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    ものみの塔 1962 | 4月1日
    • がわたしのうちにおられ,わたしがあなたのうちにいるように,みんなの者が一つとなるためであります。……彼らが完全に一つとなるためであり,また,あなたがわたしをつかわし,わたしを愛されたように,彼らをお愛しになったことを,世が知るためであります」。―ヨハネ 17:20-26,新口。

      25 パウロは,どこで,またどのように新しい契約のつとめを述べましたか。ペテロはこのことをどのように確証しましたか。

      25 すでに述べた概要のなかで,まだ論ぜられていないひとつか二つの点があるので,それにつきすこしの注解をしたいと思います。第一に,新しい契約のつとめについては,パウロはコリント後書 3章4節から4章6節のところでこのことを詳しく説明し,その栄光は律法契約の栄光よりもはるかにすぐれていると示します。彼は次のように述べています。すなわち,「私たち〔クリスチャンたち〕は,エホバの栄光をかがみのように反映する」。最初,『私たちの心は,キリストの御顔により神の栄光にみちる知識で輝かされる』。それから,良いたよりを伝道することにより,その光を反映し,他の者たちに「真理を明らかにします」。たしかに,主の「他の羊」は,地上にまだいる小さな群れの残れる者と密接な交わりを持つことによって,同じ奉仕に参加します。しかし,主要な責任は新しい契約にいる者,霊的なイスラエルに課せられているのです。ペテロは,彼らについて次のように述べています,「あなたがたは,選ばれた種族,祭司の国,聖なる国民,神につける民である。それによって,暗やみから驚くべきみ光に招き入れて下さったかたのみわざを,あなたがたが語り伝えるためである」。―ヨハネ 10:16。ペテロ前 2:9,新口。

      26 (イ)霊的イスラエルのためにこのあがないの価値は,特別な方法でどう適用されますか。(ロ)それで,「他の羊」については,どんな区別が示されますか。

      26 また次のことを記憶することも大切です,すなわち霊的イスラエル人のために適用されるキリストの犠牲の価値によって,彼らが義なる者とみなされる,つまり地上にいるときでも神により正義の者と言明されるのは,特別の目的のためであることです。これらの者たちがキリストとともに犠牲に供せられるのは,神のみこころです。しかし,彼らがまず義とされないなら,そのことは正しく行なわれないでしょう。彼らは天的な生命の新しい希望をもって,霊的な子として神により生み出されます。これは神の御霊のはたらきによります。神の御霊は,また彼らに油を注ぎ,キリストをかしらとするからだ,あるいは会衆の成員として,彼らを合法的に認めます。この点でも,「他の羊」とまったくちがうことがはっきり分かります。「他の羊」は,神の御国の側に立場を取るため,くるしみを受け,生命を捨てるかも知れません。しかし,彼らは回復した楽園において地上の生命を楽しむという希望を犠牲にしません。神の御霊は彼らのために働き,彼らを支持し,御国奉仕と正しい行動という面で彼らを援助します。しかし,天的な復活という希望を彼らの中に起こしません。―ロマ 5:1,2; 8:15-17。コロサイ 1:18。

      27 (イ)なぜ羊のような人はみな主の夕食式に出席すべきですか。(ロ)すべての人のためにどんな肝要な真理が強調されますか。

      27 いただけるすばらしい益,また新しい契約にはいっている者のあずかる益,また彼らのはいる親密で貴重な関係について簡単に検討してきたので,彼らが大きな責任を持つだけでなく,すばらしい特権を持つということを,いっそう深く認識することができます。「他の羊」は,たとえ彼らがそれらの真理について,自ら経験しなくても,神の目的の肝要な部分を成すこれらの重要な真理について学ばねばなりません。それで,1年に一度の主の夕食式は,ほんとうに独特なものです。誠実な心から興味を持つすべての人は歓迎されます。また,つとめて出席するべきです。そのような集会は,真の崇拝の表われです。なぜなら,出席者全部が象徴的な意味で「エホバの食卓」につらなっているからです。もっとも,神の御霊のあかしを持って,種入れぬパンとぶどう酒の象徴物にあずかる人だけが,彼の霊的な子であり,『神の嗣子,キリストの共同嗣子』です。しかし,その晩の話をよく聞くことにより,すべての人はエホバに奉仕して,御国のために働き,二心のない専心の崇拝をささげる重要性,「悪鬼共の食卓」に仕えていることを示す行為から身を清く保つ重要性,さらにエホバの献身した証者たちの新しい世の社会と密接な一致を保つ重要性について,認識を新たにします。なぜなら,いまこそエホバがすべての羊を「おりの中の群れのように……一致のうちに」集められている時だからです。―ミカ 2:12,ヨハネ 10:16。

