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悪口とみだらな冗談に警戒しなさいものみの塔 1963 | 6月15日
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せいせいした気分にします。イエスは率直に話されました。けれども,決して俗悪な人でも下卑た人でもありませんでした。聖書は率直に書かれています。しかし低劣な本ではありません。それと反対に,人を奮起させ向上させます。クリスチャンたちは,偽善や偽りが暴露され一掃されるように,率直に話すことを要求されています。しかしそれをするのに,きたない言葉を使う必要はありません。人を自由にするのは真理です。―マタイ 23:13-36。ヨハネ 8:32。
あなたの子供をきたない言葉から守る
もしもあなたの子供が汚い言葉を使うなら,次のようなことを自問してみてください。「家で使う言葉は健全で清潔か」。「友だちは適当な言葉を使っているか」。「どんな本を読んでいるか」。子供たちは,のろいの言葉を身につけて生まれてくるわけではありません。みんな自分の周囲からならうのです。
現代の若い感じやすい子供たちは,いつの時代にもまして,非常に悪質で巧妙な敵 ― わいせつの行商人の攻撃にさらされています。1959年に米郵政省は,わいせつの行商人たちが,少なくとも5億点にのぼるみだらな本を郵送して,1年に5億ドル以上の大もうけをしたと報告しています。これらの行商人たちは,おもにティーンエイジャーを目標にして,その商品を売りつけようとしています。上院小委員会によって,「ふざけた,下劣な,むかつくような,卑劣な,道徳を頽廃させる,破壊的な,そしてどんな年齢の者の心でも毒さずにはおかない」と評された本が,8歳から11歳くらいまでの何百万という子供たちの手に渡っているのです。当局者たちの話によると,アメリカでは,学齢に達した子供たち18人のうちひとりが,そのような信じられないほど不道徳の商人の矢表に立っているということです。
そのような印刷物は,人の言葉を汚くするだけではありません。連邦検察局長官エドガー・フーバー氏によると,1955年以降,青少年の性犯罪は驚くべき上昇を見せており,しかもそれが意味ありげに,淫本の増加に平行している,ということです。また青少年の間には,性の悪用がはびこっています。性病も増加していて,罹病者の半数以上がティーンエイジャーとおとなになったばかりの青年です。20年昔には考えもおよばなかった状態です。
保護 ― どのように? どこで?
子どももおとなも,そういうけがれに染まないようにするには,心を守る以外に手はありません。言葉はもともと心から出るものです。心に満ちるものが最後に口に出てきます。きれいな心はきれいな言葉を,汚い心は汚い言葉を出します。みだらな言葉を使う人々はみだらな事を考えているのです。その人たちの心は,世間に氾濫している不潔なことでいっぱいになっているのです。それだけのことです。言葉をきれいにするためには,不潔な考えが少しでも心に侵入しないように,心を守らなければなりません。
どんなことにせよ,神とその御目的について考えたり話すときは,常に深い感謝の念と,謹厳さと,うやうやしい態度をもってし,また神の御言葉を黙想するに際しては,神に対して不敬な意見をもたないように,その考えと言葉と行動を慎むことは,男にも女にもふさわしいことです。そういう慎みのある考えや表現は,銀の彫物の中の金のりんごのように美しいものです。でも,慎みのない考えや言葉は,醜悪なものになるばかりでなく,しばしば死と破滅の実を結びます。―箴言 15:4; 25:11; 18:21。
不敬な言葉を使ったり,みだらな冗談を言うことは,空虚,つまり「不敬なことはもう言わないつもりだ」とか,「みだらな冗談はもう言わないつもりだ」というだけでは,永久的になおすことはできません。消極的な禁止だけでは不十分なのです。悪い考えは,真理と理性によって追い出されねばなりません。かって堕落が住んでいた家に,真理が代わって住まねばなりません。イエスは一つのたとえ話によってこの点を指摘し,こう言われています。汚れた霊を掃き出してきれいにしても,家をあけておくなら,間もなくその家は以前よりもきたなくなるであろう。悪霊どもが再び侵入しないように,神の霊をその家に満たしておかねばならないわけです。―マタイ 12:43-45。
