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  • エホバの証者はクリスチャンか
    ものみの塔 1960 | 9月1日
    • 83:18。ヘブル 13:15。

      証者である彼らは,次の事実について証言します。すなわちエホバは唯一つの神であり,彼は専心の献身を当然に要求される,ということです。1956年3月1号の「ものみの塔」に掲載されたエホバの証者の次の言葉を考えてごらんなさい,「エホバ神に専心の献身を捧げる,ということは,非常に大切な要求です。……神は他のものを排除して,只お一人だけです。神以外の他のものは,神のみお持ちになる最も栄光に輝くこの神の地位に入ることができません。神御一人のみが,宇宙内の高められた地位におります。神は,他のものを御自分の地位に入れさせません。また御自分の栄光を他のものに分かち与えません」。この事実は,偶像や人間の指導者にささげる宗教的な帰依を排除します。―出エジプト 20:5。

      初期クリスチャンのように,エホバの証者はエホバ神に捧げる崇拝を清く保つことを主張します。エホバの証者は,聖像,表象物,行列,牧師の礼服,そしてキリスト教国が幾世紀もむかしに異教から採用した他の多くの物の使用を拒絶します。彼らは異教主義あるいは宗教的な信条に根を持つ宗教的な休日を行なうようなことをしません。彼らはその崇拝を汚されないようにします。それらのものは人間の哲学から出たものであつて,神の御言葉から出たものではありません。証者たちは清い崇拝を保とうと決意しているため,一般に人気のある宗教的な信条や行いとは全くことなるのです。イエス当時の宗教指導者たちは,イエスの教えた聖書的な真理のためたいへんな動揺をうけました。それと同じく,キリスト教国の宗教指導者たちは,エホバの証者の伝道活動のため,たいへんな動揺を感じています。

      1958年の神の御心国際大会で証者たちが可決した決議にはつきり示されているごとく,神の御国は彼らの伝道の最重要な主題です。その決議は,次のように述べていました,「宇宙にある唯一つの安定した政府は,油そそがれた御子イエス・キリストによる設立された神の御国であります」。彼らは「まず神の国と神の義とを求め」ることにより,イエスの模範に従います。―マタイ 6:33,新口。

      初期クリスチャンのように,証者を沈黙させようとする多くの悪い努力がなされているにもかかわらず,彼らは神への忠実を保ちます。アメリカ合衆国では1940年中に600の暴動事件がありました。しかし,証者たちは恐れを感ぜず,また沈黙しなかつたのです。ヒットラーは,牢獄や収容所内に証者を入れて,10000人の証者たちに拷問を加えましたが,彼らの気持を砕くことはできませんでした。共産主義者はおそろしい牢獄や奴隷収容所内で証者たちの気持を砕こうとしていますが,失敗しています。証者たちは,イエスの次の言葉が1900年前と同じく,今日でも真実なことを知りました,「もしあなたがこの世から出たものであつたなら,この世は,あなたがたを自分のものとして愛したであろう。しかし,あなたがたはこの世のものではない。かえつて,わたしがあなたがたをこの世から選び出したのである。だから,この世はあなたがたを憎むのである」。―ヨハネ 15:19,新口。

      聖書の真理を公に宣べ伝えることは,キリストの模範に従おうとつとめるすべての者に課せられている義務です。エホバの証者はこの事実を無視しません。全部のエホバの証者は奉仕に参加して,他の者に伝道しています。1959年中,87万人以上のエホバの証者は1億2600万時間以上を,神から権限を与えられたこのわざについやしています。伝道は救いを得るのに必要な事柄のひとつである,とエホバの証者は知つています。「なぜなら,人は心に信じて義とされ,口で告白して救われるからである」。―ロマ 10:10,新口。

      証者たちは,御霊の実を表わし示すことによつて,クリスチャンであることを更に証明しています。彼らの愛,温和,そして節制は,大会を開くときに公に示されます。1958年,ニューヨーク市で行なわれたエホバの証者の大会のときニューヨーク大会と観光局の一役員は,ディリー・ニュース紙上で「証者たちを『社会の資産』と呼び,彼らの行儀振舞は『この世のものでない』と語つた。」

      信仰は聖書的

      エホバの証者の信仰は,キリスト教国が正統的と考えているものとはしばしばちがつています。しかし,その信仰は聖書的なものです。証者たちは次のことを信じています。すなわち死人は眠りに似た状態,無意識の状態に似ているということです。死人に対する希望は,復活により生命によび起されることです。この信仰は聖書的なものです。なぜなら,イエス自身も死を眠りになぞらえられたからです。彼は次のように言われました,「わたしたちの友ラザロが眠つている。わたしは彼を起しに行く。イエスはラザロが死んだことを言われた」。―ヨハネ 11:11,13,新口。詩 146:4。伝道の書 9:10。

      悪い者たちの運命という点でも,証者たちの信仰と正統派宗教の信仰はちがいます。エホバの証者は,悪い者たちが死後火の燃える地獄で苦しみをうけると言わず,むしろ悪い者は永遠の死に行くと述べます。このことも神の御言葉に一致します。聖書にはこう書かれています,「ヱホバは己をいつくしむものをすべて守りたまへど,悪者をことごとく滅したまはん」― 詩 145:20,ロマ 6:23。

