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『すべての国の人々を弟子とする』ものみの塔 1970 | 4月1日
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彼女は忍耐強くかたずけ,夫の絶え間ない反対にも耐え続けました。夫の反対はこれまで3年間ほど続いていますが,こうし反対にもかかわらず,この姉妹は昨年3月の巡回のしもべの訪問中休暇開拓奉仕を楽しみました。あらゆる反対にあっても忍耐し,喜びを失わない母親を見たふたりの娘は,聖書を学びはじめました。母親の信仰には,どんな仕うちを受けても喜びの失われない価値ある何かがあるに違いないと感じたからです。真理を知る前,この姉妹は,日本のあらゆる宗教の門をたたきましたが心に喜びを得られませんでした。ところが現在,こうしたきびしい圧迫の下にあってさえ,彼女が喜びにあふれ,幸福であることは,一般の人の目にも明らかです。また彼女は,娘のひとりがバプテスマを受け,またすでに結婚しているもうひとりの娘が野外奉仕を始めるのを見る喜びを得ています。夫は今なお反対し続けていますが,姉妹のことを語る時には,「この宗教とエホバがなかったら,わたしの妻は世界中で一番です」と言います。しかし,自分の妻を世界一にしたのはほかならぬエホバと真の宗教であることを彼は知りません。
台湾,中華民国
伝道者最高数: 1,087人
人口: 14,000,000人
比率: 12,879人に1人
昨奉仕年度中,台湾では組織を清めるわざがさらに続き,再び伝道者数がいくらか減少したものの,非常に顕著で励みとなるでき事がいくつかあり,兄弟たちは前途に対して明るい見通しをいだいています。その一つは,6か月の聖書研究課程の効果がはっきりしはじめたことです。一昨年9月の地域大会の時に中国語の「真理」の本はまだありませんでしたが,「良いたより」と「正義」の小冊子を用いて,「真理」の本とほぼ同様の事柄を教える課程が始められました。その成果はどうでしたか,それは,一昨年にバプテスマを受けた人が17人であったのに対し,昨奉仕年度中にはバプテスマを受けた人が48人もいた事実に表われています。もう一つは,昨年6月上旬に中国語の「真理」の本の第1回目の荷が届き,それが各会衆に送られたことです。
6か月の聖書研究の課程が台湾で始まったとき,中国人が真理を受け入れるのには普通かなり時間がかかるので,それが効果的であるかどうかを疑う人は多くいました。しかし次の経験が示すとおり,心から命を願う人は自分の態度をすぐに決定します。ほとんど関心を示さないある男の人が「目ざめよ!」誌を求めました。二,三週間後,その人の兄弟が友人とともに御国会館にやってきました。彼は雑誌と残されていった招待ビラを見て少し関心を持ったのです。ところが聖書研究に応じたのは,なんと3番目の人,つまり兄弟の友人だったのです。よく予習する必要を知った彼は,「良いたより」の小冊子のすべての質問に対する答えを紙に書き出しはじめました。そして「正義」の小冊子を入手してから4日間でそれを研究し終え,初めから終わりまで大切な部分に線を引いたのです。そして,研究が始まってから6か月たたないうちに野外奉仕に参加することを願い,真理を知ってから1年以内にバプテスマを受け,今では自ら二つの家庭聖書研究を司会して,教える喜びを味わっています。
インドネシアから台湾にもどったある中国人夫婦の経験は,エホバがほんとうに正義を求める人の祈りを聞かれることを示しています。妻は中国語を話せませんでしたが,神に関する真理を求め,聖書を学びたいので教会につれていって欲しいと夫に頼みました。夫はそれまで住んでいたインドネシアその他の場所の教会で行なわれている事柄を見て,ある程度反感をいだいていましたが,妻が神に仕えることをほんとうに願っているなら,教える者を神がつかわしてくださるであろうと言いました。妻は正しい宗教を見つけられるようにと祈ったところ,ほどなくしてひとりの宣教者が彼女の所を訪れたのです。妻はほとんど中国語がわかりませんでしたが,英語の「真理」の本を用いてすぐに研究が始まりました。第2章を終えたとき,何か質問があるかどうかを尋ねられた彼女は,「質問などありません。非常にわかりやすく書かれています」と答えました。中国語を習いたてだったので最初のうちは話の多くを理解できなかったにもかかわらず,彼女は夫とともにまもなく日曜日の集会に出席しはじめました。やがて会衆の書籍研究にも出席して,注解するようになり,最近,宣教に参加しはじめました。今では夫が聖書研究を始めたことを非常に喜んでいます。夫は妻が研究していたほぼ1年間をむだに過ごしたことを今では残念がっています。確かにエホバはご自分の「羊」を知っておられます。
