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趣味としての切手収集目ざめよ! 1971 | 9月22日
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すべてを切手に描いて発行してきました。郵便切手は宗教に関係のある物品ではないにしても,趣味としてであれ,偽りの宗教の象徴や異教の神々を描いた切手を多数収集しているとすれば,真のクリスチャンは事態を再考すべきです。
珍しい切手
もちろん,多くの収集家は珍しい切手に特に興味を持っています。たとえば,シエラレオネで発行された,「金貨」切手と呼ばれる特大の珍しい切手があります。フリータウン・デーリー・メール紙によれば,「そのおのおのは非常な正確さをもって打ち出しおよび打ち型により加工されているため,その金貨を並べると,細部に至るまで驚くほどよく合致する」とのことです。その最大の切手は直径8センチもあり,ライオンの頭やその国の地図が浮きぼりにされています。
収集家は風変わりな切手に注目します。国内の郵便局の名称を全部載せたパプアの切手は,風変わりというだけでなく,その種のものでは初めての切手です。1853年,南アフリカ連邦ケープ州は初めて三角形の切手を発行しました。1843年発行のブラジル最初の切手は,形が長円形だったところから,通称「雄牛の目」と呼ばれました。
世界で最もまれな切手は英領ギアナ,今のグアヤナで1856年に発行された深紅色の1セント切手です。1956年,現存するただ1枚のその切手を6万5,000ドル(2,340万円)で買いたいとの申し出が退けられました。時価10万ドルといわれるその切手はある無名の収集家の手もとにあります。
絵がさかさまになっている切手は珍品とされています。1959年にカナダで発行された,セント・ローレンス航路記念切手の絵の中央部がまちがってさかさまに印刷されましたが,その切手は今では,使用ずみかどうかには関係なく2,500ドルで売れます。スコットの目録によれば,1918年にアメリカで発行された航空便用の切手で,飛行機がさかさまに描かれた,洋紅色がかったばら色と青の配色の24セント切手は今では2万5,000ドルします。
オーストリアのある切手にはオーストリア北東部地方のぶどう酒商人が郷土衣装を身につけた姿で克明かつ正確に描写されていますが,耳だけが反対に描かれています。セント・キッツ・ネビス切手には,西暦1492年の歴史的な航海中,アメリカ大陸に近づく船上のクリストファー・コロンブスが描かれています。ところが,観察力の鋭いある切手収集家が,コロンブスが望遠鏡で陸地をのぞき見ていることに気づきました。望遠鏡が発明されたのはさらに100年余の後のことだったのです。とはいえ,こうしたまちがいは切手収集家の興味をそそるものとなっています。
切手収集は興味深い趣味であるとともに,それを通して多くを学ぶことができます。しかし他の事柄と同様,生活上の真に重要な事柄をおろそかにすることのないよう注意する必要があります。
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真のクリスチャンは異教の十字架を拒絶する目ざめよ! 1971 | 9月22日
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真のクリスチャンは異教の十字架を拒絶する
◆ リヒテンシュタインの忠実なエホバの証人のひとりが亡くなりました。彼女は遺言の中にエホバの証人によって葬ってほしい,また墓に十字架を立てないでほしいと書くのを忘れませんでした。そうしたことは,リヒテンシュタイン全土でかつて聞かれたことがありませんでした。またエホバの証人によって葬式の話がされることもその国で初めてのことでした。たまたま休日だったので,大ぜいの人々が葬式に列席し,死人の状態や復活の希望に関するすぐれた証言を聞きました。式後,そうした説明を賞賛する声が随所で聞かれました。一方,十字架ばかりの墓地の中にただ一つ,小さな杭と銘板のある墓があります。この珍しい光景は引き続き人々の話の種になっており,奉仕者が人々の家を訪問すると,エホバの証人の信仰に関連したいろいろな質問に答える機会が与えられます。
― エホバの証人の1971年度年鑑より
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