      キリスト教国内の通俗的な信仰は,神は三位一体で,三位はみな平等で共に永遠である,という考えです。エホバの証者は,この信仰を捨てます。なぜなら,それは聖書にないからです。その信仰は,むしろヒンズー教や他の異教の宗教にあります。証者たちは父と子はちがつたもので,子は御父により創造されたものであるという聖書的な教えに従います。キリストは「神に造られたものの根源」である,と聖書に書かれています。(黙示 3:14,新口)エホバはキリストが崇拝する父であり,神であります。イエス御自身もこのことを告げられました,「わたしは,わたしの父またあなたがたの父であつて,わたしの神またあなたがたの神であられるかたのみもとへ上つて行く」。―ヨハネ 20:17,新口。

      人間の救いは,キリストのあがないの犠牲により可能である,と証者たちは認めています。これも聖書的な教えです。(マタイ 20:28)キリストを王にいただく御国は,地を支配する天的な政府であると宣明されています。それは極めて実際的な政府です。―イザヤ 9:6,7。コリント前 15:23。

      それは天に設立された神の政府であつて,神の是認を持たない人間の政府や権威をことごとく滅ぼすでしよう。(ペテロ後 3:7)そのとき,地上に住む人々は柔和な人です。なぜなら,彼らは創造主に忠実を保つので永遠の生命という贈物をうけるからです。聖書は次の言葉を述べて,この信仰を支持しています,「神の祝福する人々は地を所有するであろう」。―詩 37:22,新世。ヤコブ 1:12,新口。

      エホバの証者が信じているこれらのことや他のことは,キリスト教国の正統派の信仰とはちがうものであつても,聖書的なものです。それらの信仰は,神の御言葉にもとづくもので,むかしの異教の宗教から来たものではありません。その信仰と活動によりエホバの証者は真のクリスチャンであると証明します。彼らはクリスチャンについての聖書的な資格を備えています。彼らの主要な目的は「すべての民に対してあかしをするために,全世界に」神の御国の良いたよりを伝道することです。このことにおいても,また多くの他の面でも,彼らは真のクリスチャンに要求されているごとく,キリストの足跡にしつかり従つています。―マタイ 24:14,新口。

  • エホバの証者の年鑑からの抜萃
    ものみの塔 1960 | 9月1日
    • エホバの証者の年鑑からの抜萃

      スペイン

      人口: 29,431,000人

      最高伝道者数: 1,377人

      比率: 21,400人に1人

      スペインにいるエホバの神権的な奉仕者は,年の聖句の言葉を心にきざみつけ,その奉仕の持権に関しては眠つていませんでした。この国の宗教指導者たちは,神の御心を行なうことにほとんど興味を持つておらず,神の御心を行なう者たちを中止させるためにあらゆる努力を払います。しかし,神の真の奉仕者たちは,前進しつづけ,天の御国は間近かであると教え伝道しています。なぜなら「人間に従うよりは,神に従うべきである」と彼らは認識しているからです。(使行 5:29,新口)この奉仕年度中,伝道者の数は毎月増加して行きました。他の羊は真理と正義を求めており,彼らを暗黒に閉じこめる者たちから逃げております。しかし,スペインで働くことはやさしいことではありません。そしてスペインの支部の僕から送られた経験談のひとつは,真理を学ぶためにたいへんな注意が必要であると示しています。

      地上の多くの場所の善意者が直面するひとつの問題は,人里はなれた辺ぴな場所に住んでいるということです。農家がまばらしかないスペインのあるところ,『合図によって汽車のとまる』村で生じたことに注目して下さい。これは巡回の僕の手紙のなかから抜き書きしたものです。「数年前,ひとりのスペイン人はウルガイから帰つてきました。そのとき御国の良いたよりを携えてきて,熱心にみち溢れていました。程なくして自分の親族やその地方の日用雑貨店の店主たちに,神の御言葉の約束を確信させました。また,協会に11の予約を注文しました。間もないうちに集会が組織されました ― しかし,自由の諸国家で行なわれる集会とか,スペインの大都市で行なわれる集会とはおもむきがちがいます。人々は夜昼のけじめなくいつでも店を訪問するのが習慣です。それで,聖書の研究は,古い穀倉で行なわれました。この研究は,夜の11時か12時頃,暗幕をはりめぐらして光が外に洩れぬようにして始られめます。人が集会所に入つたり出たりする度ごとに,電灯をみな消して,人目をひかないようにします。ある人は,1日中畠で働いてから,自転車で14マイルの道のりを走つて集会に出席します。そして,帰り道また数時間かかり,1,2時間だけ寝て,翌朝早く起きてまた働かなければなりません。特別開拓者たちは,いまその群れを訪問するため,毎週48マイルの往復距離を旅行します。この群れのうちの人々は,毎週1回は48マイルを旅行して,大都市で家から家に働く特権にあずかつています。しかし,農業地帯で行なわれた口頭伝道はなんと効果的だつたのでしよう! 最近の巡回の僕の訪問中,22人が幾マイルも離れた遠くの場所から来て出席し,私たちの神エホバをよろこばす仕方をさらに学びました。」

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