      28 イエスについて,詩篇 116篇はどのように成就しましたか。それは,新しい契約にはいっているすべての者にどのように適用しますか。

      28 しかし,天的な希望が自分のものであると知っている者,またすでに述べた御霊のあかしを持つ者は,象徴物にあずかるべきです。しかし,「吟味して後」ふさわしい仕方であずかるように注意を払うべきです。これらの霊的な子たちは,たがいに,またかしらなる主,そしてあらゆることにまさって,エホバとの貴重にして親密な一致を保つために,その意味を良く心にとめねばなりません。彼らはエホバの御手からいただいたすべてのものを感謝しているので,彼らの祈りはイエスの祈りと同じものでなければなりません。ある預言的な詩篇の言葉からそのことが分かります,「我いかにしてその賜へるもろもろのめぐみをヱホバにむくいんや」。彼らのかたい決意は,彼の決意と同じものでなければなりません。そのことは,同じ詩篇の中でも述べられています,「われ感謝をそなへものとして汝〔エホバ〕にささげん,われヱホバの御名をよばん。我……ヱホバにわがちかひをつくのはん」。彼らはその犠牲のコースを忠実に全うし,『死にいたるまで忠実を証明する』ので,イエスのすばらしい次の約束が保証されています,「私はあなたがたに生命の冠を与える」。ずっと以前にエホバが彼らのために書きしるした次の言葉,「ヱホバの聖徒の死はそのみまへにて貴し」を読むことによって,イエスは必要なときに慰めと強い保証を受けることができたにちがいありません。同様に,同じ犠牲のコースに従う者たちも,慰めと強い保証をうけることができます。―コリント前 11:28。黙示 2:10。詩 116:12-19。

  • 魔法使も真理を受けいれる
    ものみの塔 1962 | 4月1日
    • 魔法使も真理を受けいれる

      ほんとうに,タンガニーカでは「あらゆる種類」の人々が真理にはいってきました。ある会衆では,ひとりの魔法使が兄弟たちと交わり,集会に出席し始めました。彼はスワヒリ語の「御国のこの良いたより」を研究して後,お守りをみな持ち出して,山と積みあげ,人々の前で燃してしまいました。この世の友たちは,お守りを燃すようなことをしないで,むしろゆずってくれないかと彼にお願いしましたが,彼は「そんなことをすれば,大罪を犯すことになる」と答えました。この人は,次の大会で受洗するのを楽しみにしています。―1962年のエホバの証者の「年鑑」(英文)からの報告。

  • 神の目的とエホバの証者(その35)
    ものみの塔 1962 | 4月1日
    • 神の目的とエホバの証者(その35)

      「『あなたがたは私の証者です』とエホバは言われる。」― イザヤ 43:10新世訳

      逮捕される危険を冒しても羊を養う

      ドイツには多数のエホバの証者がいたので,ドイツ国内のエホバの証者の活動は盛んでした。同時に逮捕された証者の数も多かったのです。ナチ収容所の所長や警備兵は,残酷で非人道的な仕打をしたことで,有名でした。しかし,ドイツの証者たちは,逮捕の危険に面しても手をゆるめませんでした。また一時的な便宜のために中立という聖書的な立場を捨てて妥協するようなこともしませんでした。これらの兄弟たちは,主の羊を見出して養うことと,互いに霊的に援助し合うことを決意しました。

      1934年に至って,ドイツのエホバの証者は失職しはじめました。その理由は,彼らが投票しなかったこと,あるいはヒトラー万歳を唱えなかっただけでなく,彼らが5月1日の祝いに参加しなかったことにありました。1936年,10月,国粋社会党の闘争機関紙,アングリフは,ドイツ全土のエホバの証者を失職させることを要求しました。a

      1935年の「主の夕食」を祝ったときエホバの証者を見つけ出して逮捕するために特別の努力がなされました。そのことは次の秘密命令からも分かります。

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