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世界展望目ざめよ! 1985 | 5月8日
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から19歳までの年齢層の若者の自殺率は44%増加した」と述べている。
無視されるシートベルト着用に関する法律
● シートベルトの着用を義務づける法律は,命を救う点で,「みんなが期待していた」よりも効果が「ずっと少ない」と,カナダ運輸省の当局者,ブライアン・ジョナは述べている。なぜだろうか。ジョナによると,交通法規を無視する者はシートベルトの着用を義務づける法律をも無視し,「法規を守り,安全運転をするドライバー」は,シートベルト着用に関する法律をも進んで守る人でもある。最近トロントで米国心理学協会の主催で行なわれた記者会見の際にジョナは,シートベルトの着用を義務づける法が発効した当初は,ベルト着用率は20%から70%に増加したが,約1年後には50%に減少したことに触れた。カナダのオンタリオ州,キングストン市にあるクイーンズ大学のジェラルド・ワイルド教授はさらに,「シートベルトの着用が法律で義務づけられて強くなるのは,安全を望む気持ちよりも,罰金を取られたくないという気持ちのほうだ」と述べた。
ハイチ人に不当ならく印
● トロント・スター紙によると,エイズ(後天性免疫不全症候群)患者に関する報道の仕方が原因で,ハイチ人は不当ならく印を押されている。「ハイチ人とエイズ: 事実と作り話」と題する記事の中で同紙は,「ハイチ人は根拠の薄い関連性を理由に自分たちは卑下され,無視され,のけ者にされていると考えている」と述べている。カナダのトロントにあるエイズ委員会のケビン・オーは,その問題を取り上げ,「ほとんどのハイチ人はエイズにかかっていると考えられているようだが,それは大きな間違いである」と述べ,「我々は,事実を調べようともせずに間違った情報を根拠にしてハイチ人に偏見を持つ人々が多いことを憂慮している」と付け加えた。
喫煙は心臓病につながる
● 40年にわたる世界的な研究の結果を検討してみると,喫煙が心臓病を引き起こしていることを示す証拠は圧倒的である。これは,米国公衆衛生局局長,C・エバレット・クープのまとめた詳細な報告書,「喫煙が健康に及ぼす影響」が出した結論である。米国では年間17万人の割合で喫煙に起因する心臓病で命を失う人がいる。「アメリカの住民の喫煙の習慣が変わらない限り,今生きている人全体の恐らく10%は,喫煙の習慣に起因する心臓病で早死にする」と,同報告書は見ている。
しかしながらこういう良いニュースもある。もし「喫煙をやめれば,心臓病で死ぬ危険はすぐに減少し始めると言ってよく,たばこを全く吸ったことのない人とほとんど同じになる」と,クープは言っている。
● 「ニューイングランドジャーナル・オブ・メディシン」誌の11月号に載った記事の中で,米国のウィスコンシン医科大学のアーサー・J・ハーツ博士は,心筋症と呼ばれる,まれではあるが致死的な心臓病の原因が喫煙にあることをはっきりと指摘している。この病気は心筋全体を弱め,血液の正常な循環を阻害する。その結果一種の心不全に陥る。
占星術 ―“こっけい”?
● ジェレミー・チェルファス博士は,このほど英国で行なった講演の中で,占星術を信じる人々の数が増えていると述べた。1951年のギャラップ調査では,占星術を信じていた人は6%にすぎなかった。今日その数は80%にはね上がっている。しかし,ロンドンのデーリー・テレグラフ紙の伝えるところによると,最近の科学的発見によって占星術の天文学的基盤は破壊されてしまった。地球が太陽系の中心にないことは今ではよく知られているし,新しく発見された星も,星位に関する伝統的な考えをさらに複雑なものにした。チェルファス博士によると,占星術は,「その主張を科学と呼ぶにはあまりにも矛盾で満ちていて[こっけいである]」。
婚外交渉
● 多くの女性が婚外交渉をもつ原因はどこにあるだろうか。米国ニュージャージー州にあるシートン・ホール大学社会学部の準教授,リン・アットウォーターによると,夫との対話不足が主な原因である。ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙によると同女史は,「女性の75%が,婚外交渉に走った理由は性のためではなく対話のためだったと告白した」と述べた。「相手の男性はこちらの気持ちに関心を持ち,理解してくれると彼女たちは考えていた」と,アットウォーターは述べている。20年前には,情事に走ったアメリカ女性は4人に一人であったが,今日では二人に一人という状態になっている。
“息のとまるような”メキシコシティ
● 63のメキシコ環境保護団体を代表する親組織,メキシコ生態保護運動の報告によれば,1から100までの公害指標値からすると,ローマ,ニューヨーク,東京などは5であるのに対し,メキシコシティは文字どおり息もとまるような97を記録する。「メキシコシティは“生態学上の広島”となる危険が非常に大きい」と,同運動の責任者は警告する。直ちに公害対策をしなければ,4年もたたないうちに毎年2万5,000人(半数は子供)の公害犠牲者が出るようになるだろう,と彼は予告する。オランダ語の雑誌,「インテルナシォナレ・サメンウェルキング」によると,保健省は昨年,「1日にたばこ二箱」を吸うよりも,「メキシコシティを徒歩で通過する」ほうが健康に有害であると発表した。
ドライクリーニングの溶剤に疑惑
● 衣服のドライクリーニングに使う化学溶剤は,クリーニング店従業員の健康に危険なものかもしれないと,保健雑誌「プレベンション」は述べている。PCE(ペルクロロエチレン)はハツカネズミにガンを生じさせたが,米国の国立職業安全保健研究所は,それを扱う人々に「発ガン物質であるかのように」扱うことを勧めながらも,その使用を許可している。職業安全保健管理局は,その化学物質の最大許容量を100ppmと定めている。ドライクリーニング槽のそばで衣服を扱う人は約35ないし40ppm」,プレスをする人は約10ppm,レジ係は1ppmの化学物質にさらされると言われている。国際ファブリケア研究所はPCEに「接触する機会をできる限り少なくするよう従業員に忠告している」。
運動は万人向き?
● 南カリフォルニア大学の臨床医学講師であり,ロサンゼルスのテレビ保健ショーの司会者でもあるゲルション・レサー博士によると,運動はだれでもかれでも行なってよいというものではない。少なくとも,だれもが医師の指示を受けずに行なってよいというものではない。特に指示を必要とするのはどんな人だろうか。「病的にせっかちな人,大急ぎで仕事に行き,大急ぎで昼食を取り,ラッシュアワーに大急ぎで帰宅し,大急ぎで雑用をすませ,大急ぎでベッドへ入るタイプの人が,運動をレクリエーションとして選ぶのは問題である」と,心臓専門(内科)医のレサーは述べている。「そういうタイプの人は,運動を墓へ急ぐ別の道としてしまう恐れが多分にある」。
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聖書に関してどんなことをご存じですか目ざめよ! 1985 | 5月8日
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聖書に関してどんなことをご存じですか
だれが聖書を書き記しましたか 書き記したのはどの時代の人々ですか 聖書の各書の概要はどのようなものですか
「聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です」と題する本は,これらの質問をはじめ聖書に関する数多くの質問に答えています。この本は78章から成り,聖書の66冊の書各々について一つの章が割かれています。堅表紙で,352ページあり,この雑誌と同じ大きさの本です。わずか800円のご寄付でお求めになれます。
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