔵と言えるほど豊富なエネルギー資源があるのです。どうしてそう言えるのでしょうか。
太陽 ― 無限のエネルギー源
地球にとっておもなエネルギー源となっているのは太陽です。この巨大な原子炉は,毎年,250兆トン分の石炭に相当するエネルギーを地球に注いでいます。それだけの石炭を,地球の住民に頭割りすると,一人当り約10万トンにもなります。一日にエリー湖に注ぐ太陽エネルギーだけで,(それを全部利用できるとすれば)アメリカ国民の一年間の全需要を満たすことができます。太陽は,どこからそれだけのエネルギーを得るのでしょうか。科学者ラルフ・E・ラップは次のように説明しています。
「太陽は巨大な核機関である。それは,軽い水素イオン(H1)を融合させて,より重いヘリウム原子(He4)を形成することによって活動している……放出されたエネルギーは熱になる。太陽では,毎分400億㌧もの水素原子の融合が行なわれている」。
太陽が間接的に作り出す,他の形のエネルギーも少なくありません。太陽光線は熱帯の空気を暖めて上昇させるので,そこには極地からの冷たい空気が流れ込んで来ます。こうして風が起こり,それは,帆船を走らせ,風車で穀物をひき,果ては風車発電機によって電力を産み出すことにさえ使われます。石炭は,昔細胞の中に太陽エネルギーを蓄えた植物が化石となったものです。同様に石油の持つ化学エネルギーも,過去に生物の細胞内に貯えられた,太陽の光線および輻射エネルギーです。
現代世界のための太陽エネルギー
太陽エネルギーをさらに利用しようとする現代の努力には興味深いものがあります。米国には,暖房費を節約するために太陽エネルギーを利用している家屋が少なくとも20戸あります。米国ニュージャージー州ニューアークのある実験家屋は,必要な電気,暖房,および空気調節に使うエネルギーの八割を太陽から得ています。米国の太陽エネルギー研究家アイデン・メイネル博士夫妻は,広い地域にわたって太陽光線収集装置を増設することを提案しました。同夫妻は,米国南西部の総面積3万9,000平方㍍におよぶ土地をそのような“太陽農場”に当てれば,百万メガワットaの発電容量を得ることができる,と述べています。それは,現在から西暦2000年までの米国全土の電力需要を満たすに足る量です。
太陽エネルギーを収集する巨大な装置を,地球を周回する軌道に乗せることを提案した人もいます。そのような人工衛星には,太陽光線を直接電力に変える“太陽電池”が内蔵されるでしょう。人工衛星は,その電力を超短波の形で地上の受信用アンテナに向けて送り,その超短波は再び電力に転換されるというのです。なおその人工衛星は悪天候に妨げられることがありません。
神の寛大な贈り物である太陽は,事実上無尽蔵のエネルギー資源を人類に与えるものです。もちろん,今日の膨大なエネルギー需要に答えるため,言わば『太陽にプラグを差し込む』べく考案されたさまざまな方法は,技術上,政治上,また経済上の難問題を幾つも投げかけています。
ところで,今日の膨大なエネルギーの消費は,本当に人間の幸福に役立っていますか。物質面で便利な機械がすぐに入手できても,スモッグに満ちた過密都市に住んでいるほうが,過ぎし日の社会よりも一層幸福感をもたらすでしょうか。
それとは異なった生活様式に従うほうがよいと結論した人もいます。そうした人々は,自家用風車発電機の起こす,無公害エネルギーを喜んで利用しています。過去において,そうしたエネルギー源を用いる農場は少なくありませんでした。そして,最近になって,個々の人々も国の政府も,風車を見直すようになりました。こうした方法で,個々の家族は,少なくとも自分たちのために水を汲み上げ,電灯をつけるに必要な電気を,難なく得ることができます。
流動する水から得られるエネルギー
人間は,幾千年にもわたり,エネルギーの源として流水の力を利用してきました。最初の水力発電所は,1882年,米国ウィスコンシン州アプルトンに造られました。現在水力発電所は,水が流れ落ちる際の力を利用しており,それだけで世界の電力需要の約三分の一がまかなわれています。
地表の面積の七割近くを占める海洋も,エネルギー資源として用いられる大きな可能性を秘めています。潮の満ち干は,毎日,計り知れないほどの量の水を動かします。1961年から1967年にかけて,潮流エネルギーを利用する大規模な水力発電所が北部フランスに建造されました。ダムは両方向に回転するタービンを備えているので,潮がどちらの方向に流れても発電することができます。1969年には,潮の力を利用した発電所がソ連でも完成を見ました。潮流の力を利用して発電を行なえそうな場所は,現在分かっているだけでも世界中に百か所近くあります。
地殻の下に潜むエネルギー源
別の有力なエネルギー源は,地球そのものの内部に潜んでいます。地表から60㌔以内の所に,“マグマ”と呼ばれる溶岩とガスの層があります。この沸騰する物質の塊は,摂氏1,800度にまでなる場合があります。冷え始めたマグマから出るガスは地下水を暖めるので,その結果,間欠泉から熱湯や蒸気が,時には空高く何十㍍も噴き出します。
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