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  • 共産主義の指導者は聖書の真理を恐れる
    ものみの塔 1956 | 5月1日
    • 警察に追跡されて,ロシヤで捕まえられ,この兄弟のいる収容所に入れられたのです。この兄弟は,ロシヤに来る以前ヱホバの御言葉について学んだ良い事柄を,この48人に語りました。そして,これらの真理に新しい人々を援助したため,彼らはいまでも忠実の道を保つています。ソヴエット支配の初期,ロシヤの西部にまで達していた真理は,いまやロシヤ内部にまで深く入つて,全くのところロシヤ全土にも及んでいるのです。48人からこのことを知つたその兄弟は,喜びに充たされました。このよろこびと励ましによつて,この兄弟は何処にいようともヱホバの奉仕を忠実に行うことができました。

      ヱホバの証者である他のロシヤ人と会うことにより,警察は恰もウサギを追跡するようにヱホバの証者を追跡している,ということをこの兄弟は知りました。また,共産主義の指導者たちが聖書の真理を非常に恐れており,かつ聖書の真理を打ちつぶそうとしていることもつぶさに知ることができました。弟子たちにその来ることを祈れ,とイエスの命じられた神の御国を伝道したため,多くの人々は25年の投獄を宣告されています。この兄弟は次の話を語りました。午前3時,祕密警察は三つの小さな村を取り囲み,ヱホバの証者を一人残らず狩り出して捕え,暗やみにまぎれて連れ去りました。これらの村々から,ヱホバの証者は永遠に消え去つたのです。

      たまたまある収容所内で,この兄弟は聖書を持つているウクライナ人と会いました。このウクライナ人は,なんらかの手段によつて聖書を収容所内に持ち込んでいたのです。その聖書はボロボロになつていました。このウクライナ人は,夜こつそり聖書を読んでいてこのヱホバの証者にも自分の読んでいる本を見させなかつたのです。しかし,ある晩のこと,証者は聖書のペーヂをちらつと見てしまいました。兄弟は,そのウクライナ人に『読んでいることが分りますか?』と聞きました。ウクライナ人は,『私が聖書を読んでいることを,どうして分つたのですか?』と言いました。それで兄弟はこう答えました,『あなたは聖書を読まれていますね。でも,読んでいるところの意味が分りますか?』(このことは,ピリポの話を思い起させます。エチオピヤ人は,イザヤ書を読んでいましたが,その意味が分らなかつたため,ピリポの援助を求めたのです。ピリポは親切に援助いたしました。―使行 8:26-39)遠い国からロシヤの奥地に連れられたこの兄弟は,ウクライナ人を援助して,ヱホバの設立した御国についての真理を知らせることができました。

      二人は幾週ものあいだ,人知れぬように研究し,上棚の寝床の中で研究しました。そして,人目につかないようにして聖書を読んでいました。しかし,収容所の所長は,二人が聖書を読んでいるのを見つけてしまつたのです。実際のところ,二人が神の目的や,ヱホバの御意をしようと努める人間に対して示されている聖書の素晴らしい希望などを話し合つているのを,この所長は,寝床のうしろで幾晩も聞いていたのです。所長は二人のところに行き,もつと注意深く振舞つて聖書を隠しなさい,聖書を読んだり論じたりする事は規則違反だから,と語りました。この所長は,二人から聖書を取り上げることをせず,ただもつと注意深く振舞うようにと二人を警めただけでした。なぜなら,その所長がいつもそこにいるわけでなく,また二人もそこに長くいるわけでないからです。イエスは次のように言われています,『義に飢えかわいている人たちは,さいわいである。彼らは飽き足りるようになるであろう。』― マタイ 5:6,新口。

      忠実を守り通したこのヱホバ神の僕は,いまではロシヤの収容所から釈放されて,自分の故郷に戻つています。この兄弟は,次の事実を述べました。すなわち,戦争の捕虜や,ロシヤとか衛星国の囚人たちが収容所に入れられると,先づ食事が殆ど与えられないため,囚人たちは飢餓の状態になつてしまいます。それでも重労働をさせられたために,囚人たちは働いている最中に死ぬ有様でした。ソヴエットの政策は,このようにして囚人たちを殺すことでした。しかし,最近では状態が変りました。政府の幹部たちは,囚人たちが良い奴隷労働者であることに気づいたからです。今では,多くの仕事と良い奉仕をさせるために,囚人たちに特別手当を給与している程です。以前よりも良い食事や施設が囚人たちに与えられています。なぜなら,奴隷労働者は安いもので,共産主義労働者よりも安くつくからです。