子供にせよおとなにせよ,神の御言葉すなわち聖書の真理に心を向け,尋ね求め戸をたたくことによって,常に真理に波長を合わせるならば,神の活動力,すなわち神の聖霊がその心に働きかけて,心を向上させ,新しくします。パウロはこの事実にエペソ人の注意を引いてこう言っています。「あなたがたの心に働きかける力によって新しくされ……」。これは「彼〔キリスト〕に聞き,彼にあって教えられて,イエスにある真理をそのまま学んだ」人々に生ずる結果です。ですから,真理であればどんなものでも,心に働きかける力に対して保護となる力を供給するというわけではありません。その保護を与えうるのは,キリスト教の原則に含まれている真理だけです。―エペソ 4:20-24,新世,新口。
これらの真理で,つまり神のお考えで,心を満たすということは,聖書を勉強しなければならないということです。聖書の真理に深く思いをめぐらし,その多くの約束を黙想してみなければならないということです。古い世の考えを捨てて,神のお考えを自分の考えとすることです。パウロはこうすすめています。「あなたがたは,この世と妥協してはならない。むしろ,心を新たにすることによって,造りかえられ,何が神の御旨であるか,何が善であって,神に喜ばれ,かつ全きことであるかを,わきまえ知るべきである」。(ロマ 12:2,新口)もしあなたが「上にあるものを思い」「地上のものに心をひかれ」ないなら,それを成し遂げることができるとパウロは言っています。(コロサイ 3:2,新口)またこうも言っています。「御霊によって歩きなさい。そうすれば,決して肉の欲を満たすことはない」。(ガラテヤ 5:16,新口)それからパウロは,徳といわれるもの,称賛に価するものを常に思いなさいとクリスチャンにすすめています。「あなたがたは,わたしから学んだこと,受けたこと,聞いたこと,見たことは,これを実行しなさい。そうすれば,平和の神が,あなたがたと共にいますであろう」。―ピリピ 4:8,9,新口。
きれいな心をもち,健全な言葉を使うことは,心に真理を取り入れることから始まります。心が良い影響を受けるか,悪い影響を受けるかは,私たちが,何を読み,何を見,何を聞き,何を考えるかにかかっています。もし私たちが,神の御言の健全な教えに一致した考えを心に固く保つなら,命の言葉があふれ出ます。―ヤコブ 3:1-18。
これは,私たちが交わりに気をつけねばならないことを意味します。実在の人間であろうと,映画や小説の中の人物であろうと,想像上の人物であろうと,正しい清潔な人々を選んで交際してください。なぜなら彼らは,あなたの考えに非常に強い影響を与えるからです。悪い交わりは,有益な習慣ときれいな言葉をそこないます。―コリント前15:33。
最善の交わりは,祈りのうちに神と交わることです。舌を悪用するように誘惑されるときは祈ってください。神に祈っている間に汚れた言葉を口にすることなど想像もできないでしょう。あるときは弟子たちに忠告されました。「誘惑に陥らないように祈りなさい」。(ルカ 22:40,46,新口)誘惑に会っている時にもそれに負けないように祈りましょう。あなたが,神の不興を買うようなことを何一つ言ったりしたりしないように,あなたのクリスチャン良心に,神に対する恐れが常にありますように。―ペテロ前 3:10-12。
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休暇開拓奉仕ものみの塔 1963 | 6月15日
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休暇開拓奉仕
◇ 西ベルリンで働く一人の巡回の僕からよせられた次の報告は,兄弟たちが全き献身の気持をもってエホバにつかえようと固く決意している様子をあらわしています。「私の訪問の終りに,書籍研究の司会者をしている一人の姉妹は,自分の群れの姉妹たちの全部に休暇開拓奉仕をする可能性について話しかける事にしました。この群れは9人の姉妹と司会者から成っていました。この司会者は開拓者でした。姉妹の多くが休暇開拓をする事に決め,翌月6人が開拓者になりました。ほかの3人はそれ相当の理由があってできませんでした。開拓奉仕をした人の喜びは大きく数々の良い経験を得たので,秋にもう一度休暇開拓をする事に決めました。それで,どうしても聖書的な理由があってなれなかった二人をのぞき他のすべての人がその後休暇開拓者になりました。これらの姉妹たちは,期間中にあったこの世の休日を十分に活用し,それに自分の休暇を使って開拓奉仕の計画を立てました」。―1963年のエホバの証者の年鑑から
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