-
現代の人間は何を成し遂げたか目ざめよ! 1973 | 1月8日
-
-
しつつあります。ある学校では,学生の半数が性病に感染すると推測されています。
また,都市の状態もしだいに悪化しています。事実,路上での犯罪や暴力がふえているために,何百万という人びとにとっては,近くの店にひと山のパンを買いに行くことさえ危険になっています。「恐怖が街路をのさばり歩き…暗くなると人びとは街路から逃げ去る。昼間でさえしだいにそうなってきている」と,米上院議員マイク・マンスフィールドは述べています。また,ニューヨーク・タイムズ紙は,「地球上のほとんどあらゆる場所で,内面的不法の精神が見られる」と伝えています。
規模の大きいところでは,戦争,革命,破壊などが絶え間なく生じています。核による破滅の脅威を恐れている人も少なくありません。それにも十分の理由があります。
こうした状態は,人間が神を必要としないことを実際に示すものでしょうか。それとも問題は,人間が神の目的を考えずに困難を解決しようとしていることにあるのでしょうか。あるいは神は,人間が神を実際に必要とすることを教えるのをひとつの目的として,こうした問題の存在をしばらくの期間許しておられるのでしょうか。
-
-
人間は神を少しも必要としないか目ざめよ! 1973 | 1月8日
-
-
人間は神を少しも必要としないか
1969年7月20日,何千万もの人びとがテレビを見守るなかで,ふたりの男が宇宙船から月面に降り立ちました。それは最高の技術的業績でした。
約38万4,000㌔の宇宙旅行というこの離れわざは,たしかに人間の知性と発明の才を実証するものでした。それでなかには,『これは神の力を借りずに成し遂げられた』と,考える人がいるかもしれません。
しかし,実際にそうだったでしょうか。人間はどのようにして月に到達しましたか。
法則にかんする知識が要求された
これには何年もの,いや何百年もの準備が必要でした。それはどういう意味ですか。ワールドブック百科事典は次のように述べています。
「1600年代の初めに,ドイツの科学者ヨハネス・ケプラーは,宇宙空間の天体の軌道を説明する惑星の運動にかんする法則を発見した。今日これらの法則は,人工衛星の軌道を定めたり,宇宙船の飛行計画を立てたりするのに利用されている。
「1687年には,サー・アイザック・ニュートンが『運動の三法則』を発表した。これはケプラーの研究が基礎になっている。ニュートンの法則は,ケプラーの法則と同じく,宇宙飛行計画の基礎を成している」。
ケプラーもニュートンも,前述の法則をつくったのではありません。ただそれらを発見した,あるいはそれらの働きを説明したにすぎません。しかし,なぜ宇宙飛行はそれらの法則に依存しているのでしょうか。
それは,宇宙空間にある天体が,それらの法則どおりに動いているからです。したがって人間は,数学的計算により,特定の天体が,一定の時刻にどこにあるかを決定することができます。こういう計算ができるのは,天体の運動が秩序正しく,一貫しているからです。
たとえば,月は地球の周囲のいつでも予示できる軌道を,平均時速約3,700キロで回っています。月が地球を1周するには29日と12時間44分2秒8かかり
-