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聖書の第64番めの本 ― ヨハネの第三の手紙目ざめよ! 1975 | 6月22日
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られたという点です。「あなた」という単数の形が常に用いられています。
2 その筆者,および書かれた時と場所について何が示していますか。
2 始めと結びのあいさつの形がヨハネの第二の手紙と同じであり,筆者はここでも自分のことを「年長者」と呼んでいますから,この手紙も使徒ヨハネの手になるものであることは疑いありません。内容およびことばづかいの類似性は,これが,他の二つの手紙と同じように,西暦98年ごろ,エフェソスかその近くで書かれたものであることを示しています。短い手紙であるために初期の著述家によって引用されることはほとんどありませんでしたが,それでも,ヨハネの第二の手紙と並んで,霊感による聖書の初期目録の中に含められています。a
3 この手紙によってヨハネは何を言い表わしていますか。初期クリスチャンの間の兄弟関係についてどんな興味深い事実をうかがい知ることができますか。
3 この手紙の中で,ヨハネは,旅行する兄弟たちにガイオが示したもてなしに対する感謝を言い表わし,野心的なデオトレフェスという人物に伴う問題について述べています。名を挙げられているデメテリオという人は,この手紙をガイオに届けた人であると思われます。それで,デメテリオはヨハネから遣わされ,その旅の途中でガイオのもてなしが必要であったのかもしれません。この手紙はそれを確かめる目的があったのでしょう。ガイオの場合と同じように,デオトレフェスとデメテリオについても,ここで読む以上のことはわかりません。しかし,この手紙は,初期クリスチャン相互の間の国際的で親密な兄弟関係のほどをのぞかせています。とりわけ,それには,「み名のために」旅行している人々のために,個人的に面識のない人に対しても,会衆内で無償の宿と食事を備える習慣の含まれていたことを示しているようです。
ヨハネの第三の手紙の内容
4 どんなことについてヨハネはガイオをほめていますか。どんな無規律な行動を彼は非としていますか。そして,どんな健全な忠告を与えていますか。
4 使徒はもてなしの精神と良い業を勧める(1-14節)ヨハネは,ガイオが依然「真理のうちを歩みつづけている」ことを聞いて喜びます。また,訪ねて来る兄弟たちに愛のこもった配慮を示して忠実な業を行なっていることをほめます。「わたしたちにはこのような人びとを暖かく迎える務めがあります。それは,わたしたちが真理における同労者となるためです」とヨハネは語ります。ヨハネは以前にこの会衆に書き送りましたが,自分を高めようとするデオトレフェスは何事をも敬意をもって受け入れません。ヨハネが赴けば,「よこしまなことばでしゃべっている」事について言い開きを求めることになるでしょう。愛されるガイオに対しては,「悪いことではなく,良いことを見倣う者とな(る)」ようにとの忠告が与えられます。称賛に値する手本としてデメテリオのことが述べられます。多くのことを書くよりも,近いうちにじかに会って話すことがヨハネの希望です。―4,8,10,11節。
なぜ有益か
5 (イ)ヨハネは監督としての手本をどのように示していますか。どんな精神を保つことが大切でしたか。(ロ)ヨハネがデオトレフェスに対してきっぱりしたことばで語っているのはなぜですか。(ハ)今日のわたしたちはどんなことに熱心であるべきですか。ヨハネの述べたどんな原則に従って?
5 使徒ヨハネは,腐敗的な影響から会衆を守る熱心さという面で模範的な監督であることを示しています。会衆に行き渡っていた愛ともてなしの精神はほめるべきものでした。そして,この幸福な状態を保ってゆくことはその人々の務めでした。それは,その土地の兄弟たちも,それに加わる「見知らぬ人たち」も,ともに「真理における同労者」となるためです。しかし,明らかにデオトレフェスは別の考えをいだいていました。彼は高ぶる目を持っていました。それはエホバに憎まれるものでした。また,彼は神権的な権威に敬意を示さず,使徒ヨハネについてよこしまなことばでしゃべることさえしていました。(箴 6:16,17)彼は,会衆によって示されるクリスチャンとしてのもてなしの道に障害物を置いていました。ヨハネがこの悪に対してきっぱりとしたことばで語り,その会衆における純粋なクリスチャン愛をしっかり擁護しているのも不思議ではありません。ヨハネの述べた次の原則に従いつつ,今日のわたしたちも,謙遜を保ち,真理のうちを歩み,寛大さと敬神の愛とを実践する面で同じように熱心であるべきです。「善を行なう者は神から出るのです。悪を行なう者は神を見たことがありません」― ヨハネ第三 11。
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地球の内部からの力目ざめよ! 1975 | 6月22日
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地球の内部からの力
● 南米大陸の太平洋岸の沖合いに海岸線と平行して,地表から深さ8㌔の地層に亀裂が生じている。この断層線に沿って,(1平方センチ当たり824㌔余の)莫大な圧力が生じているため,南米大陸の陸地は太平洋の海底部から強い圧力を受け,押されている。ペルーで平均12年ごとに一度ずつ大地震が起きるのはその亀裂による影響であると思われる。そうした影響の別の点としては,アンデス山脈が毎年わずかずつ高くなっていることが挙げらる。
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