伝道者は数多くの再訪問をしても良い結果がないため失望し,関心ある他の人々に再訪問をするわざを少しおろそかにすることがあります。しかしどんな人がほんとうに羊のような人になるかはだれにもわかりません。それで,関心を示した人を必ず再び訪問することが必要です。台湾中部の大きな市で奉仕している巡回のしもべの妻は若い女子大生に会い,「楽園」の本を勧めましたが,その女子大生は本を求めず,だれかが台北にある大学寮に持ってくるなら,そこで求めると述べました。こうした訪問が良い結果になることはあまりありませんが,通知を受けた宣教者が尋ねてみると,女子学生は本を求めたのです。そして聖書研究が始まりました。彼女が実家に帰ったときは,その土地の宣教者に教えてもらい,台北にいるときは台北の宣教者の姉妹に教えてもらいました。やがてこの女子大生は集会に出席するようになり,家に帰ったとき,信心深い仏教徒である母親に話しはじめました。その結果母親も研究を始め,集会に出席するようになったのです。大学を卒業した彼女は家に帰り,その土地の小さな会衆で定期的に神権学校の研究生の話をし,毎週日曜日には野外奉仕に参加しています。そして台北での「地に平和」大会でバプテスマを受ける予定です。確かにわずかな関心を示した人をも最後まで世話するのは当然なことです。
台湾の兄弟たちは,立派な御国会館を含む,協会の新しい支部事務所と宣教者の家が9月に完成し,また10月に台北で開かれる「地に平和」国際大会を楽しみにしていました。これらはともに,台湾での真の崇拝を大いに促すでしょう。すべての兄弟たちは神の組織によってなされたこれらの備えに心から感謝しています。
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おぼえていますかものみの塔 1970 | 4月1日
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おぼえていますか
あなたは最近の「ものみの塔」を注意深くお読みになりましたか。そうであるならば,次の重要な点がおわかりになるでしょう。
● サタン悪魔は,神に献身した民を真の信仰から引き離すためにどんな手段を用いていますか。
サタンは人間の性欲につけ込んで不義の性関係に神の民を誘惑しようとしている。そのうえ,物質主義や悪い交わりをも利用する。―726,727ページ。a
● どのようにすれば,エホバという神のお名前を正しく用いることができますか。
エホバに祈りをささげるときにお名前を親しく呼ぶことができる。聖書や,出版物の中で神のお名前の出ている個所を読むとき,声を出して読むことができる。会話や野外宣教の時にも用いることができる。―743,744ページ。b
● クリスチャンが迫害者に仕返しを企てないのはなぜ実際的なことですか。
なぜなら,迫害者が自分の迫害する者たちに関する事実をいつか知るかもしれないから。もし善良な心を少しでもいだいているなら,真の崇拝者になるかもしれない。―751ページ。c
● イエスのことばによれば,エホバがイスラエルに与えられた安息日は何を予表していましたか。(マタイ 12:8)
千年を一期間とする第七番目の期間である,キリストの千年統治を予表していた。―15ページ。d
● ヨハネ伝 7章39節に述べられている「御霊いまだ降らざりしなり」とはどういう意味ですか。
キリストの弟子たちは,当時にはまだ聖霊によって油をそそがれておらず,また天の命への召しを受けていなかったことを意味している。―30,31ページ。e
● 遊女ラハブが自分の家に取り付けた『赤いひも』は,神のどんな備えを示していますか。
大いなる群衆の救いのためにイエスの犠牲を中心として設けられている神の備え。―51ページ。f
● 西暦前1513年シナイ山において,モーセはエホバ神の姿を実際に見ましたか。
いいえ,彼が見たのはエホバの栄光の顕現が通り過ぎたあとの残光だけであった。しかもそれは,モーセが危害を受けたり死んだりしないように,エホバが特別の予防策を講じられたのちのできごとであった。―75ページ。g
● 「ギリシア語聖書 御国行間逐語訳」は,どのように誤りを退ける助けとなりますか。
聖書研究生は行間逐語訳を参照することにより,ギリシア語聖書本文中の原語の文字どおりの意味を知ることができる。そうすれば,ギリシア語を知っていると唱える者の語ることが真実かどうかを確かめられる。―120ページ。h
● 結婚をほんとうに成功させるため根本的に必要なことはなんですか。
神のことば聖書にしるされている,結婚の創始者エホバ神の助言を夫婦双方が絶えず考え,生活に適用すること。―163ページ。i
● マタイ伝 28章19節のイエスの命令は,献身した人々で,ある人は小さな群れの一員としてバプテスマを受け,別の人は大いなる群衆の一員としてバプテスマを受けることを示していますか。
いいえ。彼らはイエス・キリストの弟子としてバプテスマを受ける。バプテスマを受ける人には,自分が「小さな群れ」に属するか,あるいは『大いなる群衆』に属するかがやがて神から示されると考えることができる。―180,181ページ。j
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