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  • 人間による支配に関する記録
    ものみの塔 1973 | 1月1日
    • 「空虚で,耐えられないほど苦痛の生活が人びとを麻薬に追いやるのであれば,わたしたちはその生活をどのようにして変えるのでしょうか。世界にはなぜこれほど自殺が多いのでしょうか。個人的な危機に陥り,それに立向かうことも,その危機を解決することも克服することもできない人がこれほど多いのはなぜですか。麻薬の乱用がこれほどひんぱんに悲劇の一部をなしているのはなぜですか」。

      リンクレター氏は訴えの結論の部分で,人間の支配がその目標を誤った方向に向けたことを指摘して,こう言いました。

      「人間家族のために,国連は,困っている人たちに援助の手を差し伸べなければなりません。わたしたちの世界は,大論争で分裂していますが,子どもたちがだめになってしまうのでしたら,その成果は意味をなしません。科学者は天に行く道を図示してくれますが,苦痛の世界をあとにするなら,その旅をする必要はありません。

      栄養不良

      国際復興開発銀行の会長ロバート・S・マクナマラの表わした世界の栄養不良の実状を見る人は,幸福の必須要素を人類にもたらす点で人間による支配がいかに無能であるかをさとらされるはずです。1971年9月27日,ワシントンD・Cにおいて,世界銀行総裁会の前で同氏は,あまり恵まれていない国々では,栄養不良が広く見られ,幼い子どもの高い死亡率の主要原因となっており,そのために人間の進歩をはばむ主要な障害ともなっていると述べました。

      マクナマラ氏はこう評しています。「しかしながら,1人当たり比較的小額の出費で大きな利得が得られるという証拠があるにもかかわらず,問題の解決に力を合わせている開発途上国は一国としてない」。

      さらにマクナマラ氏は,貧しい国々における子どもの死者の数が膨大であることを指摘しました。たとえばインドでは,最初の一年間に,出生する幼児千人につき150ないし200人が死ぬ広い地域がいくつもあります。

      アラブ連合共和国における1歳から2歳の間に死ぬ幼児の割合は,スウェーデンの100倍以上です。―1971年10月15日号,「今日の主要な演説」。

      それよりさらに早い時期に,つまり,1969年2月号のリーダーズ・ダイジェスト誌の中で,ある著名な科学者はこう述べました。「人類を養う戦いでわれわれの側が完全に敗北を契したことは驚くほど明らかである…飢えによる死亡率の急激な上昇をとどめることはすでにおそすぎる」。

      貧困と社会福祉

      根本的に言って,栄養不良の基本的な原因は貧困です。これは今なお,最も富んだ国々でも克服しがたい未解決の問題です。海外開発評議会の特別会員ジョン・E・ライリー博士はこう報告しています。

      「世界銀行によると,1968年現在,開発途上国における年間の所得水準は次のとおりである。アジア110ドル。アフリカ130ドル。ラテン・アメリカ370ドル。中東330ドル。これに比べて,他の諸国の1人当たりの平均所得は,アメリカ4,000ドル,カナダ2,500ドル,ドイツ1,900ドル,連合王国1,800ドルとなっている」。

      ライリー博士はさらに,所得の低い国々では何百万人という人びとが平均の半分の所得で生活していると述べています。世界支配は国連の助けを借りてまで努力をしていますが,この悲しい現状を克服しているでしょうか。いいえ,ライリー博士はこう述べています。「1971年現在の生活水準が1960年よりも実際には低くなった人が,何百万人もいると心配されている」。彼は次のように続けています。

      「これが開発途上国の概況であるが,広範の飢え,搾取,教育の機会の欠如,不平等な富の分配,病気の流行,それに言うまでもない政治的圧制などの全貌を的確に伝えるものではない」。

      世界で最も富んでいるアメリカでさえ,都市全体が福祉費の急増で財政危機に面しています。1970年に,アメリカは福祉費として128億ドル(約4兆円)を出費しました。

      現状からのがれる方法があると考えている経済学者はひとりもいません。それは,カリフォルニア,クレアモント・メンズ・カレッジの経済学者プロクター・トムソンが説明したとおりです。彼は,裕福な社会では,福祉に支出される金額がますますふえるので,援助を受ける人たちは増大していると指摘しました。したがって,「貧困は,走っている人を追う影のように,社会を追跡する」と彼は述べています。

      人口爆発

      現在の程度の人口をかかえて,問題に次ぐ問題で,どこを見ても行き詰まりの観を呈している諸政府は,破滅寸前にあるとも言えます。それでも不十分であるかのように,今ではさらに人口が増加し,そのために各政府の将来に対する計画からは不吉な前兆が消えません。国際産児制限協会のためのビクター ― ボストロム資金報告の中で,国連の開発計画の理事ルドルフ・ピーターソンは次のように述べました。

      「世界人口の驚嘆すべき増加は,国際開発を推進するわたしたちのすべての努力の上に暗い陰を落とす。人口が20年で2倍になる国々の生活条件を改善しようとするのは,頂上に押し上げたとたんに,またころがり落ちる岩を永遠に押しつづける,シシフスの苦役に似ている」。

      さらに,食糧農業機構の総理事A・H・ボアマーはきわめて緊急の訴えをしました。

      「現在,地球の人口は無制限に増加しているが,これが,飢え,貧困,失業などの重大な世界問題を瀬戸ぎわにまで追いやっている事実に関しては,詳しく述べる必要もない。それがどんな恐ろしい結果になるか説明するまでもないし,何をすべきかを詳細に述べるのは私のすることではない。…しかし私はこの演壇から,人口の増加を抑制する必要のあることを関係者すべてに訴えたい」。

      では,人間による支配の記録について何が言えるでしょうか。人間による支配は,欠乏,恐れ,飢え,搾取,犯罪から解放されて平和のうちにともに住むための,人類の基本的な問題の一つでさえ,実際に解決したと言えるでしょうか。人間による支配は,人類が政府からほんとうに望んでいることを与えてくれたでしょうか。

      すると,人間による支配が引き続き地上で行なわれるなら,どんな前途が待っていますか。汚染,戦争,飢え,麻薬,その他のいくつかの問題のどれを取っても,その一つ一つに,地球を破滅に陥れる危険性が秘められています。そうした問題がいっしょになって,人間の知恵と努力では,解決どころか問題を減少させることさえ全くできない複雑な事態が生じてきています。

      人間がより高い所からの助言を求める時,そうです,宇宙の支配者である神に聞き従う時が来たのではありませんか。神が地の支配に関して述べること,また意図されていることは,次の記事で討議されるように,生死にかかわる問題なのです。

  • 獄に霊の食物を運ぶ
    ものみの塔 1973 | 1月1日
    • 獄に霊の食物を運ぶ

      ● ドミニカ共和国でエホバの証人が投獄されていたとき,面会人はいろいろな方法で食物を差し入れることが許されていました。時には一つの紙袋を別の紙袋の中にいれ,その間に雑誌や小冊子の数ページ分を忍ばせ,それから内側の袋にくだ物をいっぱいにつめて差し入れることもできました。看守はくだ物は注意深く調べますが,袋と袋の間は,くだ物の汁で袋が破れないように二重にしてあるのだと思い込み,たいてい見ようとはしませんでした。婦人の証人たちは,着ているものの中に文書の数ページ分をひそませて行って,差し入れました。このようにして投獄されている男子の奉仕者たちは,霊的に強い状態を保つことができました。―「エホバの証人の1972年の年鑑」から。

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