      ソヴエット政府は,奴隷労働者たちを実際恐れています。ロシヤの収容所のまわりは,鉄条網で取りかこまれ,猛犬を連れている警備兵がいつも見張つています。死の道とは,収容所のまわりの幅3米の空間地のことです。その地に踏みこむ者は,何の質問も受けずに即座射殺されてしまうか,または猛犬に引き裂かれてしまいます。共産主義者は,堕落した国家を強めるために,奴隷の男や女を必要としました。同時にまた彼らは自分たちの奴隷を恐れています。彼らは自分たちの奴隷を愛しておらず,双隷たちも自分の主人を愛していません。

      ロシヤは恐怖の中に生活する国です。ロシヤは,収容所をも恐れています。この兄弟に起きた事柄は,他のロシヤの囚人全部にも言えるものです。囚人を3ヶ月か4ヶ月ぐらい一つの収容所に入れておいてから,こんどは別の収容所に移します。約4000人ぐらいいる収容所では,二,三日置きに200人が転送され,その後に新しい囚人が入れられます。ロシヤの指導者たちは,大勢の囚人たちが収容所内で組織をつくるのではないか,と心配しています。もし,囚人たちが組織をつくるとなると,何時かは警備兵をも倒してしまい,自分たちの地を獲得するようになるのではないか,と恐れているのです。支配者たちは何という生活をしているのでしよう。彼らは,人間を恐れていて,ヱホバ神を恐れていないのです。彼らの憎んでいる本,すなわち神の言葉は,全く真実です,『貧者を虐ぐる者は,その造主を侮るなり。』― シンゲン 14:31。

      このヱホバの証者は,刑に服し,特赦によつて予定よりも二,三年早く釈放された時に,自分の家に帰りました。ところが,その兄弟の妻は,兄弟が捕えられてから二,三ヵ月の後,あまりの悲しさに死んでしまつたのです。子供たちは,別の家に引き取られていました。でも,ヱホバの御国奉仕に献身している兄弟たちの許に戻つたこの兄弟は,非常によろこびました。いまこの兄弟の心からの望みとは,ヱホバの御国の良いたよりを伝道することです。なぜなら,この古い世には希望は全くない,とこの兄弟は知つているからです。共産主義者たちは,聖書の真理を恐れています。しかし,真理を持つていたために,この兄弟は,ロシヤの奴隷収容所にいる期間中ずつと自由を感じることができました。イエスは,次のように言われています。『義のために迫害されてきた人たちは,さいわいである。天国は彼らのものである。』― マタイ 5:10,新口。(次号につづく)

  • その21 神権宣教の教育すすむ
    ものみの塔 1956 | 5月1日
    • ヱホバの證者の近代歴史

      その21 神権宣教の教育すすむ

      予言者エレミヤは今日のヱホバの証者の残れる者を予影しておりましたが,彼はこう予言しました。『見よ,私はきよう,あなたを万民の上と,万国の上に立て,あなたに,あるいは抜き,あるいはこわし,あるいは滅ぼし,あるいは倒し,あるいは建て,あるいは植えさせる。』(エレミヤ 1:20,新口)背教のキリスト教国をばくろする烈しい審判の業はすすんでいましたが,1942年はその転換の年となつています。

      1941年8月6-10日までのセント・ルイスの大会で,ジェー・エフ・ルサフォードは尨大な聴衆11万5000名に講演をしました。この聴衆数は彼のいままでの講演のうちの最大のものです。この席上新しい本『子供』が公やけにされ,誰が全宇宙の統治権を持つているかが明らかにされました。この頃ものみの塔協会会長の健康もとみに衰退しておりました。ついに1942年1月8日ヂェー・エフ・ルサフォードは死亡しました。彼の協会の会長としての長い25年と2日の奉仕の幕が閉ぢられたのです。『忠実な証者』という題で『ものみの塔』にのせられた記事からの要点を次にかかげましよう。

      『神権政治を待ち望む凡ての人々へ,1942年1月8日,我らの愛する兄弟,ジェー・エフ・ルサフォードは,神権政府の勇敢な戦士として,また神の御言葉の奉仕者としての地上の生涯を忠実に了えた。1940年7月のデトロイトの大会以前から重態になつていたルサフォード兄弟について,あなたたちは深く心配して,神に祈つてきたが,彼の死亡をここに発表する。ルサフォード兄弟は死の直前まで働くことを切望していたが,実際その通りに実行した。幸いにも主は彼を生きながらへさせて,1942年の『ヱホバの証者の年鑑』を完結させたが,その報告によるとかつてない最大の証言が達成されたことが判明している。この年の書籍及び冊子の配布は総合計,3603万595冊に達している。ルサフォード兄弟がいつも心がけていたことは,ヱホバの名と彼の御国を宣明すること,ヱホバとの契約を守る

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